【大阪・関西万博】気分は海外旅行!?海外パビリオンのレストランで本物の味に触れる!ヨーロッパ編

初めまして、みちくさガイドのライターデビューとなるBUBBLE-Bと申します。
「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、158か国・地域、7国際機関が参加する大阪・関西万博が4月13日に開幕。入場者数も日に日に増え、盛り上がりを見せています。
この万博をずっと心待ちにしていた私は、すでに10回ほど入場しています。そんな万博ライフで出会った海外パビリオンの素敵な食べ物たちを、みちくさガイドの読者にご紹介します!
20年間待ったよ!世界が大阪に来てくれた

私はこの日を待ち望んでいました。
去年の4月、まだ誰も話題にしていなかった時期に早くも通期パスを買いました。そして待ちに待った今年4月の開幕後、堰を切ったかのように連続入場しています。
現在までに10回ほど入場していますが、パビリオンの全制覇まではまだまだ遠く、万博という山の険しさを噛みしめながら、今日も予約サイトと格闘しています。
自分と万博について書かせていただきます。
まず、1985年の「つくば科学博覧会」に遡ります。当時小学生だった私は、関西在住だったこともあって茨城県まで連れて行ってもらえず、科学雑誌「NEWTON」誌のつくば科学博特集を穴があくほど眺めていました。それが万博への飽くなき興味の始まりです。
そして1990年、大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」。時はバブル真っ只中、中学2年生だった私はここで念願の万博デビューを果たしました。電力館に三菱未来館、確実に「未来」を見せてくれたパビリオン達に強い衝撃を受け、私の人生に大きな影響を与えてくれました。

さらに2005年の「愛・地球博」。花博から15年、大人になった私が自分のお金で行った初めての万博です。冷凍マンモスにリニアモーターカーに数々の海外パビリオン。刺激的な空間は、またもや私を虜にしました。何度も通いましたが、会期後半になるにつれて混雑が激しくなったことを実感として覚えています。

そして2025年の「大阪・関西万博」の開幕です。太陽の塔の大阪万博から55年、
事前に様々なことがありましたし、言われたことも知っています。そしてまだ予約サイトの問題や、夏の暑さや行列など課題も多くありますが、それでも私にとっては強い魅力を放っています。年甲斐もなく好奇心のままに動ける万博会場では、あの頃の自分に戻れるのです。

今回の記事では、海外パビリオンの「食」をレポートしたいと思います!
各国が威信を賭けて大阪・関西万博に出展したパビリオン。併設のレストランではその国を代表する〝味〟までも楽しませてくれます。さあ、食の世界旅行へと出かけましょう!
【フランス館】本場のクロワッサンが楽しめる!

東ゲートから入ってリングをくぐるとすぐに出現するのがこのフランス館。劇場のようなカーテンと等身大の彫刻がとにかくお洒落ですね!

そんなフランス館は、ルイ・ヴィトンなどのブランドを擁するLVMHがメインスポンサーとなっています。壁一面がルイ・ヴィトンの柄になった空間があるなど、他のどのパビリオンとも違うアートでエレガントな存在感を放っています。

フランス館でパビリオンと同じくらい人気なのが、併設されたパン屋さん「La Boulangerie」です。連日、長蛇の列が途切れません。なお、パビリオンの列なのか、パン屋さんの列なのか、フランス館に並ぶときは確認しましょう。
このパン屋さんはパリに1号店を持つ「メゾン・カイザー」の創始者で、パン職人であるエリック・カイザー氏が監修しています。エリック・カイザー氏は天然酵母の利用を重視し、イースト菌の使用を減らすパン作りを行うことでパン本来の美味しさをより引き出しているのだとか。とにかくフランスの本場のクロワッサンがここにあるのです!

ウインドウには様々な種類のパンが用意されています。どれも丁寧な作りが目をひきますね。特に左上にある「クロワッサンルージュ」が万博限定品ということもあって人気が高いそうです。

今回購入したのは「PAIN SWISS」(パン・スイス)。クロワッサン生地に濃厚なカスタードクリームとチョコチップがサンドされた万博会場限定の商品です。
口に入れるとパリパリっと音がして表面の生地が砕けますが、中の生地はモチモチ。そしてサンドされたカスタードクリームとチョコチップが顔を出します。
上にトッピングされた3つのチョコレートもお洒落!さすがフランスですね。

そしてこちらが「CROISSANT MONSIEUR」(クロワッサンのクロックムッシュ)。
クロックムッシュとは1910年にフランスのオペラ座近くのカフェで作られたホットサンドイッチで、ハムとチーズをはさんだパンをフライパンで焼いたものです。
これはそんなクロックムッシュをクロワッサンとして仕上げたもので、ハムとアボカドがたくさん使われたリッチなものです。口に入れると、クロワッサンのバターの風味が口いっぱいに広がりつつ、クロックムッシュのチーズ、そしてたっぷり入ったアボカドとハムが、まるでオペラでも見ているかのような上品で立体的な味わいが楽しめます。
パンは全てテイクアウトとなるので、会場内のベンチなどに座って食べるのが良いでしょう。
【スペイン館】情熱の国で情熱の料理を!

