お土産にも最適。日本三大和菓子処、松江で愛される雅な和菓子6選
京都や金沢と並び「日本三大菓子処」に数えられる島根県松江市。江戸時代の松江藩7代藩主である松平治郷(まつだいらはるさと)は、藩主であると同時に「不昧公(ふまいこう)」と呼ばれる茶人であり、松江に茶の湯文化を広めた第一人者とされています。同地を訪れた際には、城下町に今なお息づく銘菓の数々をぜひ味わっておきたいところ。そこで、松江を代表する老舗和菓子処の銘菓を厳選してご紹介します。松江土産にはもちろん、旅の休憩がてらに和菓子を味わって、松江の茶の湯文化に触れるのもおすすめです。
1彩雲堂(さいうんどう)「若草(わかくさ)」
求肥の食感がクセになる。松江を代表する銘菓
松江市の茶の湯文化を代表する銘菓といえば、明治7年創業の老舗が手掛ける茶菓子。彩雲堂の代表銘菓である「若草」は、「山川」「菜種の里」と並んで「不昧公(ふまいこう)三大銘菓」に数えられ、市内の多くのお菓子処でも販売されています。求肥には島根県奥出雲町産の質の高いもち米を使用。程よい弾力で歯切れが良く、新芽を思わせる鮮やかな色合いが印象的です。なお、切り分けた求肥に寒梅粉をまぶしつける工程は、ひとひとつ手作業で行われています。
店内のショーケースには色とりどりの生菓子が並び、どれもよそ行きを意識しすぎない、日常に寄り添った素朴なデザイン。約10日ごとに一部商品が入れ替えられ、常に季節を少し先取りした彩り豊かな生菓子を楽しめます。
【商品名/価格】若草(3個入り)648円
【賞味期限】製造日から未開封で約10~15日
【販売所】本店、出雲店、神門通りAel店 ほか
- 彩雲堂(さいうんどう)本店
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- https://www.saiundo.co.jp/
- 島根県松江市天神町124 MAP
- JR松江駅から徒歩約8分
- 9:00~18:00
- 不定休
- 0852-21-2727
- 無料
2風流堂(ふうりゅうどう)「山川(やまかわ)」
紅葉の山、せせらぎの川に見立てた復刻の味
地元にも多くのファンを持つ明治創業の老舗の二代目が、大正時代に復刻させた干菓子。「山川」は、松平治郷の詠んだ歌「散るは浮き 散らぬは沈む もみじ葉の 影は高尾の 山川の水」より命名したと伝わる銘菓で、「松江三大銘菓」であるとともに、「日本三大銘菓」のひとつにも数えられています。
割った側面の凸凹を山と川に見立てて菓名が生まれたとされ、赤で紅葉の山を、白で川を表したものと伝えられます。口に入れると、さっと溶けてやさしい甘さが広がり、その甘さが後を引かないため、普段和菓子を親しまない方にも食べやすい逸品です。茶の風味をぐっと引き立てるので、楽しむ際にはぜひ抹茶とともに味わってみましょう。
【商品名/価格】山川(1枚入り)886円
【賞味期限】製造日から未開封で約10日
【販売所】寺町本店、京橋店、シャミネ松江(松江銘菓)ほか
- 風流堂(ふうりゅうどう)寺町本店
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- https://www.furyudo.jp/
- 島根県松江市寺町151 MAP
- JR松江駅から徒歩約8分
- 9:00~18:00 ※季節によって変更の場合あり
- 第1日曜、元日
- 0852-21-3241
- 無料
3三英堂(さんえいどう)「菜種の里(なたねのさと)」
春の菜畑を表現した味わい深い松江銘菓
JR松江駅から程近い寺町周辺は、歴史ある和菓子処が数多く軒を連ねるエリア。瓦屋根の古風な店構えが印象的な「三英堂」もその一角にあり、昭和初期に創業して以来、松江伝統の和菓子を今に伝えています。代表作は、「不昧公三大銘菓」のひとつである「菜種の里」。
クチナシで色づけされた黄色い落雁(らくがん)に、白い煎り米を入れた和菓子で、食べた途端に口の中でほろりと崩れ、やさしい甘さと風味が広がる逸品です。単品のほか、「若草」「山川」とともにパッケージされたセット「松江三大銘菓」もおすすめです。三英堂は形式や伝統にとらわれない多彩な和菓子を手掛けながらも、製造は昔ながらの手作業で丁寧に仕上げています。
