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モダンな陶器「益子焼」を購入できるギャラリーとお店8選

江戸時代末期に窯が出来て以来、日用品として人気の益子焼。約250の窯元と陶器店が約50軒あります。若手からベテランまで作風は多様。益子町では、素朴で民芸的な魅力を感じる作品から、デザイン性の高いもの、モダンでユーモアあふれる作品まで、様々な益子焼が購入できます。
益子焼のギャラリーも多い中、おすすめの店舗をご紹介します。

オリジナルブランドから個性的な作家作品まで充実

益子町のメインストリートである城内坂通りに店を構え、自社窯である「道祖土和田窯」の作品をメインに様々な益子焼が並びます。
大正末期の趣ある建物は、商家の大谷石蔵を改装したギャラリーなど「モダンマシコ」をコンセプトにしたショップ。店内では、益子町周辺で制作している30名ほどの作家作品も販売しています。

見るだけでも楽しめる趣のあるギャラリー

広々とした店内は、美術館を巡るようなわくわく感があります。 “手しごと”を感じさせる陶器が並び、ここでしか買えない器も多数あります。
「道祖土和田窯」の特徴は、ろくろを使う手作りの作品と、型ものがあるところ。多様な作品が数多く生産できるため、幅広い人気があります。
器以外に小物や雑貨もあるので、眺めて回るだけでも楽しめます。

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益子で活動する個人作家による、オリジナリティあふれる焼き物が数多く並んでいます。作品展も常時開催され、幅広い作品にふれることができます。
陶器ギャラリー 陶庫(とうこ)
  • URLhttp://www.mashiko.com/
  • 住所栃木県芳賀郡益子町城内坂2 MAP
  • アクセス真岡鉄道益子駅から徒歩約15分
  • 営業時間10:00~18:00
  • 定休日年末年始
  • TEL0285-72-2081
  • 駐車場無料

若手作家の新進気鋭な作品も多数

益子焼の店が並ぶ城内坂通り、城内坂交差点近くにある店には、1,000人ほどの作家が登録しており、若手作家の作品も多く取り揃えているのが特徴。1点ものの陶器も多く、自分好みの作品に巡り合える楽しみがあります。

2週間毎に入れ替わる陶器

四季に合わせた企画展を行う1階、個展がメインの地下、作品が多く並ぶ中2階、個展がメインの2階とギャラリーが展開しています。いずれも2週間サイクルで入れ替わるので、思わぬ出合いがあったり、お目当ての作家に合わせて行ったりなどの楽しみ方ができます。
人気企画は、毎年正月期間に開催される「まねき猫展」。全国からアーティスティックな猫作品が集まる展示会で、猫好きの方には特におすすめの企画です。その他、不定期でワークショップも行っているので、事前確認をして行くと良いでしょう。

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レイアウトの作り方が素晴らしく、器のセレクトや照明の使い方も含め、フロアごとにとても見やすくなっています。
もえぎ城内坂店

毎日を楽しくする陶磁器や雑貨がずらり

益子焼の店が並ぶメインストリート城内坂通り真ん中あたりにある店は、白と木目を基調にしたナチュラルな雰囲気の陶磁器や雑貨のセレクトショップ。展示商品のコンセプト「生活が楽しくなるもの」をチョイスし、おしゃれなキッチン用品や生活雑貨、ステーショナリーなどが充実しています。
若い世代にも人気の地元作家作品が並ぶ中で注目なのは「スリップウェア」の陶器。17~19世紀にイギリスで作られていた独特な技法で、モダンな模様が益子焼に斬新なデザインをもたらしています。益子でも数名しかいない作家の作品ですが、1点ものがほとんどなので出合いが楽しみです。

ナチュラルな雰囲気の店内

落ち着きのある店内は、フロアが2つ。生活の提案をおしゃれにディスプレイしてあり、見ているだけでも楽しめます。子ども向けの陶器もあり、普段使いから贈り物まで揃っています。
店内では、ぬいぐるみ制作といった布もののワークショップを開催することも。イベント情報はブログ記事やDMなどで告知を行っています。

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陶器はもちろん、木工品やカトラリー、キッチングッズも人気で、毎日の暮らしが楽しくなるようなアイテムが集まっています。
G+OO(ジープラスツーノウツ)
  • URLhttp://g-plus-mashiko.com/
  • 住所栃木県芳賀郡益子町城内坂115 MAP
  • アクセス真岡鉄道益子駅から徒歩約20分
  • 営業時間11:00~17:00、土・日、祝日 ~18:00
  • 定休日水曜(祝日の場合は営業)
  • TEL0285-72-0098
  • 駐車場無料(2台)

カフェや陶芸教室なども併設の人気スポット

「やまに大塚 本店」では、益子焼若手作家を紹介するギャラリーや季節のファッションを楽しめるフロア、手作り菓子を取り扱うショップもあります。
置いてある商品は全て手作りで、リーズナブルな価格で購入できるところも人気の1つ。敷地内には陶芸教室やレストラン、カフェも運営しています。
1点ものの高価格帯の商品は、隣接する「クラフトやまに」や「ギャラリー緑陶里」で販売しています。