青い海に沈む夕陽のようなデザインのスペイン館。海と太陽、地球上の生命、そしてスペインと日本、それぞれのアイデンティティをデザインしたというパビリオンだそうです。

つい上りたくなる(?)大階段が特徴の、開放的な雰囲気を放っています。

「情熱の国」スペインらしく、その展示内容もエモーショナルなものになっています。中に入れば雰囲気は一変。海を表現した巨大なスクリーンや大きな地球儀に圧倒されます。雰囲気、没入感ともにヨーロッパのパビリオンの中ではイチオシです。

そんなスペイン館にはスペイン料理を提供するレストランが併設されています。
このレストランは大阪のスペイン料理の名店「ETXOLA」(エチョラ)がプロデュースしており、その味については折り紙付きですよ!

メニューは2つのコース、「前菜とメインを選べるコース」(3,850円)、「スペイン17自治州と2自治都市のピンチョス&タパスが食べられるコース」(5,500円)のどちらかを選びます。今回は「スペイン17自治州」の方は残念ながらSOLD OUTだったので、「前菜とメインを選べるコース」を選びました。
ちなみに「スペイン17自治州」の方はその名の通り、スペイン全土の郷土料理を19種類楽しめるという、

海外パビリオンのレストランには、その国を代表するビールやワインも用意されています。
まずはスペインビール「Mahou」(マオウ)のドラフトから。とても飲みやすくて、歩き疲れた身体に染み渡ります。

前菜はカニサラダの乗ったバケットと、バスク地方で定番のピンチョス「ヒルダ」の組み合わせから。ヒルダとはアンチョビ、オリーブ、ギンディーヤ(青唐辛子)を棒に挿した物で、これがマオウビールにとても合うんです!

次に来たのは「ガスパチョ」、野菜の冷製スープです。ひんやり冷たいスープにはトマトを中心にした野菜がたっぷりと溶け込んでおり、爽やかな酸味がたまりません。
一緒に付いてくるバケットをスープに浸して食べるのも美味しいですよ!

お待ちかねのメインディッシュは「仔羊のカルデレータ」です。
カルデレータは肉をトマトベースのスープで煮込んだ料理で、フィリピン料理として知られますが、そのルーツはスペイン。今回は子羊とパプリカを煮込んだカルデレータを頂きました。
驚くほど柔らかくホワホワな食感となった子羊と、包み込むようなトマトの酸味がとてもエキゾチックな風味。こんな本格的な料理が万博で食べられるなんて感動です。
【ドイツ館】ここはミュンヘンですか!?

大屋根リングから見えるこちらのパビリオンがドイツ館。円形の建物がいくつかありますが、これらはドイツ館のコンセプトである循環経済に基づいたデザインで、パビリオンには「わ!ドイツ」と名付けられています。

「わ!」には3つの意味があるそうで、それぞれが循環の「環(わ)」、調和の「和(わ)」、 感嘆の「わ!」なのだとか。日本の言葉遊びを外国のパビリオンがやってくれるのは、何だか嬉しいですよね。まさに、友達のわ!

サーキュラーエコノミーを学べる真面目なパビリオンですが、オリジナルキャラクター「サーキュラー」くんがプカプカと浮いたり沈んだりする映像がとても可愛いのです。
遠足で来ていた女子学生達も口を揃えて「カワイイ!」と連発していました。海外パビリオンの中では最も人気のキャラかも知れません。

ドイツ館には、「Oishii! Germany」と名付けられた併設のレストランがあり、そこではドイツ国立醸造所の「ホフブロイ・ミュンヘン」を飲むことができます。これはオクトーバーフェストの主役のような銘柄です。
カウンターに座り(テーブル席もあります)、ホフブロイ・ラガービール(300ml 1,200円)をグイっと飲む。飲み口は柔らかく、苦みが少なく甘みのある味わいで、あっという間にジョッキが空になってしまいますよ!
気分はミュンヘンのビアホール。いや、ドイツに行ったことはありませんが。

ドイツビールにはソーセージも合わせたいですよね。ということで「ニュルンベルク風焼きソーセージ」をオーダー!焼きソーセージ3本に、ザワークラウトとパンが添えられているプレートです。ソーセージは癖もなく、マスタードをアクセントにして食べるとかなり良い感じです。
なんにせよ、ビールをもう1杯オーダーしたくなるのは間違いありません。
【ハンガリー館】生歌のあとは繊細なハンガリー料理で!

