ゲッターズ飯田、星野佳路を占う。
「来年からの10年間がさらに面白い」
ゲッターズ
飯田
静岡県出身。名古屋吉本4期生。1999年~2005年4月までお笑いコンビ・ゲッターズとして活動。コンビ解散後は作家、放送作家、タレント、占い師として活動。芸人のスギちゃんを改名しブレイクさせたことで一躍有名に。現在もTV・ラジオ・インターネットテレビなど複数のレギュラー番組を持っており、メディアへの出演多数。
星野
今日はまず、私を占ってくださるそうですね。占いというものをやってもらったことは一度もないので、少し緊張しています。(笑)
占い体験初の星野。生年月日と名前を書き、手相を見てもらう。内心穏やかでない笑顔。
飯田
大丈夫です、ヘンな結果は出ませんから。出そうと思ったら出せますけど(笑)。
じゃあ、占ってみましょうか。
あ、さすがにしっかりした手相をお持ちです。
では、生年月日から占う、基本的な性格から。
とても繊細ですが、ベースが非常に頑固で正義感も強く、自分がこうと決めたら絶対に方針を曲げないところがあります。ただし、しゃべりすぎて、一言多いところもありますね。行動が雑だったり、ケアレスミスも多い一方で、品が悪い行動が非常に嫌いなので、丁寧に対応すべきところはきちんと押さえている、という感じです。
あとは、お腹が空くと機嫌が悪くなって、顔にも出てしまいます。若干恩着せがましいところもあります。前向きなようでいて、意外と過去にこだわるところがあると言いますか。
星野
なるほど(苦笑)。
飯田
集団を引っ張っていく、リーダーの素質はもっておられますし、人情家の側面もあるのですが、実はひとりの時間が一番好きです。さびしがりやで、人と接したい自分と、あまり人と関わりたくない自分、その二面性を持っています。
星野
確かにそうかもしれないな(笑)。
飯田
恋愛に関しては、クールなお姉さんタイプの人を好みます。品の悪い人はだめですね。相手の行儀などは、とても細かいところまで気になってしまう方です。挨拶の仕方がなっていないとか。
あとは、だまされやすいというか、とてもおだてに弱いところがあります。
星野
そうですね。
飯田
一度気に入った人はずっと信用してしまうので、後々になって大きく後悔することも、人生に一度か二度はあると思います。お金については結構どんぶり勘定で、あまり気にしないところがあります。見栄っ張りなので、お金をついつい多く出してしまったり。
星野
そうそう。その辺は弟がしっかり管理してくれています。
飯田
運気の流れとしては、2012年末から2014年の夏までが一番荒れていましたね。仕事は今年の8月になると、やる気が戻ってきます。
星野
なるほど。
飯田さんの瞳は、平常でも普通の人と比べとても澄んでいる印象。
占いを始めると、さらにクリアな眼光が鋭くなる。
飯田
勝算があるとご自身が思った事業はほぼ当たりますね。じっくりじっくり考えて、最後は勘で決めるのですが、そこは外さない。そういう星の下にいます。ここ1~2年は、その星の力が弱まっていたのですが、もうじき悪い時期から抜け出します。
2016年の頭から新規事業を始めるのがベストでしょう。この時期から始めた事業は、エリアが広がります。2016年以降の9~10年間は、波があるものの、基本的に運気が上がり続けますよ。
星野
素晴らしいじゃないですか。東京オリンピックの時期と重なりますね。
実は来年、2016年「星のや東京」をオープンするんです。
飯田
あ、東京にはなかったんですか?
