みちくさの達人

- 菅原佳己
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スーパーマーケット研究家
自腹で全国のご当地スーパーを行脚しまとめた著書を2012年に出版。以来、新聞や雑誌の連載、テレビ出演や講演などを通して、埋もれた日常食の発掘とその魅力を伝えている。
みちくさの達人 FAQ
- ご当地スーパーにハマったきっかけは?
スーパーマーケット研究家への道のきっかけとなったのは、京都の「せみ餃子」との出会い。関西地方のスーパーでは〝ド定番〟の激安チルド餃子ですが、パッケージには蝉のデザインが描かれています。食品に昆虫って相性よくないのに、なぜだろう?と。今なら、ネット検索で即解決ですが、当時はメーカーに直接電話するしか方法がなかったので思い切って電話したところ、京都弁の担当者が「夏にセミがミンミン鳴きますやろ? うち、みんみん食品いいますねん」(※訛りはイメージです)と。それがあまりにも面白くて、でも、世の中で私だけが知る「地元色」の秘密を広く伝えなければと、ご当地スーパーの本を出版することになりました。

- 普通の人は気づかないけど、ここが面白い!というポイントは?
地元の人が「普通」と思っている「異常」な隠れた日常食を見つけたとき、掘り出した感覚が面白くてやめられません。

- 「忘れられない旅先」とその理由は?
2023年のキャンピングカーでの日本1周の旅が忘れられない旅です。なかでも北海道は印象的なことが多かったのですが、水ダコの産地・稚内のスーパーで売られていた「たこささめ」との出会いはここ数年でも1、2位を争う衝撃度でした。見かけは「風の谷のナウシカの王蟲(オーム)」。実は水ダコの頭(実際は胴)に見える部分の内側に2個付いているエラだそうで、地元では茹でられたものが売られていて、生姜醤油などで味わうそう。地元漁師の評する「タコ1匹を丸ごと口に入れた味」は、タコらしい歯応えある部分と、軟らかなホロホロ崩れる食感が混ざっていて、不思議な味わいでした。

- 必ず旅に持って行くものはありますか?
大きめの保冷バッグ機能のついているショッピングバッグとカメラとカトラリー。

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