ご当地サポーター
大阪ならではのグルメを堪能できる、新世界の隠れた名店5選

「粉もの」や「出汁」など独自の食文化を育んできた大阪は、江戸時代には「天下の台所」と称され、現代は「食いだおれの街」と知られる美味の宝庫です。その中でも、当記事では知る人ぞ知る新世界の隠れた名店をご紹介。鶏焼肉、うどん、蕎麦、洋食、精肉店のコロッケなど、ジャンルも個性も様々な5軒を厳選しました。大阪の奥深い味わいの魅力に触れられるはずです。

立ち飲みスタイルで、鮮度にこだわった松阪名物の鶏焼肉を堪能

若鶏肉のモモとムネの盛り合わせ「かしわ」並410円〜
若鶏肉のモモとムネの盛り合わせ「かしわ」並410円〜

濃厚な赤味噌ダレを鶏肉に絡めて食べる、三重県松阪市の名物グルメ「松阪鶏焼肉」を気軽に楽しめる立ち飲みのお店。こちらの魅力は、メニュー数の多さと、変わり種の部位に出合えること。焼肉はカウンター上に置かれた網焼きで、自分で焼くスタイルです。
おすすめは、若鶏肉のモモとムネの盛り合わせ「かしわ」。新鮮な鶏肉を使用しているため、しっかりと焼いてもみずみずしさが残り、鶏肉が持つジューシーな旨みを味わえます。どれもリーズナブルな価格でいただけるのもうれしいポイントです。

午前中から楽しめる、お得な鶏焼肉のモーニングメニュー

気軽に立ち寄りやすいオープンな雰囲気の店内。壁には様々な部位が書かれたメニューがずらりと並ぶ
気軽に立ち寄りやすいオープンな雰囲気の店内。壁には様々な部位が書かれたメニューがずらりと並ぶ

平日は午前9時からオープンし、10時前後にお客さんのピークを迎えます。11時まではお酒と鶏肉ひと皿(並)を500円でいただけるモーニングメニューが用意され、朝から鶏焼肉をサクッといただける貴重なお店です。
定番をはじめ、モヒカンやフンドシ、オタフク、ケツの皮など他店では見かけないような珍しい部位も用意。鶏ホルモンや、肝と心臓をつなぐ管部分「心残り」などの希少部位は、午前中に売り切れる場合もあります。大阪の立ち飲み文化とともに、鶏焼肉の奥深さを体験しにぜひ訪れてみてください。

ご当地サポーターコメント
同店は同じ大阪市内の京橋に2号店を構える他、新世界エリアにはせせり蒲焼専門店とホルモン串焼き専門店も展開。いずれもオールスタンディングでリーズナブル。地元のお客さんの中に混ざって大阪の立ち飲み文化を楽しんでください。
スタンド 八とり(はっとり)
  • URLhttps://www.hattori88.co.jp/honten
  • 住所大阪府大阪市西成区太子1-6-10 MAP
  • アクセスOsaka Metro動物園前駅から徒歩約3分
  • 営業時間9:00~21:00(L.O.20:30)、土曜9:00~22:00(L.O.21:30)、日曜8:00~20:00(L.O.19:30)
  • 定休日年末年始
  • 駐車場無し

サクサクのカツがのったボリューム満点のカレーうどん

歯切れの良い軽やかな衣のカツが乗った数量限定「カツカレーうどん」1,350円
歯切れの良い軽やかな衣のカツが乗った数量限定「カツカレーうどん」1,350円

モチモチとした弾力を持つ讃岐系のうどんを提供する人気店。注目は、うどんが隠れるほどの大きなカツがのった数量限定の「カツカレーうどん」です。薄めの衣を付けたジューシーなカツ(豚肉)はサクサクに揚げられ、見た目のボリュームに驚きますが、ペロリと食べられてしまうほど軽い食べ心地。スープは、スパイスが効いたカレーのルーにかけそばの出汁とざるそばのつゆを加えることで、コク深くまろやかな味わいを生み出しています。残ったスープは、小ごはん(100円)を頼んで一緒に食べるのがおすすめです。

