ご当地サポーター
雨の日でも存分に楽しめる、熊本市のおすすめ観光スポット6選

九州随一の規模のアーケード街を中心にまちが広がる熊本の繁華街。雨の日にこそ、この町の魅力を再確認できるかもしれません。観光施設や美術館、伝統工芸の体験できる場所など、天候に関係なく町の魅力を楽しめるスポットも充実しています。路面電車が町をくまなく走っているため、雨でも移動はノンストレスです。天気を考慮して、旅をプランニングできるおすすめの観光スポットをご紹介します。

気軽にアート体験を。街の中心地にある開かれた美術館

空間そのものが美術作品であるホームギャラリー。美術書から漫画まで閲覧できる
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マリーナ・アブラモヴィッチ《Library for Human Use》2002年 ©Marina Abramović、熊本市現代美術館
ジェームズ・タレル《MILK RUN SKY》2002年、熊本市現代美術館
空間そのものが美術作品であるホームギャラリー。美術書から漫画まで閲覧できる
マリーナ・アブラモヴィッチ《Library for Human Use》2002年 ©Marina Abramović、熊本市現代美術館 ジェームズ・タレル《MILK RUN SKY》2002年、熊本市現代美術館

街の中心地にある上通(かみとおり)アーケードの入り口というアクセス至便な美術館。現代美術の名を冠した九州初の美術館として2002年にオープンしました。世界の現代アートを紹介する展覧会から、熊本出身のアーティストを中心とした展覧会まで、市民に親しみやすく毎回ワクワクするような企画展を開催しています。
中でも特筆すべき魅力は、ホームギャラリー(美術図書館)や街なか子育てひろばなど、企画展示室以外の機能が無料で利用できるという点。草間彌生や宮島達男、ジェームズ・タレルなど世界的アーティストの作品が館内アートワークとして空間に調和し、いつでも鑑賞できます。

アートラボマーケットで、週末を中心にワークショップを開催

アートラボーマーケットのワークショップ実施の確認や参加予約はHPやお電話で
アートラボーマーケットのワークショップ実施の確認や参加予約はHPやお電話で

コミュニケーションスペース&ショップ「アートラボマーケット」では、コミュニケーションを生み出す場として、子どもから大人まで一緒に楽しめるイベントを数多く開催しています。熊本の作家と一緒にアート作品づくりに挑戦するワークショップも。イベントは無料から有料まであるため、事前にスケジュールをチェックして旅程に組み込むのがおすすめです。
他にも、読書をしたり雨宿りを兼ねてひと休憩したりと、ゆったりくつろげる居心地の良い空間が広がっています。

ご当地サポーターコメント
ホテル「OMO5熊本」の目の前にある美術館で、気軽に現代アートに親しむことができる場所です。毎週月曜は無料の映画上映会、毎日(不定休)午後7時からはピアノの生演奏なども行われています。
熊本市現代美術館
  • URLhttps://www.camk.jp
  • 住所熊本県熊本市中央区上通町2-3 びぷれす熊日会館3階 MAP
  • アクセス市電「通町筋」から徒歩約1分
  • 営業時間10:00〜20:00(最終展覧会入場19:30)
  • 定休日火曜、12月29日〜1月3日
  • 入場料無料※企画展示室のみ観覧料が必要
  • TEL096-278-7500
  • 駐車場無し

熊本が誇る工芸品「肥後象嵌」を現代に伝える老舗

純金の装飾は繊細で美しい、刀の鍔を模したベルトのバックル(特注品)。ブローチやペンダントなどは7,000円台から販売
純金の装飾は繊細で美しい、刀の鍔を模したベルトのバックル(特注品)。ブローチやペンダントなどは7,000円台から販売

熊本を代表する伝統工芸品「肥後象嵌」。その歴史は約400年前、熊本藩主に仕えていた鉄砲師が銃身や刀の鍔(つば)に装飾を施したことが始まりで、武家文化の繁栄とともに発展しました。象嵌とは、ある素材に異質の素材を嵌(は)め込む工芸技法のこと。肥後象嵌では鉄に純金や純銀を打ち込んでいます。
1874年(明治7年)に創業した「肥後象嵌 光助」では、伝統技法を継承しながら、ペンダントやイヤリング、ネクタイピンなど装飾品を中心に制作、販売しています。

象嵌体験で自分だけのアクセサリー作りに挑戦

くまモンの象嵌体験は1人4,000円。鉄板にくまモンのほっぺを嵌めることからスタートする
くまモンの象嵌体験は1人4,000円。鉄板にくまモンのほっぺを嵌めることからスタートする

お土産や贈り物に肥後象嵌を購入するのも良いですが、旅の思い出にぴったりなのが象嵌体験(要予約)です。くまモンや熊本城などの好きなデザインを選び、1時間ほどの体験で完成。現当主四代目の現当主が一から丁寧に教えてくれます。その後職人による仕上げ工程を経て、2〜3週間で自宅に配送してくれます。
伝統工芸に触れ、実際に自分で作ることで、その文化をより深く理解することができるはずです。熱中した分だけ、後日作品が手元に届く日が待ち遠しくなります。