星野
そうなんですよ。東京が成功すれば、世界の大都市に進出できると思っています。
飯田
それは、期待していただいていいと思います。でも、その先はもっとすごいことになりますよ。今から、5年後、7年後は全然違います。なので2016年は、新たな山を登り始める時期と考えた方がいいです。そこから右肩上がりにどんどん調子が上がっていきます。
星野
とりあえず、今年の後半は休んだ方がいいかもしれないなあ。運気が上がってくるまでのんびりしていた方がいいんじゃないかなあ。いや、ありがとうございます。
飯田
とんでもございません(笑)。
31~32歳で人生が変わって、37歳から次の人生に加速がついていました。さらに来年からの10年はもっと面白くなりますよ。
星野
やっぱり、結論としては今年の後半は休んだ方がいいなあ(笑)。
飯田
ちなみに、世の中全体の運気としては、今年の後半から老舗と言われるような会社や店が復活してきます。品のいいもの、少しゴージャスなものに人気が集まるので、星野リゾートはぴったりですね。そして今年からは女性よりも男性の運気が強くなってきています。男性を中心に考えた商品などが当たりやすいでしょう。
星野
飯田さんは、もともとは占い師だったわけではないですよね。
飯田
そうですね。もともとはお笑い芸人をやっていたんですが、芸人時代の後半くらいから構成作家の仕事も始めて。とにかく色々な仕事をやってきましたね。いま、何でこんなことになってるのかわからないくらい(笑)。
星野
占いは、自分で勉強されたんですか。
飯田
占いを教えてくれる学校もありますが、僕は基本的に独学ですね。きっかけは、大学時代に落語研究会に入っていて、話のネタとして占いをかじり始めたんです。もともと占いなんて信じていなくて、今も若干信じていないのですが、とりあえず軽い気持ちで占い師の先生に占ってもらったんです。そしたら「あなたは芸人か占い師が向いている」と言われまして。
星野
へえ~。
飯田
まあ、半信半疑でありつつも、割と言われたことが当たるので、面白い世界だなと思っていたんです。
その先生がいつも同じ本を読んで占っていたんですよ。それを見ているうちに、すごいのは先生よりもこの本なんじゃないかと思い始めて(笑)。
星野
なるほどね。(笑)
飯田
これさえ手に入れば、俺も占いができるなと思ったんです。で、どこで売ってるかと先生に聞いたら、教えてはくれなかったんです。でも「飯田さんは才能があるから、ほかの本で勉強すればこの本以上のことが占えますよ」と言われたので、そこから本格的に勉強を始めましたね。ありとあらゆる本を読んで、その後は実践あるのみで。これまでに4万8000人くらいは占っていて、来年で5万人くらいにはなると思います。
これまで4万8000人を占ってきた飯田さんのデータベースが詰まったノートのホンの1冊、これが天井を超える程あるという。占いは統計学、人間の性格と悩みの種類のパターンは1万人を超えると、傾向がはっきりしてきたそう
星野
すべて無償でやっていらっしゃるんですよね。
飯田
そうです。とにかくデータ量と経験値はかなり稼いでると思います。
星野
とにかく無償でもいいから数をこなすということですね。
基本的に、飯田さんにとって占いってどういう位置づけなんでしょう。
自分のほかの活動に役立てるためにやっているんですか?
飯田
うーん、単純に占いは趣味でやってますね。占いが別の仕事につながるとか、そういうことはあまり考えてませんね。占いで、ここまで知名度が上がるとは思っていませんでした。
星野
占いで世に出るとは想定していなかったと。
飯田
はい。ただ単に好きでやってるだけですから。自分から占いでお金を稼ごうと思って行動してるわけではないです。
星野
ということは、本業と呼べるものはなんなんでしょう?
飯田
放送作家や作家業になります。人生相談関係のコラムとか、もちろん占い関連のことも書きますけど。
星野
ということは、本業にも占いの要素は入ってきてるのですね。
飯田
そうですね。占いの経験はかなり役立っています。人間の生き方のパターンってそんなに多くないので、解決方法も割と決まっているんですよ。この年齢ではこう動いた方がいいとか。
星野
確かに人生でぶつかる問題のパターンは、無限にあるわけではない。
飯田
そうなんですよ。ある程度の数の相談経験があれば、答えって占いじゃなくても割と見えるんです。だから、どっちかというとアドバイスの内容というよりは、アドバイスをちゃんと生かしてもらう方法を考える方が大変ですね。聞くだけ聞いてやらない人って、とても多いので。
海外だと心理カウンセラーが多かったりするんですが、日本ではその役割を占い師がやっている傾向もありますね。
星野
先ほど独学で占いを勉強されたとおっしゃっていましたが、大量の本を読んで勉強されたんですか?
