大町で楽しめる体験スポット4選。郷土料理から紙すき、香り作りまで
北アルプス山麓に位置する長野県大町市には、たっぷりの日差しと冷涼な気候、清らかな水に恵まれた風土により、古くから育まれてきた歴史と文化があります。蕎麦におやき、味噌、凍(こお)り餅といった郷土食から、伝統工芸である和紙、緑豊かなガーデンでのアロマ作りまで。初めてでも楽しめて心が豊かになる、おすすめの体験スポットをご紹介します。
<大町のおすすめ体験スポット>
1ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン「アロマ体験」
好みの精油を調合して、自分だけのオリジナルの香り作り
ナチュラル化粧品ブランド「ラ・カスタ」の製造工場がある広大なガーデン。四季折々の花と樹木、水辺に癒される庭園は、1日100名限定の予約制でゆったり散策が楽しめます。園内の「アロマ体験工房」では、天然のハーブや果物の香りを組み合わせ、オリジナルのアイテム作りが可能。例えばルームスプレーは、季節の香りを含めた10種類以上のエッセンシャルオイルから好きな香りを選び、計20滴になるように調合。無水エタノールに溶かし、北アルプスの雪解け水を加えると、世界にひとつだけの香りが出来上がります。
お気に入りの香りを普段の生活に取り入れて
完成したルームスプレーは、ガラス容器に入れ替え、ラベルにレシピと日付を入れてお持ち帰り。スプレーするたび、自分だけの香りで部屋が満たされます。この他体験では、オイルトワレ(香油)、バスオイル、身につけるとやさしく香るアロマペンダントなども作れます。
体験の前後には、美しく手入れされたガーデンを散歩し、草花に囲まれたガゼボ(西洋風あずまや)やカフェで一休み。カフェではパラソルのテラス席で、豊かな緑と花を愛でながら、焼き菓子やドリンクなどが味わえます。
- ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン
-
- https://www.lacasta-garden.com/
- 長野県大町市常盤9729-2 MAP
- JR信濃大町駅から車で約12分
JR安曇沓掛(あずみくつかけ)駅から徒歩約5分 - 4月〜9月 10:00~17:00(最終入園16:00)
10月〜11月 10:00~16:00(最終入園15:00) - 水曜(祝日の場合は営業、翌日休み)※冬期(11月中旬~4月中旬)休園
- 入園料 大人1,100円、小・中学生550円、未就学児は無料
調香体験 1,540 円(所要時間約35分) - 0261-23-3911
- 無料
- 小学生以上
- ガーデンの入園はHPまたは電話で事前予約制、体験は来園後に申し込み
体験の詳細はHPで要確認
2美麻高原蔵「味噌の手作り教室」
高原に立つ「マルコメ」の味噌蔵で、味噌作りを体験
標高約1,000m、昼夜の寒暖差が大きい大町市の美麻高原に、味噌でおなじみのマルコメ株式会社の蔵が立っています。2棟のうちひとつは、自社で仕込む味噌を天然熟成させる蔵。もうひとつの蔵では、楽しみながら味噌作りが学べる「味噌の手作り教室」を行っています(要事前予約)。長野県産大豆をペースト状になるまで手で潰し、塩、糀、種味噌を混ぜ合わる。仕込みまでを体験。持ち帰ったら常温で保管し、暑い時期は1~2カ月、寒い時期は4~6カ月熟成させれば食べ頃です。
味わい深い熟成味噌を食べ比べ
味噌の手作り教室の予約時に一緒に申し込んでおけば、無料で「味噌の食べ比べ教室」にも参加できます。熟成期間の異なる味噌を食べ比べると、仕込んで2カ月の味噌は、淡い色合いであっさりとした味わい。2年、3年と熟成が進むと、旨みが増し、ほのかな酸味を感じるなど、風味の違いが感じられます。また、2年熟成と3年熟成の味噌を使った味噌汁の飲み比べもできます。
蔵には、味噌を仕込む木樽などを展示したエリアや、熟成味噌の量り売りを行う物販エリアも。いずれも教室の参加者だけに開放されているため、ゆったりと巡れます。
- 美麻高原蔵
-
- https://www.marukome.co.jp/miasa/
- 長野県大町市美麻8787-3 MAP
- JR信濃大町駅から車で約15分
- JR信濃大町駅からバス乗車、「木崎湖入り口」または「新行(しんぎょう)」下車徒歩約10分
- 体験10:00~、13:00~、15:00~
- 月曜、年末年始
- 味噌の手作り教室1,000円、4歳~中学生500円
- 0120-060-070
- 無料
- 4歳以上
- 体験は希望日の3日前17:00までに専用HPまたは電話で要予約
3信州松崎和紙「紙すき体験」
天然の草木をすき込んだ和紙作りに挑戦
