開館前の30日間、奈良監獄にゆかりのある30組が日替わりで登場する特別企画「美しき監獄と30人」。
第17回目は、奈良監獄ミュージアムの学芸員を務める神 剛司さんです。
第17回目は、奈良監獄ミュージアムの学芸員を務める神 剛司さんです。
奈良少年刑務所では運動クラブも盛んでした
権威的な建物というより、むしろ柔和な印象で、受容という言葉すら思い浮かべる。それがこの建物を初めて見た時の私の感想です。そして、条約改正のために西洋に認めてもらいたいという、明治のリーダーたちのエネルギーや気概のようなものも感じました。学芸員として少年刑務所時期のことを調べると、受刑者更生の教育プログラムがとても充実していたことや、運動などのクラブ活動も盛んだったことをも知り、この建物が辿ってきた、新たな一面に出会ったような気がしました。また、受刑者たちが書いた作文や詩を載せた所内誌「あおによし」を拝見すると、かつてここで暮らした受刑者たちの姿が、身近に感じられます。奈良監獄ミュージアムを訪れる方々が、刑務所という存在とそこに流れていた時間に触れ、心に何かを持ち帰っていただけるよう、もっと知識を深め、それをお伝えしていきたいと思います。
PROFILE

神 剛司さん
奈良監獄ミュージアム学芸員
神 剛司さんは、奈良監獄ミュージアムの展示デザインを担当した乃村工藝社にかつて在職。プランナーとして、考古、歴史、民俗などを分野とする歴史博物館や人権をテーマとする博物館の展示を数多く担当し、2025年4月より奈良監獄ミュージアムの学芸員に就任。4月以降は、非公開の資料や施設の空間を案内する、「スポットガイド」などを実施予定。
Instagramでも「美しき監獄と30人」を公開中。ぜひこちらもご覧ください。