素材と手間にこだわる、やさしいうどんづくり

店主が大ファンだというロックミュージシャンのポスターや、お店を訪れた芸能人のサインが飾られた店内
店主が大ファンだというロックミュージシャンのポスターや、お店を訪れた芸能人のサインが飾られた店内

大阪と香川のうどんの名店で修行を積んだ店主が、2013年に西成で創業。現在は新世界の近くに移転し、お昼時には行列ができることもある人気店です。
こだわりは、国産小麦粉を使った自家製のうどんを、打ち立て、茹で立てで提供すること。食材は化学調味料不使用のものを厳選し、出汁を大切にする関西らしい魚介の旨みが凝縮したやさしい出汁が魅力です。メニューは他にもぶっかけうどん、カレーうどん、釜揚げうどんなどが揃い、とり天、大海老天、ちくわ天などの多彩なトッピングとともに楽しめます。

ご当地サポーターコメント
関西と香川のうどんの魅力を組み合わせた味わい深いうどんをいただけます。美味しいうどんはもちろん、店主の丁寧で優しい接客で、店内はとても居心地の良い空間になっています。
手作りうどん 天粉盛(てんこもり)

本格スパイスと出汁の旨みが織りなすカレーそば

本格的なマサラを使用する「おあげのカレーそば」900円。「お肉のカレーそば」950円もあり
本格的なマサラを使用する「おあげのカレーそば」900円。「お肉のカレーそば」950円もあり

初代通天閣が誕生する前から続く老舗の蕎麦屋。蕎麦の実の中心部から取れる「更科粉」と呼ばれる一番粉を使った蕎麦を提供しています。
おすすめの「カレーそば」は、インド人シェフに調合してもらったマサラを使って作り上げたお店オリジナルのルーを使用。昆布、メヂカ、サバを配合した出汁と本格的なスパイスが織りなすスープは、日本人の口に馴染みやすい上品な和風カレーです。真っ白な蕎麦はしっかりとしたこしを持ち、淡白な味わいで濃厚なスープとよく絡みます。

昭和初期から残る内装で、レトロな空気感が漂う店内

初代通天閣が誕生した1912年(明治45年)に現在の場所に移転。現店舗は大阪大空襲による焼失後、1956年(昭和31年)に再建された
初代通天閣が誕生した1912年(明治45年)に現在の場所に移転。現店舗は大阪大空襲による焼失後、1956年(昭和31年)に再建された

個性的なお店が並ぶ通天閣本通商店街の中でも、重厚な店構えでひときわ存在感を放つ同店。現在は四代目店主が厨房で腕を振います。昭和初期の空気感が残る店内はきれいに整えられ、歴代の店主たちによって大切にされてきたことが伝わってきます。
昔ながらの名物は、香り深い出汁で更科そばを味わう「ざるそば」と「かけそば」。ツルツルとしたそばの喉越しの良さを存分に楽しめます。蕎麦の他、親子丼や天丼などの丼もの、出汁巻き卵といった一品料理まで豊富なメニューが揃います。

ご当地サポーターコメント
地元から愛される老舗蕎麦屋さんです。店内は天井が高く広々としており、静かで穏やかな時間が流れています。窓の外には緑が生い茂り、先代から大切に受け継がれてきた美しい鶴の像にも注目です。
総本家 更科
  • 住所大阪府大阪市浪速区恵美須東1-17-10 MAP
  • アクセスOsaka Metro恵美須町駅から徒歩約2分
  • 営業時間11:00〜19:00(L.O. 18:30)
  • 定休日金曜
  • TEL06-6643-6051
  • 駐車場無し

多くの著名人に愛される「ヘレビフカツサンド」

「ヘレビフカツサンド」2,200円。冷めてもおいしいと評判で、テイクアウトも可能
「ヘレビフカツサンド」2,200円。冷めてもおいしいと評判で、テイクアウトも可能