ご当地サポーターコメント
アクセサリーやストラップを作る象嵌体験は、職人の手直し指導もあるので、初めての方も安心です。自分で制作したものを、手にしたときの感動はひとしおです。
肥後象嵌 光助
  • URLhttps://mitsusuke.com
  • 住所熊本県熊本市中央区新町3-2-1 MAP
  • アクセス市電「蔚山町」から徒歩約3分
  • 営業時間9:00〜17:00、土・日曜、祝日10:00〜16:00
  • 定休日年末年始
  • 入場料肥後象嵌体験1人4,000円(送料別途770円)※前日までの要予約
  • TEL096-324-4488
  • 駐車場無料(コインパーキング・料金は店負担)

リアルな歴史体験で、熊本観光がもっと楽しく

原寸大の駕籠に乗る体験でお殿様気分に
原寸大の駕籠に乗る体験でお殿様気分に

熊本の観光交流施設「桜の馬場 城彩苑」内にあるエンターテインメントスポット。熊本城について楽しく学べる施設で、2フロアに様々な見どころが点在し、屋内だけでも存分に熊本の魅力を体感できます。
1階には熊本の歴史を学べる空間が広がっており、被災・復旧プロジェクションマッピングでは熊本城の今を紹介。熊本城定点ライブカメラもあり、屋内にいながら熊本城を鑑賞できます。馬術体験や駕籠(かご)体験といった、戦国時代から江戸時代をリアルに体感できるコーナーも見逃せません。

熊本城の歴史をドラマ仕立てで楽しめる

寸劇の演目は「義の人 清正」「肥後偉人伝」などを用意
寸劇の演目は「義の人 清正」「肥後偉人伝」などを用意

2階にあるものがたり御殿では、熊本城の歴史を迫力ある映像やお芝居で紹介。熊本城を築城した加藤清正や参勤交代、西南戦争など、熊本にまつわる様々な歴史物語を寸劇でわかりやすく解説しています。
熊本城のVR映像では、江戸時代から熊本震災前までの姿をリアルな映像で表現。さらには、熊本城の最新情報を交えたスタッフによるライブ解説もあり、熊本城のあらゆる情報を網羅しています。
熊本城に行く前の予習のためや、雨で急遽スケジュールが空いた時など、ゆっくり時間のあるときに訪れたい場所です。

ご当地サポーターコメント
なりきり体験コーナーでは、侍やお姫様、忍者などの時代衣装を着用して写真撮影ができます。衣装は大人用からベビーサイズまで用意されているので、家族の思い出づくりにぴったりです。
熊本城ミュージアム わくわく座
  • URLhttps://www.sakuranobaba-johsaien.jp/waku-index
  • 住所熊本県熊本市中央区二の丸1-1-1 MAP
  • アクセス市電「熊本城・市役所前」から徒歩約9分
  • バスアクセス熊本駅から熊本城周遊バス「しろめぐりん」乗車、「桜の馬場 城彩苑」下車すぐ
  • 営業時間9:00〜17:30(最終入館17:00)
  • 定休日年末(詳しくはHPをご確認ください)
  • 入場料入館料大人(高校生以上)300円、小・中学生100円
  • TEL096-288-5600
  • 駐車場有料

熊本藩主もこよなく愛した「からし蓮根」の製造体験

からし蓮根製造体験1人2,000円。蓮根への辛子の手詰めから衣付け、そして揚げ工程までを体験できる
からし蓮根製造体験1人2,000円。蓮根への辛子の手詰めから衣付け、そして揚げ工程までを体験できる

熊本県民の郷土の味「からし蓮根」。熊本ではおせち料理の一品など、節目節目を飾る料理として親しまれています。その歴史は、遡ること1612年(寛永9年)。病弱だった藩主細川忠利公に献上したことから始まりました。
そんな歴史深い郷土料理を1957年(昭和32年)から作り続ける「村上カラシレンコン店」では、からし蓮根の製造体験ができます。麦味噌を加えたからし味噌を蓮根の穴に手早く詰め、衣をまとわせた後になたね油でカラッと揚げれば完成。大人と一緒に子どもも参加でき、歴史も学べる食育体験になるはずです。

からしのツンとした爽やかな香りは新鮮な証拠

「からし蓮根」1,080円/本〜。お酒が進む一品として地元では親しまれている
「からし蓮根」1,080円/本〜。お酒が進む一品として地元では親しまれている

からし蓮根のからしの豊かな風味は鮮度が命。村上カラシレンコン店では風味を損なわないよう短時間で、かつ丁寧にからし味噌詰めを行い、揚げたてを提供しています。
また、からし蓮根という伝統的な食文化を次代に守り継ぐために、食べ歩きにも便利なスティックタイプやからし蓮根コロッケなど、オリジナルメニューも創作。さらに、カットしてそのまま食べる以外にも、お茶漬けにしたりサラダの具材にしたりと、新たな食べ方も提案しています。多彩な味わい方をぜひ尋ねてみてください。

