#教育
自然に思いを寄せ
地域文化を学ぶ、
旅という学校
森を歩くなかで野生動物や植生の知識を得て、畑で土に触れながら農業の大切さを知ったり、職業体験をしたりすることで、地域の仕事に触れる。土地固有の自然や文化を深く知ることで、旅はもっと豊かになる。そんな思いから、わたしたちは各地の各施設で地域に根差したサービスづくりを行ってきました。
富士山麓に位置するグランピングリゾート「星のや富士」では、狩猟をテーマにした「命と食を学ぶ狩猟体験ツアー」を企画。猟師とともに富士の森に分け入り狩猟を見学・体験し、さらにジビエとして味わうことで、命をいただくことへの理解を深めます。富士北麓では、増えすぎた鹿や猪による獣害が地域課題となっており、狩猟体験は自然との共生・共存や持続可能な社会を考える大切な機会になると捉えています。
石川県山代温泉の温泉旅館「界 加賀」は、日本の伝統文化であり、器を永く使うための技術である「金継ぎ」にスポットを当てた取り組みを行ってきました。2023年には温泉旅館内に「金継ぎ工房」を開設し、宿泊者向けに金継ぎ体験プログラムやワークショップを開催するなど、金継ぎ文化の普及に取り組んでいます。
子ども向けのプログラムにも力を入れています。沖縄八重山諸島に位置する「リゾナーレ小浜島」では、美しい海の象徴であるサンゴをテーマに、自然を楽しみながら自由研究ができる「珊瑚Academy 〜夏休みの自由研究〜」を開催。サンゴにまつわる基礎的な知識をクイズ形式で学ぶレクチャーからはじまり、実際に海岸へと出かけ、漂着物を探すビーチコーミングやシュノーケリングを楽しみながら、サンゴの生態や環境問題について学ぶことができます。
同じく八重山諸島にある「西表島ホテル」では、地元小学生向けに、島の特産品のひとつであるピーチパインをテーマにした「西表島ピーチパインの学校」を開催。他品種との食べ比べ体験やパイン栽培にまつわるレクチャーをつうじて、地元の子どもたちが島の産業について知り、愛着を持ち、さらには島の未来を考える機会になればと取り組んでいます。