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【2024年版】「仙台七夕まつり」の見どころ&楽しみ方

©仙台七夕まつり協賛会

毎年8月6日から8日に宮城県仙台市で開催される「仙台七夕まつり」。
東北屈指の歴史あるお祭りだけに街をあげて盛り上がります。華麗な七夕飾りが彩る会場には見どころもたっぷり。前夜祭では16,000発の花火も見られます。
由来から鑑賞のポイントまで、祭りの楽しみ方をご紹介します。

©仙台七夕まつり協賛会 メイン会場の一番丁通りにある「ぶらんど~む一番町商店街」
©仙台七夕まつり協賛会 メイン会場の一番丁通りにある「ぶらんど~む一番町商店街」

「仙台七夕まつり」は、江戸時代から続く伝統ある夏祭り。仙台藩祖・伊達政宗公(1567年~1636年)の時代、冷害を避けるために行った豊作祈願に由来し、次第に民衆の間に広まったといわれています。
長い歴史の中では明治維新の変革、戦争による不況など数々の事情で衰退しかけたこともありましたが、昭和2年(1927年)に地元の商家の有志が景気回復を願って復活を果たします。その後、第二次世界大戦で市内一帯が焼け野原と化してしまった際も、終戦直後の昭和21年(1946年)に52本の七夕飾りを立てて早々に再スタート。市民の願いを載せて街を彩り続け、現在では東北三大祭りのひとつといわれるまでに発展しています。

©仙台七夕まつり協賛会 メイン会場周辺の地域商店街で見られる昔ながらの素朴な笹飾りも、風情があると好評
©仙台七夕まつり協賛会 メイン会場周辺の地域商店街で見られる昔ながらの素朴な笹飾りも、風情があると好評

開催日は毎年8月6日から8日の3日間。期間中は、仙台市各所にたくさんの七夕飾りがお目見えします。仙台の七夕飾りはスケールの大きさや、竹に吊るした華やかな装飾が有名で、例年、全国各地から200万人以上の見物客が訪れます。
メイン会場は中央通りや一番丁通りといった市内中心部にあるアーケード商店街で、JR仙台駅から徒歩5~15分ほどの場所にあります。これらの会場には、長さ10mほどの七夕飾りが無数に並び壮観です。

©仙台七夕まつり協賛会 大きなくす玉が付いた「吹き流し」は仙台七夕飾りの名物。昭和21年頃、仙台市民が考案したといわれています
©仙台七夕まつり協賛会 大きなくす玉が付いた「吹き流し」は仙台七夕飾りの名物。昭和21年頃、仙台市民が考案したといわれています

数々の七夕飾りは、商店街のそれぞれの店舗がテーマやデザインを練り、丹精込めてつくった渾身の作。そのため内容は祭りの当日まで外部に明かさず、開催直前の8月6日の朝8時頃に飾りつけを始めます。
完成すると、所属する商店街ごとにデザイン性の高さや細工の緻密さなどをもとにした審査が行われます。そして、同日の午後には金・銀・銅の各賞が発表され、計36本の受賞作品が決定。栄誉に輝いた作品の根本には、証としてプレートが付けられます。

©仙台七夕まつり協賛会  5基の華麗な吹き流しを吊るした七夕飾り
©仙台七夕まつり協賛会  5基の華麗な吹き流しを吊るした七夕飾り

仙台七夕飾りの代名詞ともいえるのが「吹き流し」。織姫が機織りの名手だったことから織糸を垂らした様子を模し、手芸や機織りの上達を願って飾られます。頭にくす玉が付くスタイルは仙台商人が考案したといわれています。
制作においては、どの店も数カ月をかけるほど熱心。吹き流し5基を1セットで飾るのが習わしで、七夕飾り1本あたりの制作費は数十万から数百万円といわれています。一つとして同じデザインはなく、絢爛豪華な装飾が風になびく様子は圧巻の美しさ。その合間を抜けながらの散策は何ともいえない優雅な雰囲気です。また、和紙の色づかいや隅々までこだわった精緻な細工も見ごたえがあり、間近で見るとまた違った表情を楽しめます。

©仙台七夕まつり協賛会  七つ飾りは仙台七夕ならではの笹飾り。左から、屑篭、投網、短冊、巾着、吹き流し、折鶴、紙衣
©仙台七夕まつり協賛会  七つ飾りは仙台七夕ならではの笹飾り。左から、屑篭、投網、短冊、巾着、吹き流し、折鶴、紙衣

仙台七夕飾りに欠かせないのが「七つ飾り」です。実は吹き流しもそのひとつで、ほかには「折鶴」「巾着」「紙衣」「短冊」「投網」「屑篭」があります。折鶴は長生き、巾着は商売繁盛など、それぞれ異なる願いや意味が込められています。これら7種類全てを飾るのが仙台七夕飾りの伝統的なスタイルです。

