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松江のパワースポット5選

旧暦10月に全国の神様が集まる島根県。パワースポットといえば出雲大社が有名ですが、神話とゆかりの深い由緒ある神社は数多く、特に松江市には有名な縁結びの地や、出雲大社と並ぶ社格を誇る社など、素通りするにはもったいない魅力的な名所が点在しています。せっかく訪れた「縁結びの聖地」。島根県に行く際にはぜひ立ち寄っておきたい、知られざるパワースポットを厳選してご紹介します。

夫婦神を祀る珍しい神社。伝説が宿る「縁結びの聖地」へ

主祭神はスサノオノミコトとイナタヒメで、ご利益は縁結び、夫婦和合、授児安産など
主祭神はスサノオノミコトとイナタヒメで、ご利益は縁結び、夫婦和合、授児安産など

日本の神話「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)伝説」をご存じでしょうか。「須佐之男命(スサノオノミコト)」が8つの頭と8つの尾を持つ大蛇を退治して、「稲田姫(イナタヒメ)」を助けたお話。その後夫婦となり、この地に宮造りをしたことから県内でも指折りの縁結びの聖地として知られています。
境内奥地にはスサノオノミコトがイナタヒメを避難させたと伝わる「佐久佐女の森(さくさめのもり)」があるなど、神話との結びつきは深く、良縁祈願を兼ねた観光であれば必ず訪れておきたいパワースポットです。

神話の舞台に広がる「鏡の池」で良縁占い

イナタヒメが避難の際に飲み水や姿見の鏡にしていたと伝わる「鏡の池」。
イナタヒメが避難の際に飲み水や姿見の鏡にしていたと伝わる「鏡の池」。

参拝後は神札授与所で「鏡の池占い用紙」(100円)を授かって「佐久佐女の森」へ。茂みを進んだ先にある「鏡の池」で良縁占いをしてみましょう。池に用紙を浮かべ、十円または百円硬貨をそっとのせて祈ります。
すると用紙から言葉が浮き出てくるので、しっかりと目を通します。用紙が15分以内に沈むと早く良縁が訪れ、30分以上沈まない場合はまだ縁遠いのだとか。さらに自分の近くで沈むと身近な人、遠くで沈むと遠方の人とご縁があるとされています。

八重垣神社(やえがきじんじゃ)
  • URLhttps://yaegakijinja.or.jp/
  • 住所島根県松江市佐草町227 MAP
  • アクセスJR松江駅から車で約11分
  • バスアクセスJR松江駅南口からバス乗車、「八重垣神社」下車徒歩約1分
  • 営業時間【神礼授与所及び宝物館】8:30~17:30
    ※12~2月9:00~17:00
  • 定休日無休
  • 入場料参拝無料 ※鏡の池占い用紙 1枚100円
  • TEL0852-21-1148
  • 駐車場あり

「願い石」がある温泉街のパワースポット

御神体の「願い石」はその昔、山から突然現れたとされ、当時の村人が神社へ祀ったのがはじまりだとか
御神体の「願い石」はその昔、山から突然現れたとされ、当時の村人が神社へ祀ったのがはじまりだとか

場所は島根県随一の人気を誇る温泉街「玉造温泉(たまつくりおんせん)」。玉造の守り神が鎮座するこちらの神社は、願い事を叶えてくれると伝わる「願い石」が祀られたスピリチュアルスポットです。
参道入り口付近にある社務所で「叶い石」を授かったら、拝殿で参拝を済ませて御神体の「願い石」へ。授かった「叶い石」をそっと触れさせて、心の中で祈願してみましょう。御神体からパワーを授かった「叶い石」は御守りとして持ち帰ることができます。

お守り袋に入れて「叶い石」を持ち帰ろう

社務所で授かる「叶い石」(600円)は、叶い石、願い札、お守り袋がセット。袋の柄は開けてのお楽しみ
社務所で授かる「叶い石」(600円)は、叶い石、願い札、お守り袋がセット。袋の柄は開けてのお楽しみ

2枚複写になっている「願い札」に願い事を書き、1枚を拝殿前にある札入れへ、もう1枚は力が宿った「叶い石」と一緒にお守り袋に入れて持ち帰りましょう。札入れに入れた願い札は、宮司さんが御祭神へ願いをとりついでくれます。願いが叶ったら再び同地を訪れ、神社に石をお返しして改めてお祓いを受ける方も多いとか。
神社がある玉造温泉は、その優れた泉質から「神の湯」「美肌の湯」とも呼ばれる名湯。近くには無料で温泉を汲めるスポットもあるので、訪れた際にはぜひ立ち寄ってみましょう。

玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)
  • URLhttps://www.kankou-shimane.com/destination/20237
  • 住所島根県松江市玉湯町玉造508 MAP
  • アクセスJR玉造温泉駅から車で約6分
  • 営業時間【参拝】24時間
    【社務所窓口】9:00~12:00、13:30~17:30
    土・日曜、祝日8:30~17:30
  • 定休日無休
  • 入場料参拝無料 ※叶い石 600円
  • TEL0852-62-0006
  • 駐車場あり

国宝に指定された本殿は必見。神様の祖を祀る古社

太い柱、高い床下、外側に飛び出した棟持ち柱など、日本最古の大社造の特徴が随所に見受けられる
太い柱、高い床下、外側に飛び出した棟持ち柱など、日本最古の大社造の特徴が随所に見受けられる

