星野リゾート

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【界 長門】長門湯本温泉と界 長門のあゆみ <第4回>旅が深まる!「温泉旅館」のご当地文化体験

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1.温泉旅館が日本の旅をもっと楽しくする

長門湯本温泉は江戸時代、毛利藩の湯治場として栄えました。その歴史から「界 長門」は“藩主の御茶屋屋敷”を宿づくりのテーマにしています。温泉街への出入り口には長屋門を設置。全40室を「ご当地部屋・長門五彩の間」と名付け、山口県の伝統工芸“徳地和紙・萩焼・萩ガラス・大内塗”の若手作家とコラボレーション。5つの特徴(五彩)を盛り込んだ、ご当地文化に親しめる客室です。

界 長門は2020年3月12日に開業しました。前日の現地プレス発表会には全国から約50社が出席。星野佳路代表は、「星野リゾートの温泉旅館ブランド・界は『王道なのに、あたらしい。』がテーマです。温泉旅館は“日本文化のテーマパーク”。快適な宿泊空間で“地域らしさ”をお客様に提案することが、山口県や長門市、そして日本の地方を旅したい理由につながります」と説明しました。


2.旅館スタッフが手がけた「ご当地楽ラウンジ」

山口県の伝統工芸・赤間硯(あかますずり)に親しめる「ご当地楽(ごとうちがく)ラウンジ」が、界 長門の館内にあります。内装はスタッフが、地元の左官職人の指導を受けながら、漆喰壁に磨き仕上げを行いました。スタッフの協力を呼びかけたのは、温泉街再生計画に参加する建築家・木村大吾さん。「“場づくり”に関わることで、地域への愛着が増すものです」と話します。

ご当地楽ラウンジでは毎日、赤間硯を使った「おとなの墨あそび」を無料開催。スタッフが歴史解説を交えて地域の文化を宿泊客に紹介します。参加者は赤間硯で墨を磨り、好きな言葉を色紙に綴る約30分の体験。久しぶりの書道に緊張しても、漂う香りに癒されて「自分と向き合える」心地よい時です。赤間硯は石の粒子が細くて墨をよく磨るため、発色や伸びがよい墨液になるとのこと。


3.「赤間硯職人と行う自分だけの硯づくり体験」

界 長門ではご当地楽「おとなの墨あそび」に加えて、今夏も「手業(てわざ)のひととき〜職人・生産者と行うご当地文化体験〜」を実施しました。これは作家と一緒に「自分だけの赤間硯」を制作する有料のアクティビティです。監修は、ご当地楽も担当する作硯家(さくけんか)の日枝陽一さん。日枝玉峯堂の4代目で、赤間硯の原石採石から制作、販売までを行っています。

800年以上の歴史を誇る赤間硯。名前の由来は赤間石(赤色頁岩〈せきしょくけつがん〉)が採れた下関市赤間関にあると伝わります。採石から行う赤間硯職人は現在わずか3人。日枝さんは宇部市の山奥で伝統の坑道掘りを行いながら、地下30mにある赤間石を採石します。質のよい原石を見極めるのは、長年の経験が成せる技。目で見て石の音を聞き分け、選別していきます(写真は工房)。


4.地域色あふれる工芸品を日常にプラス

「原石は何千万年もの時間がつくりだした自然産物。その恩恵を預かる仕事」と日枝さん。採石した赤間石を、工房で角形、丸形、楕円形などに整形した後、研磨盤で平らに。界 長門での作硯体験(手業のひととき)では、整形した石を使って始めます。長さ約30㎝のノミの柄を肩に押し当て体全体で力をかけ、石を彫っては磨いてを繰り返し、墨を磨る平らな陸(おか)と墨が溜まる海(うみ)を彫りあげていくのです。

物づくり体験の楽しさは同時に、手仕事の大変さや職人技の凄さを実感することにつながります。私は工芸品の価値を再認識しました。自宅に後日、制作した赤間硯が届き、書道に挑戦する日々。使う度に長門湯本温泉の旅を思い出します。日枝さんが手がける楕円形の赤間硯は、現代の生活空間に合うデザイン。使い手の声を取り入れて硯を制作するとのこと。界 長門の売店でも大人気です。

次回もお楽しみに!


~今月の立ち寄り~

「だいご長屋」でお酒の時間

「THE BAR NAGATO」は界 長門の対岸、「だいご長屋」2階にある本格バー。この道30年の黒田大介さんが、長門産柑橘などを使うオリジナルカクテルや、本日の一押しウィスキーほか提供しています。営業は18時〜、月曜休。

カウンターとテーブル席を用意。浴衣姿の宿泊客、温泉街で働く人、住民はじめ、地域内外の人が憩う店。2021年3月27日誕生。だいご長屋は先に紹介した建築家の木村大吾さんが、木造長屋に惚れ込みリノベーションした飲食空間。

写真提供>木下清隆、のかたあきこ

次回は9月21日(水)公開予定です。

報道関係のお問い合わせ先

星野リゾート 広報
TEL : 03-5159-6323
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