飯田
本もたくさん読みましたが、大きかったのは実践ですね。5000人くらいまではみていても、占いはあんまり当たらなかったです。1万人を超えてくると結構当たるようになって、2万人を超えるともう外れない。3万人を超えたときは、100%当ててました。ただ、当てすぎちゃうと、それはそれでまずいんですよ。それで、わざとちょっと外すようにしてるんです。
星野
へえー。どうしてですか。
飯田
10年前は、100%言い当てていたんですが、たまたま心理学の先生と話す機会があって、当てすぎない方がいいと言われたんですね。お客さんがこわがっちゃって、コミュニケーションを取りづらくなってしまうと。ちょっと外した方が、お客さんも安心するんです。
星野
その的中率っていうのは、やっぱり、データベースが圧倒的であることが大きいんでしょうね。
飯田
そうですね。僕、占いの結果をノートに記録しているんですが、もうこの部屋の天井につくくらいの数は貯まっていますね。
星野
それだけデータがあれば、感情的に反応する人にも対応策が考えられるでしょうし。
飯田
そうですね。反応にしても、大体わかります。例えば、先ほど星野さんにも生年月日を直筆で書いてもらいましたが、その筆跡だったり、その人の身のこなしや服装も細かく見ているので、その時点でどういう人か予想ができるんです。
星野
人間のパターンを見分けるということですね。
飯田
はい。人間を行動パターンごとに振り分けていて、目の前の人が何番に当てはまるかが分かる。で、実際に占ってみて誤差があれば、それを次回修正していく。その繰り返しですね。でも、客商売をやっている人は、みんな同じようなことをやっているはずなんですよ。
星野
わかります。宿泊客にも、パターンはありますね。
飯田
販売員さんと占い師って本当に似ていますよ。みなさん、自分なりの分類法を持っておられると思います。「占」という文字に屋根をつけると、「店」になりますよね。占い師って、全ての商売の原点とも言えるんです。
星野
なるほど。確かにね。
飯田
パターンを予測して、次の手を考える。接客にしても、仕入れにしても、なんでもそうですよね。
星野
飯田さんの本の中に、「お金持ちの人は旅をしている」ということが書かれていたんですが、これが私達としては気になるところで(笑)。
飯田
旅行はみなさん行った方がいいですよ。もちろん運気が上がる人もいますし、単純に新しい体験をすると視野も広がりますよね。非日常を体験することによって、日常の大切さも実感できますし。
ただ、旅をするなら、それこそ星野リゾートさんのような所を使って、上質な体験をした方がいい。やっぱり一流を経験すると、見る目が養えるんです。
何が良くて何がダメか、基準ができますから。
星野
運気ってことでいうと、北海道のトマムというところに、「雲海テラス」という場所があるんです。朝、雲海を見ることができるんですが、すごく人気がありますが、実は雲海は毎日見られるとは限らないのです。
飯田
それこそ、運が良ければ見られるということですか(笑)。いつくらいがシーズンなんですか?
星野
6月~9月くらいまでです。大体、確率としては4割程というところです。
飯田
半分以上見られないということですね。
星野
ええ。もちろん、お客様には事前にそのことを伝えてありますし、見れない時にも楽しめるような工夫はしているんですが、いつでも見られない分、見られた時の感動は非常に大きいです。まるで天国にいるような心地になる。ある種、パワーをもらえる感じがします。
飯田
高い場所にあるんですか?
星野
いえ、標高は800mくらいなんですが、トマムの敷地は盆地になっていて、太平洋側から入ってくる湿った空気が、トマムの周りにある山を越える時に冷やされて雲になり、トマムの敷地に溜まるんです。
飯田
なるほど。
星野
テラスでは「雲の学校」というプログラムを作って、子供たちに雲のできる仕組みを教えています。
飯田
素晴らしいですね。
星野
是非、占いの時に勧めてみてください(笑)。
旅などで気分を変えてみることは、運気を上げるためにも大事ですよね。
飯田
そうですね。結局、現状に不満がある人というのは、今ある場所から動いていない可能性が高い。人が動く原動力って、結局好奇心なんです。好奇心が失われると人は不安を感じます。旅に行って、見たことないものをみると、単純に気分がよくなりますよね。子供がいつも楽しそうに見えるのは、日々新しい経験をしてるからなんです。
星野
飯田さんは、会社を占うことってあるんですか?
