松本は子ども連れ旅行におすすめ。学んで楽しい体験スポット5選

松本市内には、蕎麦の名店や観光名所も多く、子どもと一緒に学び楽しみながら様々な体験ができます。例えば、老舗の蕎麦屋で手打ちそば体験や、戦国時代の面影を残す「松本城」見学、太古の生物と出会える化石館でのワークショップなど。感性を刺激し想像力を高められる、子ども連れにおすすめのスポットをご紹介します。
<松本のおすすめの体験スポット>
1たかぎ
蕎麦の老舗で、松本ならではの文化を楽しもう

女鳥羽(めとば)川にかかる千歳橋から「松本城」の外堀まで、まっすぐ続く大名通り。その通り沿いにある「たかぎ」は1878年(明治11年)創業の蕎麦の老舗店です。店内は、蕎麦以外にもお土産や民芸品も揃い、松本の伝統を体験できるカルチャー教室も開催。「松本手まり」や「手打ちそば」、「手作りおやき」体験などを通じて、松本の伝統文化に気軽に楽しく触れることができます。
カルチャー教室は予約が必要。体験内容によってはスタート時間が決められているので、当日の観光スケジュールに合わせて予定を立てるのがおすすめです。
お土産にもできる、人気の手打ちそば体験

カルチャー教室では、手打ちそば体験が一番人気。1鉢に3人前の信州産の蕎麦が用意されており、そのそば粉を使って、「捏ねる」「延ばす」「切る」の工程を行います。本格的なそば打ちは、なかなか難しい作業ですが、お店の方に教わりながら親子で一緒に取り組むそば打ちは、絆を深めるかけがえのないひとときに。打った蕎麦は、お土産用として持ち帰るか、その場で食べるかを選べます。松本散策の目的地として立ち寄れば、旅のとっておきの思い出になること請け合いです。
2松本市四賀化石館
好奇心をかきたてる化石の宝庫

松本駅からバスで約40分のところにある「松本市四賀化石館」には、約1300万年前はこの地が海だったと証明する太古の海洋生物の化石が数多く展示されています。
まず、大迫力の姿で迎えてくれるのが、松本市旧四賀地区で発見されたシガマッコウクジラの化石。他にも、長野県の天然記念物に指定されている海生哺乳類のシナノアロデスムス(シナノトド)の前頭骨の化石などが並びます。中でも、シガマッコウクジラの全身骨格化石は、世界最古の大発見といわれており、環太平洋地域で2例目となる貴重な化石。間近で見ると、その迫力に圧倒されます。
また、2階展示室では、ホッキョクグマやユキヒョウなど、希少生物の剥製を間近で見ることができます。
化石教室など、体験型ワークショップも

松本市四賀化石館の周辺は、まだまだ古代の海洋生物の化石が出土する化石の宝庫。その環境をいかし、様々なイベントが通年で開催されています。親子で参加できる体験型ワークショップも随時行われており、特に宝探し気分を楽しめる化石教室が人気です。子ども大人も夢中になって川で化石を探し、採集できた時の喜びはひとしお。その達成感がとっておきの旅の思い出として記憶に残ります。
3松本城
漆黒の5重天守が美しい、松本市が誇る国宝

1936年(昭和11年)、国宝に指定された「松本城」。15~16世紀の戦国時代に築城されており、現存する5重6階の天守としては最古で、松本市のシンボルでもあります。見どころは、戦いを有利に進められるよう設計された城内の仕掛けや展示物。築城時と変わらない城の構造や保存されている武器などから、当時の様子がうかがえます。
また、もう一つの見どころが天守最上階からの展望。階段の勾配はやや急ではあるものの、上りきった先にある眺めは抜群。北アルプスや城下町のパノラマ風景は、「松本城」を訪ねたら一度は見ておきたいものです。
当時の面影を残した城内

城内には、戦国時代に使われたとされる武器や武具、絵が展示されています。2階には火縄銃を撃つために設計された格子窓をはじめ、狭間や石垣など、戦いのための工夫が至るところで見学できます。親子で城を巡るうちに、さまざまな学びや発見ができる場所です。
天守内の見学時間はおよそ1時間ですが、桜の開花やゴールデンウィーク、夏休みなどの繁忙期は、訪問客が多く混雑する場合も多々あるので、午前中の早い時間帯に行くことをおすすめします。また「松本城」ではさまざまなイベントを通年開催しています。夜桜や茶会などシーズンや開催日に合わせて訪れてみてはいかがでしょう。
4石井味噌
老舗の味噌メーカーで、味噌蔵を見学

約150年前から味噌作りに取り組んできた、国産大豆、天然醸造にこだわる味噌メーカー。信州産の大豆とアルプス山系の湧水で作られる「信州三年味噌」と呼ばれる赤味噌は、その名の通り3年にも及ぶ時間をかけ製品化されます。
1998年から始まった味噌蔵の見学ツアーでは、社長や味噌作りに携わるスタッフが、蔵内を案内してくれます。実際に熟成中の味噌が入った巨大な杉桶を間近で見られたり、菌の熟成・発酵を利用して時間をかけて作られる赤味噌が、いかに体に良いかといった話を聞けたりと、楽しく学べます。
見学の後は、食事処で味噌のおいしさを体感

蔵に隣接する古民家風の食事処では「蔵元ランチ」が食べられます。「信州三年味噌」を使用した味噌おにぎりや特製豚汁は、優しく深い味わいが人気。デザートに付く味噌アイスも絶品。1日10食限定のため、予約が必要です。
他に、味噌を使用した「味噌ソフト」も味わえます。味噌とソフトクリームの、想像を超えるマッチングの良さに驚きです。また、「信州三年味噌」をはじめ、限定醸造味噌やこうじ味噌などの販売も。お土産にもおすすめです。
5日本ラジオ博物館
レトロでおしゃれなラジオがたくさん

館内には、戦前の1920年代に製造されたラジオをはじめ、年代ごとに数多くのラジオが並び、その数は100点以上。館長自身が集めたものの他、全国から寄贈されたものも多く、そのコレクションは常に増え続けています。
一つ一つに特徴や時代背景など丁寧な解説が添えられ、見学しながら技術やデザインの進化などを楽しく学べます。
テレビ付きやお風呂専用など、面白いラジオも

博物館には、放送業界や家電業界の方がわざわざ足を運ぶほど、希少性の高いモデルも展示。貴重な年代物をはじめ、ラジオ放送50周年を記念し家電メーカーが特別に製作した限定モデルや、カラーテレビ付きラジオ、お風呂専用の防水タイプ、現存しないメーカー製など、他ではなかなか見られない個性的なラジオに出合えます。
それぞれに時代が反映されており、見ていて面白いだけでなく、当時と現代の暮らしの違いについても知ることができます。