開館前の30日間、奈良監獄にゆかりのある30組が日替わりで登場する特別企画「美しき監獄と30人」。
第3回目は、法制史考証を担当した福山大学人間文化学部教授の中島 学さんです。
第3回目は、法制史考証を担当した福山大学人間文化学部教授の中島 学さんです。
「懲罰主義」から「感化主義」へ
人が人を処遇して、更生(生き直し)を支援する場。それが刑務運営の本質です。奈良監獄ミュージアムでは、明治以降の行刑史を辿ることで、日本の近代化の一側面を読み解くと同時に、刑務所運営の本質に触れられるような展示となっています。また、昨年から「拘禁刑」が導入されました。これは、受刑者を懲罰の対象と見なすのではなく、更生の対象として捉えるという考えかたで、明治初期に起草された『監獄則』に掲げられた「仁愛」の理念が、新たな形となって実践されるようになったとも言えます。展示では、この「拘禁刑」に関しても触れています。私自身は20年前に初めて奈良少年刑務所を訪れました。その施設がミュージアムに生まれ変わります。感無量の思いです。
PROFILE

中島 学さん
福山大学人間文化学部教授
九州大学大学院法学府博士後期課程単位取得退学。博士(法学)。1988(昭和63)年法務省入省。美祢社会復帰促進センター長、福岡少年院長などを歴任し、札幌矯正管区長で退官。現在は福山大学教授として刑事政策、犯罪学等の教鞭を執る一方で、受刑者や非行少年の社会復帰支援に関する研究・発表を続ける。奈良監獄ミュージアムでは、幅広い知識と実践経験に基づき、展示内容の法制史考証を担う。
Instagramでも「美しき監獄と30人」を公開中。ぜひこちらもご覧ください。