飯田
ありますよ。人事とか、大きい事業をする時は、関わったりします。もちろん、人事異動を全てみるわけではありませんが、例えば採用について、どうしても3人の中から1人落とさなきゃいけないときとか、占ったりしますね。
星野
なるほど(笑)。
飯田
でも、採用って本当に難しいですよね。会社のトップと運気が違うと、みんなやめていくんですよ。いくら優秀でも。実は、仕事って内容より人間関係の方が重要で。
星野
本当にその通り。
飯田
同期で仲が良い人がいれば、仕事が大変でも、辞めないですし。
星野
それらの状況は、どのようにしてわかるんですか?
飯田
やっぱり経験ですね。仕事で悩みを抱えている人を散々占ってきたので。単純に人とコミュニケーションが取れない人って、仕事内容に関わらず、どんどん転職していくんですよね。悩みを聞いて、転職を勧めるんですけど、1年くらいたったらまたやめたときと同じような文句がでてきて。
星野
あ、同じ人を何回も見てるんですね。何万回もやっていると、そういう経験もあるんだ。
飯田
そうなんです。で、何回かやっていると、会社に問題があるんじゃなくて、目の前のこの人に問題があると気付くんですよ。それがわかるまでに6年くらいかかりましたけど(笑)。どの会社にいっても同じ不満なんですよ。上司が自分の実力を認めてくれないという。
星野
キャリアカウンセラーみたいですね(笑)。
占いは、カウンセリングであると理解した星野。俄然、占いに興味が沸いてきたきた。
飯田
でも、不思議なもので、そういう人は仲間意識がガチっと出来上がると、急に仕事にもやる気が出てくる。給料や福利厚生はあんまり関係ないことが多いです。
星野
やっぱり飯田さんは、占いを通してカウンセリングをやってらっしゃるんだと思います。
飯田
占い師って人の欲望を刺激してあげるんですが、ダメな占い師って、自分の欲望と占った相手の欲望を混同して語ってしまうんですよ。例えば、こうやったら儲かりますよ、と言っても、お金に興味がない人には響かない。人って、ある程度歳を取ったら、お金じゃない幸せを求めるんですよね。お金はどうにかなるから。
星野
話は全然変わりますが、なんでマスクをつけるようになったんですか?
飯田
『ボーダーを着る女は、95%モテない!』という本を書いた時に、プロモーションでテレビに出なきゃいけないことになって。最初は断ったんですが、一応打ち合わせだけ出てくださいと言われて、行って占ったところ、当たりすぎてるからどうしても出てくれって言われまして。それで、仮面つけるならいいですよと冗談で言ったら、それでいきましょう、ということになってしまいました(笑)。
星野
でも、なんでそもそもテレビに出るのが嫌だったんですか?
飯田
僕は基本的には裏方なんですよ。芸人やってて、すぐに売れないってわかったんですね。お笑いは好きだったんで、裏方に転向しようと思ったんです。
星野
放送作家の仕事ですね?
飯田
そうです。そっちに切り替えたら食べれらるようになって。占い番組の構成や、朝番組の血液型選手権の企画などですね。裏の仕事にも面白さを感じていたので、オファーが来ても表に出るつもりはありませんでした。
星野
それで仮面ならOKだと(笑)。
飯田
ええ。まあ、悪ノリから始まって、ここまで来た感じです。
星野
でも、仮面にして逆にプラスだったかもしれないね。だって、こんなルックスの占い師っていないですから。
飯田
逆に顔を覚えられちゃいましたね。でも、仮面を外すと誰も気づかないんですよ。ほぼ一緒なのに。(仮面を取る)
星野
いや、全然ちがいますよ(笑)!