伝統的な作品から若手作品まで種類も豊富

人気の窯元である「わかさま陶芸」や「よしざわ窯」、人気陶芸作家の「榎田若葉氏」「岡部耕太郎氏」の作品もあり、伝統的な益子焼から新進気鋭の若手作家まで幅広く約150名の作品が揃っています。普段使いの食器やインテリア感覚で購入する方も多いショップです。

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「見る・食べる・遊ぶ・くつろぐ・見つける・思い出」をテーマにした益子焼のお店。カフェやレストランなども併設されているので、時間を忘れて楽しめます。
やまに大塚 本店
  • URLhttp://www.yamani-otsuka.co.jp/honten/
  • 住所栃木県芳賀郡益子町城内坂88 MAP
  • アクセス真岡鉄道益子駅から徒歩約24分
  • バスアクセス真岡鉄道益子駅からバス乗車、「陶芸メッセ入口」下車徒歩約2分
  • 営業時間9:30~17:30
  • TEL0285-81-6363
  • 駐車場無料

個性的なアイテムに出合える古書店

マグカップ3,780円、小皿(各)2,160円、子ども用カップ2,160円
マグカップ3,780円、小皿(各)2,160円、子ども用カップ2,160円

益子駅から徒歩約8分、旧市街地にたたずむ昔懐かしい民家を改装した、ギャラリー併設の古書店。世界中の美しい模様をモチーフにした絵付けが魅力的な、益子の焼き物作家「AGO PAIX LABO(あごぺらぼ)」のこけしの器を販売しています。伝統的なこけしの顔を繊細なタッチで表現した器はファンも多く、訪れるたびにお気に入りを1つずつ買い足していく人もいるそうです。

時がゆっくりと流れる、古書に囲まれたレトロな店内

発見の楽しみがある空間
発見の楽しみがある空間

店内には棚に並んだ古本の他、こけし雑貨やレトロなキッチンアイテムなども。国内外の味わいのある物と出合える楽しみがあります。
春に行われる「益子陶器市」の頃には、益子の作家の器にイラストレーターますこえりが絵付けした作品を展示販売する「マスコ陶器市」を店内で開催。素敵な器が豊富に揃います。

ご当地サポーターコメント
店内は懐かしい雰囲気漂う空間でオーナー厳選の古本や小物を見ていると、タイムスリップしたような気分になりました。
ハナメガネ商会
  • URLhttp://hanamegane.com/
  • 住所栃木県芳賀郡益子町益子1665 MAP
  • アクセス真岡鉄道益子駅から徒歩約8分
  • 営業時間11:00~17:00
  • 定休日水・木曜(冬季は月・水・木曜。不定期で休む場合もあるのでHPで要確認)
  • TEL0285-77-5370
  • 駐車場無料

益子の器や古家具、アパレル用品などのセレクトショップ

瑠璃釉を使った黒に近いネイビーがモダンな表情の器。阿久津忠男作。小皿1,000円、中皿3,800円(全て税別)など
瑠璃釉を使った黒に近いネイビーがモダンな表情の器。阿久津忠男作。小皿1,000円、中皿3,800円(全て税別)など

益子の旧市街地の目抜き通りから一本入り、見えてくるツタの絡まった石蔵が「pejite」。
お隣の真岡市と益子町に店を持つ「仁平古家具店」のオーナーが、この蔵の持つ雰囲気と空間に惚れ込み、古家具や器、服などを扱う店としてオープンしました。器のセレクトは、地元益子の現代作家が中心。日常で使いやすく、価格も手頃なラインナップになっています。写真の阿久津忠男や、ぽってりと手になじむ風合いが人気の田尾明子の器も充実しています。

元米蔵の空間に、アイテムをセンスよくディスプレイ

古道具のディスプレイ棚も素敵
古道具のディスプレイ棚も素敵

大谷石を使った築60年の元米蔵の建物は、約70坪もあり広々。米蔵として使われなくなった後、地元の少年野球部の練習場や彫刻家のアトリエにも活用されたという、ユニークな経歴のある建物です。しっとりと落ち着いたギャラリーのような空間で、古道具と器や小物が互いの魅力を引き立て合う様子は、時間をかけて見て回る価値あり。陶器市や街巡りの際にも立ち寄りやすい場所にあります。

ご当地サポーターコメント
商品はいずれも洗練されたものばかり。雰囲気のある建物の中は広く、静かでゆっくりとした時間が流れています。
pejite(ペジテ)

