みちくさの達人
【宮城・仙台】仙台ご当地フード「マーボー焼きそば」を知っているか?

こんにちは、ライターのBUBBLE-Bと申します。私は全国にある飲食チェーン店の本店や1号店を巡る旅をライフワークとして続けています。
その傍ら麻婆豆腐が大好きで、それは食べ歩きはもちろん、麻婆豆腐愛好者で中華料理店を貸し切ってオフ会を行うほどです。

そんな私が今注目しているのは、仙台のご当地グルメ「マーボー焼きそば」。その名の通り焼きそばと麻婆豆腐の合体メニューです。仙台にはマーボー焼きそばを食べられる中華料理店がたくさんあり、それぞれの店が個性を光らせているのだとか。
今日はマーボー焼きそばの世界をご紹介致します!

この記事を担当したみちくさの達人

BUBBLE-B飲食チェーン店トラベラー
マーボー焼きそば発祥の店「まんみ」のマーボー焼きそば
マーボー焼きそば発祥の店「まんみ」のマーボー焼きそば

「マーボー焼きそば」は、仙台の中華料理店「中国菜館 まんみ」が1970年代、賄いとしてスタッフに出していた料理がルーツとされています。その特徴は、香ばしく焼かれた中華そばに、トロっとした麻婆豆腐が覆い被さるようにかけられたもの。

とはいえ、マーボー焼きそばは仙台の名物でもソウルフードでもなく、ほとんど注文されないマニアックなメニューでした。転機は2013年、テレビ番組「秘密のケンミンSHOW」で取り上げられたことを機に、仙台中の中華料理店に問い合わせが殺到。

仙台の中華料理店が作る組合は会議を行い、2013年5月に「仙台マーボー焼きそば推進委員会」が発足。マーボー焼きそばを仙台の〝新名物〟として盛り上げることになったのでした。

そして「仙台マーボー焼きそばの3つの条件」が定められました。
1.麻婆を使い、具は豆腐に限定しない
2.麺は焼くか、揚げたものとする
3.宮城県中華飲食生活衛生同業組合の認定を受ける

この3つの条件に合致し、マーボー焼きそばを提供するお店は現在、仙台に約50店にもなります。今回は、仙台駅からアクセスしやすいお店を3軒ピックアップしてご紹介します。

麻婆焼きそば (蒸し鶏、スープ付き 1,250円)
麻婆焼きそば (蒸し鶏、スープ付き 1,250円)

1店目は「口福吉祥 囍龍(シーロン)」です。
仙台駅の西口から徒歩1分、パルコの1階に店を構えています。スタイリッシュな空間と本格的な中華料理が魅力で、東京のホテルレストランで腕を磨いた料理長と、バーテンダーを務める弟さんとの兄弟で運営されているそう。店内にはバーカウンターもあります。

店頭のディスプレイには「四川麻婆豆腐」の特大ポスターが掲げられており、早くも期待が高まってきます。

麻婆焼きそばの立て看板も
麻婆焼きそばの立て看板も

そして横には麻婆焼きそばの立て看板もありました。
「二種類の豆板醤と山椒のシビレの効いた麻婆焼きそば」とのこと。二種類の豆板醤をミックスさせるとは、かなりのこだわりを感じます。

それでは入店してみましょう。

囍龍のメニュー表
囍龍のメニュー表

おっ、「麻婆焼きそば」がありました!
それではセットの蒸し鶏、スープ付きでオーダーしてみましょう。

運ばれてきた麻婆焼きそばは、花椒の良い香りが漂っています。
まずは、セットで付けた蒸し鶏の冷菜とスープから箸を付けることにしました。

蒸し鶏は柔らかく、口に入れると鶏肉の美味しさがフワッと広がります。メインディッシュの麻婆焼きそばに入る前に、ちょうど良い付け合わせだと感じました。

麻婆焼きそばはなかなかボリューミー
麻婆焼きそばはなかなかボリューミー

これが囍龍の麻婆焼きそばですが、この下に焼きそばが隠れているなんてパッと見では分かりません。

麻婆豆腐かと思いきや、よく見ると皿の底にはしっかり「焼きそば」があります。
皿の淵に少しだけ顔を出す焼きそばは、まさにチラリズム。そう、今から食べるのはただの麻婆豆腐ではないのです。

しかし、普段食べることのない麻婆豆腐と焼きそばの悪魔合体を、一体どうやって食べるか?