平安時代中期、国宝「仁科神明宮」に奉納したのが始まりといわれる大町市社松崎地区の和紙。その後、紙すきの技術は農家の副業として発展し、かつては信州の特産品として全国各地で愛用されるほどになりました。創業90年を迎えたこの店では、現在、大町で唯一の紙すき職人として3代目店主が活躍。地元の良質な水を豊富に使い、自然の草花をすき込んでいるのが特徴です。「紙すき体験」では、そんな天然の草木の葉や花を使った、優しい色合いの和紙作りが楽しめます。
大町の豊かな自然を感じる和紙のポストカードが完成
入門コースで作れるのは、ポストカードサイズの和紙。まずは紙の原料が入った水槽にすき枠を入れ、前後左右に動かして、厚さを調整しながらすいていきます。地元の山で採取したという10種類以上の草花を自由に配置したら、再度水槽にくぐらせて紙をすき上げます。店主の優しい手ほどきで、初めてでも素敵な1枚が作れます。完成品は持ち帰って、家の窓ガラスなどに貼って自然乾燥させれば出来上がり。この他、うちわやコースター、キャンドルスタンドが作れるコースなどもあります。
- 信州松崎和紙
-
- https://www.shinshu-matsusakiwashi.com
- 長野県大町市社松崎6562 MAP
- JR信濃大町駅から徒歩約10分
- 8:00~17:00 ※体験9:00~
- 不定休
- 紙すき体験1,000円~
- 0261-22-0579
- 無料
- 6歳以上
- 体験は希望日の朝までに電話、または2日間前までにHPで要予約(2名~)
4創舎(そうしゃ)わちがい「郷土料理 お料理体験」
人気の郷土料理店で、大町の食文化をおいしく学ぶ
大町駅前本通りに立つ、築130年ほどの重厚な建物。室町時代から続く庄屋の屋号を店名に掲げた食事処です。ここでは郷土の食の魅力を伝えようと、毎週水曜に「お料理体験」を開催しています。プライベートキッチンで料理人が丁寧に教えてくれるのは、「わちがい」で大切にしている出汁の取り方と、その出汁をもとにした麺つゆの作り方。また、大町特産「凍り餅」や中山高原で採れる「菜の花オイル」といった地元産の食材を使用し、発酵食をはじめとする大町の食文化を学びながら体験できます。
作った料理を和食膳で優雅に味わう
体験の後はランチタイム。信州北部の冠婚葬祭に欠かせない海藻食品「えご」など、体験メニューを含む「茂吉膳」が味わえます。「わちがい流だし」の麺つゆでいただくのは、大町地方の方言で麺類を指す「ざざ」。長野県産小麦100%で作る生麺は、コシの強さと豊かな風味が楽しめます。
体験から食事まで、所要時間は2時間30分。ランチで訪れるだけでなく、調理を体験することで、大町の風土と味をより深く知ることができます。体験した料理はレシピがもらえるので、自宅でもぜひ再現してみましょう。
- 創舎(そうしゃ)わちがい
-
- https://www.wachigai.com
- 長野県大町市上仲町4084 MAP
- JR信濃大町駅から徒歩約10分
- 10:00〜15:30
- 月曜、火曜日
- 0261-23-7363
- 無料(商店街駐車場)
- 体験は1日1組(1~6名)限定、詳細・予約についてはHPで要確認
※完全予約制 1部屋1組・1日3組様限定
<信州の贅沢な田舎を体感する温泉旅館>
観光を楽しんだ後は、北アルプスに抱かれた温泉郷で安らぎのひとときはいかがでしょうか、囲炉裏のもてなしで信州の田舎体験を楽しめます。
「星野リゾート 界 アルプス」は観光スポットへのアクセスが良く、立山黒部アルペンルートの入り口・扇沢へは車で約20分、冬にスキー客で賑わう白馬エリアは車で約30分です。
5界 アルプス
囲炉裏のもてなしに癒される秘湯の宿
長野駅から車で約80分。大町温泉郷に位置する温泉旅館です。雪国のアーケード「雁木(がんぎ) 」に沿って両側に客室や温泉棟が建ち並び、夏には縁日や昔遊び、冬にはかまくらやかんじきでの雪遊びなど、信州の田舎を体験できます。
客室は全室が「信濃もてなしの間」。きりえのアートフレームが飾られ、松崎和紙で作られた行灯が灯る安らぎの空間です。囲炉裏の設けられた土間では、おやきや焼きりんご、燗酒など、田舎ならではのおもてなしも楽しめます。まるで郷里に帰ったような心も身体も癒される時間が過ごせる宿です。
- 界 アルプス
-
- https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaialps/
- 長野県大町市平2884-26 MAP
- JR長野駅から特急バス乗車約80分「大町温泉郷」下車、徒歩約10分
- 0570-073-011(界予約センター)
- あり
MAP
- <信州の贅沢な田舎を体感する温泉旅館>
-
- 近くの星野リゾート施設