皆さん、ハンガリーという国に対して持っているイメージって何でしょうか。
私が初めてハンガリーという国を意識したのはF1グランプリの中継です。ハンガロリンクというサーキットを爆走するアイルトン・セナの勇姿は今でも記憶の片隅に残っています。逆に言うと、それくらいしかハンガリーに対して知識がありません。
一体、ハンガリー館ではどんな体験ができるのでしょうか。

映像上映やデバイスを使ったハイテクパビリオンが多い中、ハンガリー館は真逆の方向で攻めてきました。
真っ暗なドーム状のシアターに現れたのは、ハンガリーの伝統衣装をまとった女性。なんと生歌を披露してくれました!
とても綺麗な音楽で、ハンガリーという国の雰囲気が伝わってきたように思えました!

では、「MISKA」(ミシュカ)と名付けられたハンガリー館のレストランに入ってみましょう!
ハンガリーのスターシェフがプロデュースするこのレストランは人気が高く、ランチタイムには1時間以上の待ち時間が発生することも多いようです。
今回オーダーしたのは「冷製パプリカのカッテージチーズ・クリーム詰め、トマトサルサ」。初めて食べるハンガリー料理です。
とても柔らかいパプリカの中にチーズクリームがギッシリと詰められているのですが、このチーズクリームが良い感じにスパイシーなのです。そのまま食べても、添えられたパンと共に食べても素晴らしい味でした。

に、肉入りクレープ!? それは一体どんな物なのでしょうか。
ホルトバージというのはハンガリーの東部にある村の名前だとか。Google Mapで見てみると、まるで北海道のような大地が広がっていました。そしてこの料理は、1958年のブリュッセル万博で初披露されたものだそうで、現在のハンガリーではとても人気のある料理だそうです。
クレープ生地の中には鶏ささみ肉が2本入っているのですが、片方は蒸し鶏、片方はチキンカツのように衣をまとっていて、クレープ生地と共に食べると今までに経験のない食感でした。そしてパプリカ風味のソース、これぞハンガリーの味なのでしょう。とても美味しいです。
私はこの料理でハンガリーに一気に親近感を持つと同時に、どこか大阪の「粉モン」と共通する部分を感じましたよ!
【モナコ館】セレブ気分が味わえる!ワインバー

最後はモナコ館をご紹介。地中海に面したモナコ公国は世界的なセレブが集まる国で、住人の平均年収は2,000万円(!)。公道で開催されるF1グランプリも世界的に有名ですよね。
ここに行ったことのある日本人はあまり多くないでしょう。ましてやバーでお酒を飲むなんて雲の上の世界。それがここ、モナコ館の3階にあるワインバーで実現できるんですよ!

エレベーターで3階に上がるとそこはモナコ。壁一面のワインは、世界中のVIPが集まるモナコの超高級ホテル「オテル・ド・パリ・モンテカルロ」のワインセラーから選りすぐられたワインとコニャック達だとか。完全に雲の上の世界です。
そんな浮世離れしたワインバーで私が選んだのは…?

さすがにグラン・クリュのワインには手が出せなかったので、比較的お手頃なシャブリ・プルミエ・クリュのコート・ド・レシェを飲んでみました。
力強い味わいの中に、広がりのある味わいに味蕾が刺激されるような感覚です。ワインの味について詳しくありませんが、何よりここがモナコ館であること、というのが最高の味わいです。

モナコ館にはテラスがあり、夜に出ると万博の夜景が楽しめます。ここでワインを飲むと、もう日本であることすら忘れてしまうでしょう。
大阪・関西万博のレストランヨーロッパ編、いかがだったでしょうか。伝統と技術を感じさせてくれる料理の数々、ゴージャスな気分を味わわせてくれるバーは、異国との出会いのきっかけになりますね。
ヨーロッパのパビリオンはまだまだあり、ここで紹介できなかったところもたくさんあります。是非、皆さんの足で訪ねてみてくださいね!
次回は中東系パビリオンのレストランをご紹介します!
万博を楽しみ尽くせるホテル「OMO7大阪」
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OMO7大阪|万博を楽しみ尽くす5つのポイントを紹介