まずはレンゲで麻婆豆腐をひと口。次に箸で焼きそばを。なかなか忙しい感じですが、麻婆豆腐と焼きそばの個性をダイレクトに楽しんでみます。

そして、ある程度食べ進めたら混ぜてみましょう。麻婆豆腐と焼きそばを同時に食べる、これこそがマーボー焼きそばの醍醐味かも知れません。

麻婆豆腐の下にはたっぷりの焼きそば。濃い色の麺で、やや細麺という印象だ。箸で持ち上げても千切れることはない
麻婆豆腐の下にはたっぷりの焼きそば。濃い色の麺で、やや細麺という印象だ。箸で持ち上げても千切れることはない

麻婆豆腐は花椒の刺激がしっかりと効いた本格的な四川風ですが、やみくもに辛さを求めず、旨みと香りも楽しめる大人の味付けです。

豆腐は柔らかめですが、ゴロゴロとした挽肉の存在感があり、食べ応えはバッチリ。挽肉を噛めば噛むほど旨みが味わえる、そんなワイルドさもたまりません。

ここに絡む麺は細麺で、かた焼きされたような硬さとコシがあります。油っこさは少なくドライな食感ですが、麻婆豆腐の強いコクに負けない存在感がありました。

みちくさの達人コメント
本格的な四川風麻婆豆腐とコシのある麺の組み合わせは、まさにオトナのマーボー焼きそば。良い意味で裏切られる味わいは、是非とも食べてみて欲しいと思います。
口福吉祥 囍龍(シーロン)
  • 住所宮城県仙台市青葉区中央1丁目2−3 MAP
  • 営業時間11:30〜14:30、17:30〜22:00(土日祝17:30〜21:30)
麻婆焼きそば(スープ付き1,133円)
麻婆焼きそば(スープ付き1,133円)

2店目は、仙台駅の駅ナカにある中華料理店「中嘉屋食堂 麺飯甜(ミンパンティン)」をご紹介します。営業時間は11時から22時半までの通し。夜遅くまで開いているのは嬉しいですね。

仙台駅の駅ビル1階にあり、アクセスしやすい麺飯甜 仙台駅構内店
仙台駅の駅ビル1階にあり、アクセスしやすい麺飯甜 仙台駅構内店

多くの人が行き交う仙台駅の1階で、美味しそうな中華料理の香りを漂わせているお店。ついつい足を止めたくなりますよ。

ずらりと並んだ麺飯甜のメニュー
ずらりと並んだ麺飯甜のメニュー

壁には多くのメニューが並んでいます。「麻婆焼きそば」もありますね!
それでは、入店して麻婆焼きそばをオーダーしてみましょう!

どっさりと高く盛られた麻婆焼きそば。迫力のボリューム感だ
どっさりと高く盛られた麻婆焼きそば。迫力のボリューム感だ

しばらくすると、麻婆焼きそばが提供されました。なんと嬉しいスープ付きです!

大きな皿にどっさりと盛られた麻婆焼きそば。分かりにくいですが高さもあり、これだけで間違いなく満腹になれる予感がします。

四川風らしく深紅のラー油が鈍く光り、挽肉と豆腐が織りなすピラミッドは、まさに芸術的な美しさを放っています。

麻婆豆腐の下にはモッチリとした食感の焼きそばが
麻婆豆腐の下にはモッチリとした食感の焼きそばが

麻婆豆腐はメニューの表記通り、しっかりとした辛め。花椒のシビれよりも、唐辛子による辛さの方が上回っているように思います。
豆腐は木綿で、ゴロゴロと転がる挽肉との食感上の相性も抜群。本場四川の麻婆豆腐に近い食感を感じます。

麺はややモチっとした食感ですが、表面には所々「お焦げ」があります。これが麺の焼きそば感を高めていることは間違いありません。この麺が麻婆豆腐の豆板醤やラー油とよく絡み合い、麺だけを食べても麻辣味が楽しめます。

また、麻婆豆腐と麺を混ぜてもナイスです。辛さのある麻婆豆腐の味わいと、麺の小麦粉が絡み合い、どこか汁なし担担麺を思い出させる味わいになりました。

みちくさの達人コメント
仙台駅の1階でこんな本格的な麻婆焼きそばが楽しめることが何よりも嬉しいです。とにかくボリュームがあるので、是非お腹を空かせて行ってみてください!
中嘉屋食堂 麺飯甜(ミンパンティン)仙台駅構内店
  • 住所宮城県仙台市青葉区中央1丁目1−1 仙台駅 1F MAP
  • 営業時間11:00~22:30(L.O.22:00)
マーボー焼ソバ(1,080円)
マーボー焼ソバ(1,080円)