飯田
まあ、気づかれないから楽でいいです。
星野
僕も来年から、仮面を被ろうかなあ(笑)。僕も昔は表彰なんかされる時は、変な格好をして出席していました。広告費がなかったので、そういうところで会社名をアピールしていたんです。
飯田
知られるって難しいですよね。
星野
難しいです。91年から7~8年間はそういうことをやってました。格好もそうですが、発言も普通じゃダメでね。あるフォーマルな会議で、国内の大手旅行代理店を批判したんですよ。そうしたら僕の名前がものすごく有名になりまして。
飯田
ははは(笑)。でも、そういうものですよね。それも運ですね。
星野
結果オーライだったので、よかったんですけどね。
飯田
怒られるのって、案外悪くないんですよ。最初にテレビ出演したとき、二度と出るつもりなかったから、アイドルに向かってボロクソに言ったんです。完全に怒られるつもりで出演したんですが、結局その番組が年間最高視聴率を取ったんですよ。怒られるつもりが逆に褒められてしまった(笑)。
星野
怒られると結構目立つんですよね。もちろん怒られ続けていてはダメだけど。
飯田
いまの若い子に対しては、怒られるようなことを一回考えて欲しいです。若いって免罪符があるんだから、怒られたっていいんですよ。
星野
目立つこと自体を恐れているかもしれませんね。
飯田
放送作家の駆け出しの頃、プロデューサーにダメ出しを喰らったことがあって。「お前、褒められようと思って企画作ってるだろ。そんなの全く面白くないから、怒られる企画を考えろ」と言われたんです。まず、絶対にダメだと思う企画を上げていくんです。その後、常識的にアウトな企画を外していくんです。で、残ったものが一番いい企画になる。
星野
なるほど。
飯田
だから、僕はいつも怒られることばかり考えています。本当に怒られることもたまにあるんですが、それはそれで面白い。
星野
今ある意味予想通りだと。
飯田
ええ。怒られるのがいいんです。
星野
いやあ、僕もあの怒られたときに、そういうことをいってくれる人がいたら、もっと気持ちが楽だったはずです(笑)。
飯田
人の感情と記憶って連動していて、「喜び」と「怒り」って、一番記憶に残るんですよね。なかなか忘れられないから。
星野
僕は91年に社長になったんですが、2001年まで一歩も軽井沢を出なかったんです。ずっと軽井沢だけでやっていたんですが、2001年に一歩外に出て現在の「リゾナーレ八ヶ岳」というリゾートを黒字化することができました。そこからどんどん仕事が来るようになっていった。今思えば、あの時から運気が向いてきたのかもしれない。
飯田
その状態は来年の運気に似ていますよ。
星野
来年良くなると聞いて、嬉しかったですね。来年は東京進出で、私達にとって非常に大きなチャレンジになりますから(笑)。
飯田
来年始める事業は素晴らしいですよ。その事業が基盤になって新たなステージに向かえると思います。
星野
飯田さんは、このまま現状維持という感じですか。
飯田
まあ、そうですね。今年まったく新しい占いの本を出すんですが、この本を毎年作れればいいかな、とは思います。でも、占いの内容はどんどん進化させていきたい。多くの占い師さんって毎回言うことが変わらないんですよ。本当は時代に合わせて占いの解釈も変わっていくはずなのに。
星野
つまり、飯田さんは、昔の占いを結構自分でアレンジしているんですか。
飯田
はい。言い方や解釈は大きく変えています。例えば、この共働きの時代に、女性全員に「早く家庭に入りなさい」と言っても古いでしょう。
星野
なるほど。ある種のイノベーションですね。データを収集して、内容に反映させていく。
飯田さんの占いは海外でも通用するように思います。海外のお客さんって占ったりしますか。
飯田
こないだ、ベルギーの人を占いました。占ったあと、「あなたはベルギーを制覇できます」って言われました(笑)。当たるなんて思っていなかったみたいで。
星野
うん。海外進出できると思います。飯田さんに占ってもらうために、世界から観光客が来たら、すごいですね。あるいは弟子をとって、飯田さんが占術を教えるというのはどうでしょう? 日本人だけじゃなくて、外国人に占いを教えて、世界中に派遣するとか。
飯田
一応、弟子は何人かいます。世界中に占いが広められたら、面白いと思いますけどね。不可能だとは思いません。
星野
はい。世界に通用すると思います。ここまでの膨大なデータを蓄積し、その経験値があるからこそ成せる飯田さんの占いは、人々を惹きつけるのに十分だと思います。
飯田
ここまで細かく占う人は、世界中にもほとんどいないと思います。
星野
はい。クールジャパンの新たなコンテンツになり得ます。本日は楽しかったです。ありがとうございました。
構成: 森 綾 撮影: 萩庭桂太