

界では地域の文化を継承する職人や作家、生産者の方々と連携したご当地文化体験「手業のひととき」を実施しています。界 霧島では、数ある蔵ごとに違うこだわりを知ってほしい、さらなる焼酎の魅力に触れてもらいたいという想いから、2つの蔵で手業のひとときを開催します。手作業に重きを置き、貴重な石造りの蔵で焼酎醸造を行う中村酒造場と、香り焼酎など概念を変える独自の焼酎づくりを行う国分酒造から、より自分の興味や好みにあった蔵の手業のひとときを選び、体験することができます。
■「手業のひととき」とは
地域の文化を継承する職人や作家、生産者の方の希少な技を間近で見たり、一緒に行うことができるご当地文化体験です。旅先で地域の方の営みに触れると新鮮な気持ちになったり、心が豊かになる。そんな「ひととき」を全国の界でご用意しています。
■「至極の一杯 〜冷やして引き立つ熟成芋焼酎〜」
国分酒造を代表する銘柄「安田」を冷たい水割りで楽しみます。「安田」は、原料であるさつまいもをおよそ2週間熟成させてから仕込む焼酎です。特徴である甘い熟成香を引き立てるため、しっかりと冷やした状態で用意します。酒器には高い熱伝導率を誇る薩摩錫器(さつますずき)を用い、最適な温度を保ちます。
■焼酎の個性を知る「本格焼酎の飲みくらべ」
宿泊初日には、国分酒造の焼酎を味わう「本格焼酎の飲みくらべ」を行います。味わう焼酎は、絶滅状態だった芋を復活させて醸造したもの、明治時代以前の手法で醸されたもの、香り酵母を使ったフルーツのような香り焼酎など、安田氏がこだわり抜いたもの。3種の違いを存分に楽しむためにロックで味わい、翌日の醸造蔵見学へ向けて焼酎の個性に触れる体験です。
■杜氏のこだわりを知る焼酎の醸造場見学
2日目には実際に国分酒造を訪れ、芋切り、仕込み、発酵、蒸留など、焼酎がつくられている過程を見学します。焼酎の固定概念を変える、まるでバナナやライチのような焼酎の香りも蔵の中で楽しむことができます。杜氏の安田氏は焼酎の歴史を学びながら、常に試行錯誤を繰り返して新しい焼酎を生み出してきました。鹿児島を代表する杜氏である安田氏から、前日に味わった焼酎へのこだわりを直接伺う貴重な体験です。伝統と革新性を探求する杜氏から焼酎の奥深さを教わり、作り手の想いに触れるひとときです。
■「国分酒造株式会社」の杜氏 安田 宣久 氏
1986年に蔵人として国分酒造に入社し、その後杜氏に就任。過去の文献や歴史から着想を得た焼酎や、香り焼酎の開発など、独創的な焼酎づくりを行っています。製法に特徴があり、材料の割合や種類を変えたり、蒸留の仕方を変えたりしながら、機械や数値も駆使して新たな味わいを世に出しています。2017年には、厚生労働大臣より「現代の名工」として表彰されました。
『焼酎は世界でも稀にみる、野菜原料の蒸留酒です。しかも100%さつまいもだけで醸造できる、香りの成分だ けのお酒です。30 年前、さつまいもの香りを抑えて都会に出荷していた時代が嘘のようです。芋焼酎の持つさ まざまな香りの楽しさをご紹介します。』