四代目と五代目夫婦、三者三様の作風が魅力

カップや小皿、飯椀など気軽に買えるものがたくさん並ぶ
カップや小皿、飯椀など気軽に買えるものがたくさん並ぶ

益子駅から車で230号線を東へ向かい、8分ほど走ったところに「えのきだ窯 本店」があります。創業百余年、特に急須作りでは由緒のある窯元で、その伝統技術を継承した四代目と五代目夫妻の、家族3人の作品が並びます。同じ土や釉薬を使っていても、それぞれ個性豊かな作風があり、親子、夫妻の器を組み合わせて選べるおもしろさはこの店ならでは。2階建ての1階に広がる店舗スペースは、もともと細工場だった場所で、2階は家族3人の作陶場となっています。

茶器やマグカップなど日常使いの器が充実

水玉柄コーヒードリッパー7,580円、ボーダー柄カップ&ソーサー(各)2,375円、飛び鉋七寸皿2,100円(全て税別)
水玉柄コーヒードリッパー7,580円、ボーダー柄カップ&ソーサー(各)2,375円、飛び鉋七寸皿2,100円(全て税別)

五代目の作品は、「えのきだ窯」伝統のロウを塗って釉薬を弾く手法(ロウ抜き)で、水玉や格子などの柄をつけた器。女性らしい優しい色使いは、散歩途中に見た土や緑、空などの自然からヒントを得たもので、食卓が明るくなると、とても人気があります。五代目のご主人は、四代目直伝の飛び鉋(かんな)技法を現代的な感覚で表現。パスタやアジアンフード、もちろん和食も盛り映えて、他の食器とも相性がいいものばかりです。

ご当地サポーターコメント
シンプルで使いやすい器が数多くあります。ご家族でもそれぞれに作品の色かたち、持つ雰囲気が違っていて目移りしてしまいます。
えのきだ窯 本店

買って食べて体験できる、益子焼のテーマパーク

様々なテイストの益子焼が並び、ゆっくりと買い物ができる本館
様々なテイストの益子焼が並び、ゆっくりと買い物ができる本館

創業150年の「つかもと」は益子駅から東へ車で約7分、山あいに本館と作家館、美術記念館や食事処も点在し、益子焼を多角的に楽しめるスポットです。気軽な日用の器を探すなら本館へ。益子焼らしくあたたかみのある食器や花器など、手頃な価格の「つかもと」オリジナル製品や作家ものがたくさん揃っています。
ちなみに信越本線横川駅の「峠の釜めし」の容器(通称「釜っこ」)は「つかもと」製。「釜っこ」を彷彿とさせる、一合炊きのミニ土釜はお土産にもぴったりです。

人間国宝から新鋭の作品までが並ぶ作家館

巨匠・浜田庄司作
巨匠・浜田庄司作

特別なギフトやお気に入りの逸品を見つけたいなら、作家館がおすすめです。こちらでは数多くの民芸品を生み出した人間国宝・浜田庄司や、天才陶芸家・加守田章二など、益子を代表する巨匠の作品も展示販売しています。
他にも陶芸体験や、かつて使われていた登り窯と現在の窯工場などの見学も可能(施設見学は4名以上~、要事前予約)。買うだけでなく、見て、食べて、遊んで楽しめます。

ご当地サポーターコメント
陶芸に関する様々なことを、学び・体験することができるスポットです。陶芸体験はなかなか難しいですが、器づくりの奥深さを体感できました。
つかもと
  • URLhttp://tsukamoto.net/tsukamoto/
  • 住所栃木県芳賀郡益子町益子 4264 MAP
  • アクセス真岡鉄道益子駅から車で約7分
  • 営業時間10:30~17:00、食事処 11:30~15:00、美術記念館 11:00~15:00
  • 定休日木曜(食事処、美術記念館は水・木曜)
  • 入場料美術記念館入館料 大人300円 小学生150円
  • TEL0285-72-3223
  • 駐車場無料(イベント時は有料の場合有り)

益子焼のお買い物を楽しんだ後は、益子焼や黒羽藍染、大谷石など、栃木の民藝を散りばめた温泉宿で寛ぎのひとときはいかがでしょうか。

モダンな温泉宿で、とちぎ民藝に親しむ

毎晩開催の「益子焼ナイト」(無料)では、「益子焼マイスター」が器の楽しみ方を楽しく紹介
毎晩開催の「益子焼ナイト」(無料)では、「益子焼マイスター」が器の楽しみ方を楽しく紹介

鬼怒川温泉駅から車で約5分。鬼怒川渓流に面した小高い丘の上に佇む温泉旅館です。スロープカーで辿り着くエントランスホールには、益子焼でできた水琴窟からの柔らかく澄んだ音がこだまします。館内のいたるところで、栃木の伝統工芸品「益子焼」「黒羽藍染」「大谷石」が使われており、民藝に縁の深い土地ならではのおもてなしが感じられます。
中庭に面した露天風呂では、四季折々の美しい景色を眺めながら湯浴みを楽しめます。客室は、全室が「とちぎ民藝の間」となっており、伝統工芸を散りばめた空間でくつろぎのひとときを過ごせます。
お食事は、約800℃に熱した焼き石を使ってお客様の目の前で料理を仕上げる「龍神会席」をご用意。ダイナミックな味わいをご堪能ください。

界 鬼怒川
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