ご当地サポーター
長崎県、雲仙・小浜エリアのおすすめ日帰り温泉・足湯スポット

長崎県雲仙市には、山側と海側それぞれに全く泉質の異なる温泉があります。標高約700mの山間にある雲仙温泉は、少し白濁した硫黄泉が特徴。一方、橘湾周辺に広がる小浜温泉は、無色透明のナトリウム塩化物泉で、源泉温度はなんと105℃で全国トップクラス。放熱量も日本一を誇っています。避暑地である雲仙温泉と塩湯で体を芯から温める小浜温泉の特性から、地元では夏は雲仙、冬は小浜と季節で使い分ける人も。そんな2つの温泉を楽しめる、個性豊かな日帰り温泉と足湯スポットをご紹介。旅の途中に気軽に立ち寄ってみてください。

秘湯ムード満点。雲仙随一の湯量を誇る美肌の湯

冬場の湯船は、40〜41℃のぬる湯と44〜45℃のあつ湯に分かれている。まずはぬる湯で体を慣らしてからあつ湯へ
冬場の湯船は、40〜41℃のぬる湯と44〜45℃のあつ湯に分かれている。まずはぬる湯で体を慣らしてからあつ湯へ

歴史は古く、1731年(享保16年)に開かれた名湯。かつては吉田松陰も訪れたといわれています。

1919年(大正8年)に共同浴場として開館し、現在は「雲仙温泉 青雲荘」の外湯として日帰り客にも人気を集めています。建物の裏手には温泉が絶えず湧出し、湯けむりが建物を包み込んで秘湯のような雰囲気を醸成。1日約440トンと雲仙温泉随一の湧出量を誇り、湯船には湧出直後の新鮮な温泉が注がれています。白濁の湯は単純硫黄泉でPH4.3の弱酸性。湯上がりは肌がしっとりスベスベに。全国から温泉好きが通うのも頷けます。

小地獄気分を自宅のお風呂でも味わえる

名湯を自宅でも楽しめる入浴剤「名湯 小地獄」1,550円も販売。香りも色味も小地獄温泉そのもの
名湯を自宅でも楽しめる入浴剤「名湯 小地獄」1,550円も販売。香りも色味も小地獄温泉そのもの

雲仙温泉には大きく分けて古湯、新湯、小地獄の3つの温泉があり、中でも小地獄温泉はお湯の白濁が濃いめ。ただし、日によって硫黄泉の濃さや色が違うそうで、温泉は自然のものであることを改めて感じさせてくれます。
そんな乳白のお湯を自宅でも楽しめるように、温泉成分、色、ニオイを忠実に再現した入浴剤も販売。お土産にはもちろん、自宅用にもおすすめです。

薬用効果が高く、 古くから万病に効くと湯治場として親しまれてきた名湯が、旅人の心と体を癒してくれます。

ご当地サポーターコメント
あつ湯はかなりの高温のため、入る際は注意が必要。温度が低い湯船の下の方からお湯をかき混ぜることで比較的入りやすくなるそうです。
小地獄温泉館
  • URLhttps://www.seiunso.jp/kojigoku
  • 住所長崎県雲仙市小浜町雲仙500-1 MAP
  • アクセス界 雲仙から徒歩約20分
  • 営業時間11〜4月9:30〜19:00、5〜10月は〜20:00
  • 定休日無し
  • 入場料入浴料 大人500円、小学生以下250円、3歳以下無料
  • TEL0957-73-3273
  • 駐車場無料
  • 温泉単純硫黄泉
  • メモシャンプーなどの備え付け有り

雲仙温泉で最も古い、地域憩いの共同浴場

冬場は45℃とお湯の温度設定は高め。御影石を使ったこぢんまりとした湯船が男女一つずつある
冬場は45℃とお湯の温度設定は高め。御影石を使ったこぢんまりとした湯船が男女一つずつある

「だんきゅう」とは、雲仙の方言でらっきょうの意味で、かつてらっきょう漬けの大きな樽を湯船代わりに使っていたことから命名。樽ではなくなった今も愛称だけが残り、親しまれています。当時の名残から、現在の湯船の形も楕円形です。

温泉のPH値は2.3と酸性度の高い硫酸塩泉ですが、肌あたりはやわらかく慢性の神経痛や筋肉痛、疲労回復などに効果があるといわれています。源泉かけ流しのお湯が、深めの湯船にたっぷりと注がれ、首までしっかり全身を包むように温泉を堪能できます。

地域の人に交じって、ゆっくりと名湯を満喫

オリジナルのタオル1枚250円
オリジナルのタオル1枚250円

泉質のよさとレトロな雰囲気から、観光客にも人気を集めています。共同浴場だけに地元の人にとっては、自宅のお風呂とほとんど同じ感覚。出勤前の朝に、仕事終わりの夜にと、毎日決まった時間に訪れる人も大勢います。地元の人にならって、ぶらりと温泉へ。そんな利用シーンが似合う、ノスタルジックな浴場です。