ご当地サポーターコメント
体験で作ったからし蓮根はその場で食べることも、持ち帰ることもできます。からしの香りと爽やかな辛味、そして蓮根のシャキシャキ感など、出来立てならではのおいしさは格別です。
村上カラシレンコン店
  • URLhttps://murakami-karashirenkon.jp
  • 住所熊本県熊本市中央区新町3-5-1 MAP
  • アクセス市電「蔚山町」から徒歩約4分
  • 営業時間8:30〜17:00
  • 定休日土曜
  • 入場料からし蓮根製造体験1人2,000円※体験は10:00〜14:00の間で5名から受付。
    体験所要時間は40〜60分
  • TEL096-353-6795
  • 駐車場無し

熊本の暮らしと密接に結びついた伝統工芸品が一堂に

「小代焼」の器や椿の絵柄が美しい「花手箱」、幸せを招くという「木葉猿(このはざる)」の人形など
「小代焼」の器や椿の絵柄が美しい「花手箱」、幸せを招くという「木葉猿(このはざる)」の人形など

熊本県の伝統工芸品を中心に展示し、定期的に県内外の魅力的な工芸品を紹介する企画展も実施。1階のミュージアムショップ「工芸ショップ匠」では、暮らしと密接に結びついた熊本県の伝統工芸品を展示販売しています。
「肥後象がん(ひごぞうがん)」の他、陶磁器からは「小代焼(しょうだいやき)」や「天草陶磁器」、さらには各地の郷土玩具や木工品など、約180の作家の作品が並びます。伝統工芸品を実際に観て触れることで、魅力をより深く感じることができるでしょう。

名建築家が手がけた端正な建物が、工芸品の存在を引き立てる

所狭しと作品が並ぶ「工芸ショップ匠」。販売の他、工芸品のオーダーメイドや修正も受け付けている
所狭しと作品が並ぶ「工芸ショップ匠」。販売の他、工芸品のオーダーメイドや修正も受け付けている

1982年(昭和57年)に建てられた建物は、日本を代表する建築家・菊竹清訓が手がけたものです。ダイナミックなデザインを得意とする菊竹氏ですが、ここでは「らしさ」をあえて封じ込め、工芸品を引き立てるために建物自体は周囲の環境に溶け込むようなシンプルなデザインに設計されました。「展示物の内容や機能をよく知らなくては、その器としての建築は手がつけられない」と、自らが県内各地の工芸品の産地を見て回ったそうです。菊竹氏の高いアイデア性と細やかさを鑑賞するのも一興です。

ご当地サポーターコメント
無料で入場できる2階の展示室は、熊本城を一望できるという知る人ぞ知る穴場。天候に関係なく楽しめる上に、いつもとは違うアングルからお城を眺められると密かに人気です。
熊本伝統工芸館
  • URLhttps://kumamoto-kougeikan.jp
  • 住所熊本県熊本市中央区千葉城町3-35 MAP
  • アクセス市電「熊本城・市役所前」から徒歩約7分
  • 営業時間9:30〜17:30
  • 定休日月曜、12月28日~1月4日
  • 入場料2階企画・常設展示室観覧料大人210円、大学生・短大生・専門学校生130円、高校生以下無料※「工芸ショップ匠」などその他の施設は入場無料
  • TEL096-324-4930
  • 駐車場無料

雨の日でも安心。熊本の中心地に鎮座する、巨大なアーケード街

下通の入り口。下通は飲み屋が多いため、夕方以降はよりにぎやかに
下通の入り口。下通は飲み屋が多いため、夕方以降はよりにぎやかに

熊本市の中心部にある3つのアーケード街「上通(かみとおり)」「下通(しもとおり)」「サンロード新市街」は、熊本一の繁華街です。電車通り(県道28号)から北へ延びるのが全長360m・幅11mの上通、南へ延びるのが全長511m・道幅15mの下通です。そして、下通からさらに南側へ進むと、全長235m・幅18mのサンロード新市街に続きます。
各アーケード街には、セレクトショップやカフェ、レストランなど、あらゆるお店がずらり。しかも1階だけでなく、2階、3階にも穴場の店が多数点在しています。

アーケード街から続く通りにも個性豊かなショップが点在

食通が通う飲食店やワインショップなど、地元で支持される感度の高い店が並ぶ並木坂
食通が通う飲食店やワインショップなど、地元で支持される感度の高い店が並ぶ並木坂

上通には「鶴屋百貨店 New-S」、下通にはファッションビル「COCOSA(ココサ)」といった商業施設も。1日では回りきれないほど見どころがたくさんあります。
さらに、小雨程度なら上通の終点から北に延びる並木坂や、下通の終点から南に続くシャワー通りなど、アーケードに続く通りの探索もおすすめです。シャワー通りには「ファッションのまち」を感じさせる、全国にファンを持つ老舗のセレクトショップなどもあります。通りにあるショップを巡れば、自分好みのお店やアイテムとの思わぬ出合いが待っているかもしれません。

ご当地サポーターコメント
上通と下通は、電車通りを隔てて北と南に広がっていますが、サンロード新市街は下通から直結し、アーケードも続いているため、あいにくの天気でも移動が楽にできます。
上通・下通・サンロード新市街
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