世界各国で気候変動問題に対する取り組みが加速しており、航空業界においては、CO2削減の有効な手段の一つである持続可能な航空燃料(SAF)の重要性が一段と高まっています。日本政府は、2030年を目途に航空燃料のSAF混合率を10%にすることを目標として掲げており(*1)、国産SAFの安定的な供給が必須です。しかしながら、日本では、SAFの原料となる廃食用油の多くは廃棄されたり、海外に輸出されたりしているため、原材料の確保が課題となっています。この課題解消の一助とするために、星野リゾートの運営施設で生じた廃食用油をSAF等の原料に再資源化する仕組みを導入します。OMO関⻄空港より導入し、今後、同様の仕組みを星野リゾートの国内施設へ順次拡大していくことを目指します。 *1 一般財団法人 運輸総合研究所,2023年11月1日,「SAFの重要性及び国内におけるSAF原料調達のポテンシャルについて」
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持続可能な航空燃料(SAF)とは
SAF(Sustainable Aviation Fuel)とは、廃食用油や植物・動物油脂、木質バイオマスなど、化石燃料以外を原料とする「持続可能な航空燃料」のことで、従来の原油からつくる燃料と比べて二酸化炭素(以下、CO2)の排出量を大幅に削減することができます。原料が100%廃食用油の場合、原料収集から SAFの製造・燃焼までのバリューチェーン全体で、従来の航空燃料と比較してCO2排出量を約80%削減することができます。
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廃食用油を「持続可能な航空燃料(SAF)」に再資源化する仕組み
この取り組みは星野リゾート、日揮ホールディングス株式会社、株式会社レボインターナショナル、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYの4社協働です。星野リゾートは運営施設で生じる廃食用油の提供に協力。2024年4月より「OMO関⻄空港」より開始し、今後同様の取り組みを、星野リゾートの国内施設へ順次拡大していくことを目指します。回収した廃食用油は、2024年まではレボインターナショナルの設備にてバイオディーゼルの原料として、2025年初頭に予定されている国産SAF製造プラントの運転開始後はSAFの原料として再資源化されます。