朝から夜遅くまで開いているため、思い立ってすぐに手ぶらで訪れても大丈夫。市松模様がかわいいオリジナルのタオルも販売されており、使った後は温泉旅のお土産に持ち帰りましょう。

ご当地サポーターコメント
雲仙ではご自宅に浴室がないお宅も多いと聞きます。それもあって、自宅の延長のようなアットホームな空気が流れているのかもしれません。
湯の里温泉共同浴場 だんきゅう風呂
  • URLhttps://www.shimakanren.com/about/spot/detail.php?id=1239
  • 住所長崎県雲仙市小浜町雲仙303-1 MAP
  • アクセス界 雲仙から徒歩約5分
  • 営業時間9:00〜22:00
  • 定休日無し
  • 入場料入浴料 大人200円、小学生100円
  • TEL080-5286-2576
  • 駐車場無料
  • 温泉酸性・含鉄(II、Ⅲ)―単純温泉
  • メモシャンプーなどの備え付け無し

まるで海に浮かんでいるよう!海上にある貸切専用露天風呂

貸切風呂は2つ。時折、波消ブロックに当たった波のしぶきが湯船に飛び込んでくるほど海が近い
貸切風呂は2つ。時折、波消ブロックに当たった波のしぶきが湯船に飛び込んでくるほど海が近い

「ホテル オレンジベイ」が営む、貸切露天風呂の施設。島原半島の西側、橘湾に臨む小浜温泉街の中で最も海に近く、波消ブロックの上にあります。目の前に大海原が広がっており、満潮時ともなれば湯船と海面の差はわずか20cm。海と一体化し、浮かんでいるような感覚になります。

泉質はナトリウムー塩化物泉。塩湯は体をしっかり温め、保温効果も高いといわれています。貸切専用のため、気兼ねなくこの絶景と温泉を独り占め。絶景を愛で、波の音に耳を傾けながら、ゆっくり温泉に浸かれる至福のひとときを堪能できます。

サンセットの時間を狙い、橘湾に沈んでいく夕陽とともに入浴

ブルーとオレンジの美しいグラデーションに目を奪われる
ブルーとオレンジの美しいグラデーションに目を奪われる

サンセットの時間に合わせて、橘湾に沈む夕陽を眺めながらの入浴もとびきりの贅沢です。目の前には遮るものがなく、海面との差もほとんどないため、迫力も満点。空が茜色に染まり、夕陽が水平線に落ちていく様子が、温泉情緒を盛り上げてくれます。

また、星空を眺めながらの夜の入浴も。昼間やサンセットとは違った雰囲気が楽しめます。海の香りと波の音を聞きながら、刻々と変わる海と空の表情が、訪れる人を飽きさせません。

ご当地サポーターコメント
すぐそばには、系列の温泉施設でコイン式貸切温泉の「YUASOBI」があります。蒸気サウナも付いていますよ。
波の湯 茜
  • URLhttps://orangebay.jp/akane
  • 住所長崎県雲仙市小浜町マリーナ20 MAP
  • アクセス界 雲仙から車で約20分
  • 営業時間10:00~23:00(最終受付22:00)
    ※悪天候時、大潮、満潮時などは利用できない場合あり
  • 定休日不定休
  • 入場料入浴料 1~4名の利用50分3,000円、 5名以上は1名につき +500円
  • TEL0957-76-0883(YUASOBI)
  • 駐車場有り
  • 温泉ナトリウム-塩化物泉
  • メモ当日または前日までに電話にて要予約。入浴の際は、貸切温泉「YUASOBI」にて受付。シャンプーなどの備え付け無し

昭和初期から時が止まったような、昔ながらの大衆浴場

湯船の底のエメラルドグリーンのタイルが朝日に照らされてひと際美しい
湯船の底のエメラルドグリーンのタイルが朝日に照らされてひと際美しい

創業1937年(昭和12年)、当時の雰囲気を色濃く残します。朝5時から営業し、漁師や農家など朝が早い常連客も多く、町民にとってなくてはならない存在です。

男女ともに湯船は2つずつ。年季の入った造りながらも、手入れが行き届いた気持ちのいい空間です。湯船に朝日が差し込む時間帯は特に美しく、さらに風情を引き立てます。湯船のぬる湯とあつ湯の温度設定は、毎朝常連客自らが設定するのがおたっしゃん湯流。そのエピソードからも、地域の人々の生活に根付いた温泉であることが分かります。

郷愁を誘うノスタルジックな佇まい

ロッカーの鍵はないため、貴重品の管理にはご注意を。入り口で購入した入浴券は番台へ
ロッカーの鍵はないため、貴重品の管理にはご注意を。入り口で購入した入浴券は番台へ