通天閣からほど近い路地裏に佇む、1961年(昭和36年)創業の洋食店。看板メニューの「ヘレビフカツサンド」は、様々な著名人も足繁く通うほど、多くのお客さんから愛され続ける名物です。分厚くカットしたヒレ肉をレアに近い状態に揚げ、香ばしく焼かれたパン、ジューシーな肉汁、コク深くまろやかなソースが三位一体となり絶妙な調和を作り出します。大阪では、肉というと「牛肉」を指すことが一般的。また、ヒレ肉を「ヘレ肉」と呼ぶのも大阪ならではの文化です。

繁華街の路地裏に位置する、昭和の趣が残る隠れ家のような店

老舗の風格漂う店内は、木彫のインテリアやレトロな小物、創業時の写真などが並び温かみがある雰囲気
老舗の風格漂う店内は、木彫のインテリアやレトロな小物、創業時の写真などが並び温かみがある雰囲気

現店主がお店を引き継いだのは46歳のとき。料理経験がない営業マンでしたが、先代である父の背中を見ながら皿洗いから始め、少しずつ技を身につけてきました。今では料理が大好きになったと話し、その物腰のやわらかい人柄に惹かれ通い続ける常連客も多くいます。
もうひとつの名物「ヘレカツカレー煮込み」は、ヒレカツをカレーのスパイスが効いたソースで包み込んだ一品。伝統の味を大切にしながら、独自のおいしさを追求する店主によるオリジナルメニューも楽しめます。

ご当地サポーターコメント
親子三代に渡って続いてきた昔ながらの洋食店。期間限定で創業当時の復刻メニューが登場することも。お子様も食べやすいハンバーグやデミグラスソースを使ったハイシライス、たまごサンドなどのメニューもあります。
グリル 梵
  • 住所大阪府大阪市浪速区恵美須東1-17-17 MAP
  • アクセスOsaka Metro恵美須町駅から徒歩約2分
  • 営業時間12:00〜14:30(L.O. 14:00)、17:00〜19:30(L.O. 19:00)※売り切れ次第終了
  • 定休日毎月6、16、26日
  • TEL06-6632-3765
  • 駐車場無し

精肉店が作る出来たてのコロッケを食べながら通天閣散策

ジャガイモのホクホク感とやさしい味わいが特徴の「通天閣コロッケ」150円。支払いは現金のみ
ジャガイモのホクホク感とやさしい味わいが特徴の「通天閣コロッケ」150円。支払いは現金のみ

昔ながらのレトロなお店が軒を連ねる「新世界市場屋台街」の入り口にある、揚げ物を中心に販売する精肉店です。多くのお客さんのお目当ては「通天閣コロッケ」。ホクホクのジャガイモとジューシーな牛肉ミンチ、タマネギの甘さがギュッと詰まった、どこか懐かしさを感じるコロッケです。魅力はなんといっても、レジの真横にフライヤーがあり、揚げたてアツアツが楽しめること。注文後1分ほどで商品を受け取れるため、小腹が空いた時や通天閣の散策中などに立ち寄りたくなるお店です。

牛ヘレカツサンドや串カツなど、大阪グルメも楽しめる

レジ前にはソースが置いてあるのでお好みで味を足すことができる
レジ前にはソースが置いてあるのでお好みで味を足すことができる

1910年(明治43年)創業の同店は、精肉店としてお店を営み、その傍らでコロッケやメンチカツなどの揚げ物を販売していました。時代の流れや人の動きに合わせスタイルを変え、現在はテイクアウトの揚げ物をメインに提供。食べ歩きできるお店が少ない通天閣エリアで、国内外から訪れる観光客や地元の常連客から重宝されています。
通天閣コロッケの他には、肉厚の「牛ヘレカツサンド」、アスパラベーコンや紅生姜の串カツも販売。本格的な大阪名物の味を気軽に食べ歩きできます。

ご当地サポーターコメント
コロッケ1個150円とお財布にやさしいのもポイント。いつでも揚げたてが楽しめるとあって、通天閣を訪れたらお腹いっぱいでもつい立ち寄ってしまいたくなります。
肉のさかもと
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