1多彩な表情の谷川岳。「谷川岳ロープウェイ」でラクラク絶景観光

「上信越国立公園」内、群馬・新潟県境にある谷川連峰の主峰、谷川岳。オキの耳（標高1,977ｍ）とトマの耳（同1,963ｍ）と呼ばれる2つの頂を持つ、ネコの耳のような特徴的な形の双耳峰です。ときに峻険なアルプス級の山容は、昔も今もハイカーやクライマーたちの憧れ。独特の厳しい気候が育む多彩な高山植物も素晴らしく、「花の名山」としても知られています。
麓からロープウェイやリフトに乗れば、気軽に高山地帯へアプローチできるのも大きな魅力。首都圏から車や新幹線で約2時間、本格的な自然に触れ合えて日帰り観光や家族旅行にぴったりのスポットです。

「谷川岳ロープウェイ」の全長は2,400ｍ。麓の「土合口（どあいぐち）駅」から頂上の「天神平駅」まで標高差約600ｍを約15分で上ります。2本のロープと短い懸垂機でゴンドラを吊り下げ、ロープごと移動するフニテル式と呼ばれるスタイルを採用しており、山岳特有の強風や横風に強く安定した乗り心地が楽しめます。フニテル式を採用しているのは国内で3カ所のみ。その中では最長の運行距離となっています。

天神平駅から先は「天神峠ペアリフト」に乗り継ぎ、約10分で標高1,500ｍの「天神峠駅」へ。尾根づたいに続く谷川岳山頂登山コースや、日光白根山、赤城山、時期によっては富士山まで見晴らせる、息をのむほどのパノラマビューが待っています。

谷川岳ロープウェイ

• https://www.tanigawadake-rw.com/
• 群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽湯吹山国有林 MAP
• グリーンシーズン2023年4月24日(月)〜11月12日(日)
  8:00～17:00（土・日曜、祝日は7:00～　天神峠展望台行き上り最終15:30、ロープウェイ単体上り最終16:30）
• グリーンシーズン中無休 ※悪天候等により休業の場合あり
• 天神峠展望台行往復（ロープウェイ・リフトセット券）大人3,500円　小学生以下2,000円
• 0278-72-3575
• 有料（500円）
• ロープウェイ単体・片道乗車料金などもあり。詳細はHPを要確認。アクセス詳細は後述参照

2秋景色との写真映えもばっちり。名物メニュー「パングラタン」

「天神平駅」に隣接するのが、展望レストラン「ビューテラスてんじん」。窓が大きく、秋の色どり華やかな谷川岳や朝日岳方面を望みながら食事ができます。
2023年に登場し、アツアツがたまらなくおいしいと評判のメニューが「パングラタン」。オーダーが入ってからこんがり焼き上げた、作り立てをいただけます。味わいは3タイプあり、豚肉やナス、シメジ入りで濃厚風味の「カレー」、マスとシチュー、チーズの相性が抜群な「シチュー」、フルーツをカスタードソースで包んだスイーツ系「フルーツとアイス」。他にもカレーライスや醤油ラーメン、ホットココアなど山岳リゾートらしい温かいメニューが並んでいます。

3ハイキングや快適なE-bikeで日本三大岩場「一ノ倉沢」へ　

「谷川岳ロープウェイ ベースプラザ」からは、谷川岳の山裾を縫うように片道約3.3kmのハイキング＆サイクリングコースが整備されています。ブナの原生林を抜ける平坦なルートで、紅葉や森林浴を楽しみながら気持ちの良い散策ができます。目的地の一ノ倉沢はそそり立つ岩壁が見る者を圧倒する「日本三大岩場」の大絶景。道中の名物岩や旧清水越道を偲ばせる石垣、対岸の急峻な山・白毛門、突然現れる野鳥など、カメラに収めたくなるものばかりです。スイスイ走れるE-bike（電動アシスト付きスポーツバイク）のレンタルもあり、90分間の爽快なサイクリングができます（事前インターネット予約制）。

レンタサイクル

• https://urakata.in/new_reserve/courses/tanigawadake-rw
• 〒379-1728 群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽「谷川岳ロープウェイ ベースプラザ」 MAP
• 9:00～16:30
• 11月下旬～5月下旬は一ノ倉沢への道が冬季閉鎖につき休業
• 90分1,800円
• 0278-72-3575
• レンタルは中学生以上～。身長145㎝以上、体重100㎏未満の方。事前インターネット予約制。

43つの源泉で湯浴みができる「湯テルメ谷川」

谷川岳の南面、森に囲まれた谷川温泉にある日帰り入浴施設。古くから、温泉郷の観光客や下山後の登山客に親しまれてきた温泉です。特筆すべきは3つの異なる泉質が楽しめる点。アルカリ性単純温泉の「不動の湯」、カルシウム・ナトリウムｰ硫酸塩･塩化物温泉の「河鹿の湯」、単純温泉の「蛍の湯」の3種の湯が並んでいます。泉温も高めから低めまでそれぞれ異なり、順に入ることで体がよく温まるといいます。
外階段を少し下った谷川沿いには、岩作りの露天風呂が。時期によっては色づく紅葉が眼前に迫る絶好のロケーションで、風呂隣にあるテラスで休憩をしながら名湯を満喫できます。

5スペシャリティコーヒー＆スイーツが魅力「谷川珈琲」

美術館などが点在する閑静な谷川温泉の最奥、三角屋根のヨーロッパ調建物が目印。世界各地から厳選したスペシャリティコーヒーを、谷川岳の伏流水を使ってハンドドリップしたまろやかな一杯がいただけます。エクアドル産やパプアニューギニア産など、産地や農園を混ぜないシングルオリジンの新たな味に出合えるのも楽しみ。ゲストベイカーによる手作りスイーツは味も見た目も絶品と大人気です。店前の燃えるように紅葉するカエデの木を見ながらテラスで味わえば、爽快な山岳リゾート気分に。コーヒーを愛するオーナー夫妻が、ローストによって香りと味を最大限に引き出した焙煎豆はお土産に最適です。

6地元の豊かな自然に囲まれて醸したみなかみのビール「OCTONE Brewing」

ドイツやイギリス各地にあるビール醸造所で見るようなビールを通じた地元のコミュニティを作りたい、とみなかみ生まれのブルワーがオープンしたブルワリー。丁寧に作られたビールは数々のコンテストで受賞をしています。一番の自慢は利根川の最上流域、水源として有名なみなかみのおいしい水。清らかな水をベースに、地域の農作物なども組み合わせ、この地ならではの豊かな味わいを生み出しています。初めての方にも飲みやすい「オクトネ・エール」や、地元産サクランボのさわやかな酸味をきかせたビールなど旬や限定の味も魅力的。タップルームで味わい、お気に入りを見つけたらボトル（330ml 660円～）をお土産にどうぞ。