松江市の郊外にひっそりと鎮座するのは、「神様の親」である夫婦神を祀る古社。日本の創世神として知られる「伊弉冊大神(イザナミノオオカミ)」と「伊弉諾大神(イザナキノオオカミ)」が主祭神で、ご利益は夫婦円満や授児、安産をはじめ、縁結びや商工繁栄などがあります。
最注目は、国宝にも指定されている立派な御本殿。現存する大社造の社殿の中では最も古いといわれ、本殿内にある極彩色の壁画も見どころのひとつです。

神気漂う森の中にひっそりと佇む社

出雲国府が近かったことから古代出雲の中心地であったと考えられており、神社がある地域周辺には古墳群も多数
出雲国府が近かったことから古代出雲の中心地であったと考えられており、神社がある地域周辺には古墳群も多数

静寂な森の中に静かに佇む社。参道から一の鳥居をくぐると、静寂の中に凛とした神気が感じられます。苔が生した手水で手を清めたら、およそ50段の石段を登った先にあるのが御本殿です。少々急こう配なので、登るのが大変な場合は、坂が緩やかな「女坂」を選びましょう。
近隣には、山陰地方の民話や工芸品に触れられる体験型施設「出雲かんべの里」、古代出雲の出土品や出雲国風土記写本を展示した「八雲立つ風土記の丘 展示学習館」があり、参拝の前後に足を運んでみるのもおすすめです。

神魂神社(かもすじんじゃ)

出雲大社と比肩する「出雲国一宮」の大社

神社前を流れる意宇川には朱色の八雲橋が架かっており、自然との調和が美しい
神社前を流れる意宇川には朱色の八雲橋が架かっており、自然との調和が美しい

島根県の神社といえば出雲大社が有名ですが、実は同じ「出雲国一宮」として比肩する古社が松江市郊外に鎮座しています。祭神は言わずと知れた「須佐之男命(スサノオノミコト)」で、ご利益は五穀豊穣をはじめ、金運、恋愛成就、縁結び。
境内には大きなしめ縄が目を引く拝殿、舞の奉納に使われる舞殿、茅葺屋根が美しい鑽火殿(さんかでん)などがあり、日当たりが良いことから「陽の気が強いスピリチュアルスポット」ともいわれています。予定が合えば、ぜひ晴れた日の午前中に訪れてみましょう。

火の発祥の神社とされる「熊野大社」

茅葺屋根の「鑽火殿」。壁は檜の皮で作られている貴重な建造物
茅葺屋根の「鑽火殿」。壁は檜の皮で作られている貴重な建造物

御祭神のスサノオノミコトは、火起こしの方法のひとつ「きりもみ式」を伝えた神様。熊野大社は別名「日本火出初之社(ひのもとひでぞめのやしろ)」とも呼ばれ、火の発祥の神社とされています。
毎年10月15日に「鑽火祭」が開催され、火をおこすための道具を出雲大社の宮司が受け取りに訪れる「亀太夫神事」が執り行われます。出雲大社と関係が深く、恋愛や金運などのご利益がある熊野大社。近隣には「八重垣神社」もあるので、あわせて訪れるとよいでしょう。

熊野大社(くまのたいしゃ)
  • URLhttp://www.kumanotaisha.or.jp/
  • 住所島根県松江市八雲町熊野2451 MAP
  • アクセスJR松江駅から車で約40分
  • 営業時間【授与所】8:30~16:30
    【祈祷】9:00~16:00
    【参拝】24時間
  • 定休日無休
  • 入場料参拝無料
  • TEL0852-54-0087
  • 駐車場あり

あの世と現世をつなぐ穴場パワースポット

場所は松江市の郊外。国道から坂道をのぼった先の山奥にある伝承地には、ミステリアスな雰囲気が漂う
場所は松江市の郊外。国道から坂道をのぼった先の山奥にある伝承地には、ミステリアスな雰囲気が漂う

神話において、あの世(黄泉の国)と現世の境界とされる「黄泉比良坂」の伝承地。静けさのなか、神秘的な雰囲気を醸し出すのが「千引の岩(ちびきのいわ)」を模した複数の岩です。
男神「伊邪那岐命(イザナギノミコト)」が、先立った妻「伊邪那美命(イザナミノミコト)」に会うため黄泉比良坂を通って黄泉の国を訪れるものの、変わり果てた妻の姿に驚き、黄泉の国への入り口を千引の岩でふさいだとされます。岩の先にあの世の入り口があると思うと、少し鳥肌が立つような不思議なパワーを感じます。

実は最強!?黄泉比良坂は神話のはじまりの場所?

現地には、亡くなった人への手紙を投函できるポスト「天国への手紙」も設置されている
現地には、亡くなった人への手紙を投函できるポスト「天国への手紙」も設置されている

黄泉の国から戻った伊邪那岐命が、汚れを落とすために禊(みそぎ)をした際、左目から「天照大神(アマテラスオオミカミ)」、右目から「月読命(ツクヨミノミコト)」、鼻からは「須佐之男命(スサノオノミコト)」が生まれ、のちに神話の世界で活躍する「三貴子」が誕生したとされています。
つまり黄泉比良坂は神話のルーツであるとも考えられ、黄泉の国は「根の国」、すなわち「島根」の地名の由来になったのでは……という説も。穴場ながら県内屈指のパワースポットである可能性が潜む名所です。

黄泉比良坂(よもつひらさか)
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