〈七つ飾りの種類と意味〉
⚫︎吹き流し:手芸・機織りの上達
⚫︎折鶴:家内安全、延命・健康長寿
⚫︎紙衣:無病息災、裁縫の上達、子どもの健康・成長祈願
⚫︎短冊:学問や書道の上達
⚫︎屑篭:清潔、倹約
⚫︎投網:豊漁・豊作、招福
⚫︎巾着:商売繁盛、富貴

©仙台七夕まつり協賛会 毎年恒例の8万羽の折鶴でつくる七夕飾りは、仙台市内の小中学生の合作。真下から中を見上げると幻想的
©仙台七夕まつり協賛会 毎年恒例の8万羽の折鶴でつくる七夕飾りは、仙台市内の小中学生の合作。真下から中を見上げると幻想的

メイン会場にある大きな吹き流しを見るときは、全体の雰囲気だけを見て満足してしまいがち。ところが、折鶴などが繊細なデザインの一部として組み込まれていることもあります。また、七つ飾りは竹の根本や笹の葉の生えている先端にも吊るされているので、ぜひ隅々までじっくりと眺めて一つひとつの飾りを探してみましょう。

©仙台七夕まつり協賛会 2023年の「中心部商店街“七夕飾り受賞参加店”コンテスト」準グランプリ受賞作
©仙台七夕まつり協賛会 2023年の「中心部商店街“七夕飾り受賞参加店”コンテスト」準グランプリ受賞作

7日には「中心部商店街“七夕飾り受賞参加店”コンテスト」(仮名)も開催予定です。6日に各商店街で選ばれた入賞作品から、見物客による投票でグランプリと準グランプリを決めます(応募対象作品の数は年により異なる)。投票方法はスマートフォンなどで専用サイトにアクセスして行うウェブ投票。候補作品の根元に付いた受賞プレートを探しながら歩くと、投票したい飾りが選びやすい上、効率よく優秀作品を見物できまです。なお、サイトではすべての作品の画像を見ることができるので、時間や体力と相談しながら上手に活用するといいでしょう。
結果は翌8日にサイト上で、受賞作品の画像とともに発表。気軽に参加できるので、ぜひ「これぞ!」というセンスを感じた作品に1票を。

▼中心部商店街“七夕飾り受賞参加店”コンテスト2024
URL:https://sendaitanabata-contest.com/
投票期間:8月7日(水)10:00~17:00
結果発表:8月8日(木)9:00頃

※上記コンテスト名、URL、開催時間はイメージとして2023年の情報を掲載しています。2024年の詳細は7月上旬頃に公開になる予定です。

杜の都・仙台の夜を彩るエンターテインメントショー。来場者数は例年50万人ほど
杜の都・仙台の夜を彩るエンターテインメントショー。来場者数は例年50万人ほど

8月5日には前夜祭として、仙台西公園付近一帯で「仙台七夕花火祭」が開催されます。2024年は「Smile」をテーマに、速射連発が特徴のスターマインを数種類用意。他にも多彩な打ち上げ花火が見られ、総数約16,000発のファイアーワークが夜空を華やかに染め上げます。
観覧場所は観覧席やテーブルを設置した有料観覧エリアが4カ所、予約が不要な無料観覧エリアが6カ所あります。15時頃から飲食屋台を開くエリアもあり、真夏の夕暮れどきをのんびりと過ごすのにぴったりです。

▼第55回仙台七夕花火祭
URL:https://sendai-tanabatahanabi.com
日時:2024年8月5日(月)19:15~20:30 ※曜日に関わらず毎年同日、雨天決行
会場:西公園(旧・桜ヶ丘公園、仙台市青葉区桜ヶ岡公園1-3外)周辺
料金:有料観覧席はイス席1名4,000円~
TEL:022-222-9788(仙台青年会議所)

▼交通規制(仙台七夕花火祭)
祭り期間中、交通規制あり。
詳細はこちらから

仙台七夕まつり
  • URLhttps://www.sendaitanabata.com
  • 住所仙台市中心部および周辺の地域商店街(中央通り七夕飾り見物コース:ハピナ名掛丁~クリスロード~マーブルロードおおまち、東一番丁通り七夕飾り見物コース:サンモール一番町(東一番丁通り)~ぶらんど~む一番町~東一番丁通り、ほか) MAP
  • 営業時間2024年8月6日(火)~8日(木)各日10:00~20:00頃
    ※5日(月)は前夜祭あり
    ※曜日に関わらず毎年同日、雨天決行
  • TEL022-265-8185(仙台七夕まつり協賛会/事務局:仙台商工会議所)
  • メモ▼交通規制情報(仙台七夕まつり)
    祭り期間中、交通規制あり。詳細は7月以降、公式ホームページで順次公開予定

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