脱衣所の情緒ある雰囲気も格別です。創業当時から使い続ける、木のロッカーが長い歴史を物語っています。現在では珍しい番台や、壁には創業当時の温泉効用書も。昭和初期にタイムスリップしたような、ノスタルジーな気分に浸れます。補修はしつつも、創業時の趣を残したいというオーナーの思いがひしひしと伝わります。

泉質は、小浜温泉の他の湯と同じくナトリウム-塩化物泉です。やわらかい肌あたりで、湯上りは体の芯までポカポカ。日頃の疲れも一気に癒やされるようです。

ご当地サポーターコメント
地元の人から「おたっしゃん湯」の名で親しまれています。地域景観のシンボルとして、長崎県の「まちづくり景観資産」にも認定されています。この先もこの地に存続してほしい、かけがえのないまちの財産です。
脇浜温泉浴場(おたっしゃん湯)
  • URLhttps://obama.or.jp/onsen/wakihama-onsen/
  • 住所長崎県雲仙市小浜町南本町7 MAP
  • アクセス界 雲仙から車で約21分
  • バスアクセス島鉄バス「南本町公民館前」下車徒歩約5分
  • 営業時間5:00〜21:00
  • 定休日無し
  • 入場料入浴料 大人200円、小人(6~12歳)100円、5歳以下50円
  • TEL0957-74-3402
  • 駐車場無料
  • 温泉ナトリウム-塩化物泉
  • メモシャンプーなどの備え付け無し

日本一長い足湯で、海を見ながらリラックス

眼前に海が広がる抜群のロケーション。平日は比較的空いているが、休日は混み合うことも多い
眼前に海が広がる抜群のロケーション。平日は比較的空いているが、休日は混み合うことも多い

橘湾の地下にある雲仙火山のマグマ溜まりに最も近く、源泉温度が105℃もあるといわれる小浜温泉。源泉温度にちなんだ全長105mの日本一長い足湯です。

橘湾沿いに足湯が続き、海を眺めながらリラックスできる贅沢なロケーション。夕暮れ時には一体がオレンジ色に染まり、ロマンチックな雰囲気に包まれます。足湯の底に埋め込まれた小石が足裏のツボを刺激するウォーキング足湯や、愛犬と一緒に足湯を楽しめるペット足湯のスペースもあり、休日ともなれば大勢の人でにぎわっています。

温泉の蒸気で蒸し上げた、野菜のおいしさに感動

蒸し釜は自由に使える。カゴは釜の前の売店でレンタルも可能(30分200円)
蒸し釜は自由に使える。カゴは釜の前の売店でレンタルも可能(30分200円)

足湯施設には大きな蒸し釜が隣接しており、好きな野菜や海産物を持ち込んで、温泉の蒸気で蒸すことができます。釜の利用は無料で、カゴがなければ有料でレンタルすることも可能。食材を持参していなくとも、卵やさつまいもなどの材料を売店で買うこともできます。
源泉が高温なので、その威力は絶大。卵は8~10分、さつまいもは20分程度で芯までしっかりホカホカ。蒸し上がった食材は足湯を楽しみながら味わうこともできます。食材の旨みと甘みが凝縮し、ほのかな硫黄の香りも相まって格別のおいしさです。

ご当地サポーターコメント
足湯の近くに、100℃を超える豊富な源泉が流れ落ちる「湯棚」があります。モクモクと立ち上る湯けむりは大迫力です。
ほっとふっと105
  • URLhttps://www.unzen.org/spot/hotfoot105
  • 住所長崎県雲仙市小浜町北本町905-70 MAP
  • アクセス界 雲仙から車で約20分
  • 営業時間10:00~19:00(蒸し釜~18:30)
    11~3月10:00~18:00(蒸し釜~17:30)
  • 定休日第3水曜、1/4、1/5、不定休
  • 入場料無料
  • TEL0957-74-2672(小浜温泉観光案内所)
  • 駐車場有料
  • 温泉ナトリウム-塩化物泉

歩き疲れた足を癒やしてくれる、温泉街のオアシス

屋根付きのため、雨が降っていても安心してくつろげる
屋根付きのため、雨が降っていても安心してくつろげる

雲仙温泉街にひっそりとある屋根付きの足湯。直径4mほどの円形の湯船があり、10人程度座ることができます。湯船の中央にある湯だまりに目を移すと、温泉がこんこんと湧出。一帯をやさしい硫黄の香りが包み、腰をかけて足を浸けるだけで疲れが一気に和らぎます。近くの駐車場料金所では足湯タオルを1枚100円で販売しているので、手ぶらで訪れても安心。無料で利用できるため、地獄めぐりや温泉街散策で疲れた時にも気軽に立ち寄ることができます。

ご当地サポーターコメント
雲仙温泉街の飲食店や旅館の敷地内では、足湯や手湯、さらには指湯のサービスを行っているところもあります。さすがは温泉天国の雲仙ですね。
足湯広場
※掲載の内容は、記事更新日時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。