3店目は昭和24年創業の老舗で、親しみやすい味わいが特徴の町中華「泰陽楼(たいようろう) 」にお邪魔してみます。

仙台駅西口から徒歩3分、泰陽楼 東三番町店
仙台駅西口から徒歩3分、泰陽楼 東三番町店

それでは入店してみましょう。

メニューブックにあるマーボー焼ソバ
メニューブックにあるマーボー焼ソバ

店内は多くのお客さんで賑わっていました。町中華らしく、ビール片手に餃子をつまむ人達もいます。

メニューブックはおなじみの中華料理がフルラインナップ。その中にマーボー焼ソバはもちろん、「マーボーあげ焼ソバ」までラインナップしてました。
他の2店舗では見なかったメニューなので気になるところですが、今回は「マーボー焼ソバ」をオーダーしてみました。

淡い色の醤と、大きな豆腐が印象的なマーボー焼ソバ
淡い色の醤と、大きな豆腐が印象的なマーボー焼ソバ

しばらくすると、マーボー焼ソバが運ばれてきました。

泰陽楼のマーボー焼ソバは、見た目通りマイルドで甘めの味わい。そして、マイルドさの中に独特のコクがあります。

このコクは、仙台味噌を使うことで出しているのだとか。仙台味噌は、仙台藩祖伊達政宗公の時代から作られている辛口の赤味噌で、米麹と大豆から作られています。少し使うだけで深いコクがあることで知られています。

モチモチな食感の麺に麻婆豆腐が絡み合う
モチモチな食感の麺に麻婆豆腐が絡み合う

大きめの豆腐は絹豆腐で、とてもソフト。そこに絡み合う麺もまた、柔らかい食感です。

上の2店舗が四川風の麻婆豆腐だったこととは対照的に、具材として椎茸が入っていることも印象的です。泰陽楼は広東麺や中華飯などあんかけを使った広東料理が人気なのですが、麻婆豆腐に椎茸が入っているのもまた広東風という感じがしました。

今回食べたマーボー焼ソバの中では最も優しい味わいで、麻婆豆腐と焼きそばが絡み合うバランスが絶妙だと感じました。

みちくさの達人コメント
日本人が親しんできた中華料理の味がありました。麻婆豆腐と焼きそば、それぞれが上手く組み合わさり、大昔からの定番メニューのような存在感すら感じました!
泰陽楼(たいようろう)東三番町店
  • 住所宮城県仙台市青葉区中央3丁目8-24 MAP
  • 営業時間11:00~22:00(土曜日は~21:00)
  • 定休日日曜

今回の3店舗の特徴をまとめてみると、こんな感じになります。

口福吉祥 囍龍さん:本格的な四川料理を、上質な雰囲気の中で味わいたい人におすすめ。

中嘉屋食堂 麺飯甜さん:唐辛子の辛さはピカイチ。そしてボリュームも満点。スパイシーなマーボー焼きそばをお腹いっぱい食べたい人におすすめ。

泰陽楼さん:町中華らしく親しみやすい味わい。辛さよりも旨みを重視する人におすすめ。

元々は中華料理店のまかないから始まったジャンクな料理ですが、それぞれのお店で独自に進化しており、食べてみるとその奥深さに気付くはずです。

また、今回紹介したお店の他にも仙台には数多くの中華料理店があり、その大半でマーボー焼きそばが提供されています。お店の軒先には「マーボー焼きそば」と書かれたのぼりが立てられていることも多く、仙台の新しいご当地グルメとしてマーボー焼きそばを盛り上げて行こうという気概も感じました。

牛たん、ずんだ餅、冷やし中華、笹かまぼこが有名な仙台グルメに、「マーボー焼きそば」が加わる日も近いかも知れません!

是非、仙台の街でマーボー焼きそばの食べ歩きをしてみてくださいね。

1400年の歴史ある奥州の名湯「秋保温泉」に佇む温泉旅館「界 秋保」。客室は秋保温泉にある美しい渓谷、磊々峡(らいらいきょう)から着想を得た紺碧色の広縁が特徴です。

仙台から約30分とアクセスも抜群なので、ご当地グルメを堪能し、温泉でゆっくり過ごす仙台旅行はいかかでしょうか。

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