【商品名/価格】菜種の里(1枚入り)918円
【賞味期限】製造日から未開封で約15日
【販売所】寺町本店、一畑店、シャミネ松江(協同メイカ)ほか
- 三英堂(さんえいどう)寺町本店
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- https://saneido.jp/
- 島根県松江市寺町47 MAP
- JR松江駅から徒歩約8分
- 9:00~18:00
- 不定休
- 0852-31-0122
- 無料
4一力堂(いちりきどう)「姫小柚(ひめこそで)」
ほろりと崩れる和三盆糖仕上げの打菓子
創業は江戸・宝暦年間(1751~1764年)。初代は松江藩の御用達を務めたとされ、およそ270年の歴史を持つ松江屈指の老舗菓子処の代表銘菓。江戸時代から代々伝わる「姫小袖」は、あっさりとした上品な味わいの皮むきあんを、独自製法の和三盆糖で仕上げた小ぶりな打菓子です。
口に入れた途端にほろりと崩れるようなやわらかさで、やさしい甘さが広がる逸品です。本店は、さまざまな飲食店が並ぶ人気観光エリア「京店商店街」のすぐ近く。店内には和菓子を楽しみながら一服できるスペースもあるので、商店街散策の休憩がてらに立ち寄ってみるのもおすすめです。
【商品名/価格】姫小袖(6個入り)1,080円
【賞味期限】製造日から未開封で約15日
【販売所】本店、楽山支店、シャミネ松江(松江銘菓)ほか
- 一力堂(いちりきどう)本店
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- http://www.ichirikido.jp/
- 島根県松江市末次本町53 MAP
- 一畑電車松江しんじ湖温泉駅から徒歩約15分
- JR松江駅よりバス乗車、「大橋北詰」下車徒歩約1分
- 10:30~18:00
- 木曜、日曜
- 0852-28-5300
- 京店商店街駐車場(有料)をご利用ください。
5桂月堂(けいげつどう)「薄小倉(うすおぐら)」
日本茶にもコーヒーにも合う、カリッとした食感の伝統菓子
松江伝統の銘菓から創作性に富んだ和菓子まで、多彩な商品を揃える創業200余年の菓子処の代表作。小豆を型に詰め、寒天と砂糖を煮詰めた錦玉(きんぎょく)を流し込んで乾燥させた「薄小倉」は、北海道産の「大納言小豆」を3日間秘伝の蜜に漬け込んで炊き上げ、窯で14時間じっくりと乾燥させた逸品です。
時間をかけて熱を加えることでカリッとした独特の歯ざわりが生まれます。中の小豆は粒の大きさを揃えるため、人の手によって細かく選別。大納言小豆の良さが最大限生かされています。あっさりとしながらも深みのある甘さで、日本茶はもちろん珈琲との相性も抜群。個包装の和菓子なので、松江土産にもおすすめです。
【商品名/価格】薄小倉(6個入り)799円
【賞味期限】製造日から未開封で約14日
【販売所】天神町本店、出雲縁結び空港売店、シャミネ松江(松江銘菓)ほか
- 桂月堂(けいげつどう)天神町本店
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- https://www.keigetsudo.jp/
- 島根県松江市天神町97 MAP
- JR松江駅から徒歩約10分
- 9:00~18:00
- 元日
- 0852-21-2622
- 無料
6銘菓柚餅子本舗 福田屋(ふくだや)「柚餅子(ゆべし)」
柚子が爽やかに香るモチモチのひと口菓子
出雲大社へも至便な「松江しんじ湖温泉駅」から徒歩圏内にある菓子処の看板商品。江戸時代から伝わる伝統銘菓の「柚餅子」は、かつて松江市にあった老舗「盛大堂」に伝わっていたものを、福田屋二代目が継承したのがはじまりとされます。島根県産の柚子をすりおろして求肥に練り込んだ餅菓子で、国産のもち米を使用した求肥は程よく弾力があり、やわらかい食感と豊かな柚子の香りがクセになります。
福田屋は代表的な松江銘菓はもちろん、出雲大社で祈願した「開運おみくじ」入りのどら焼き、季節限定のスイートポテトや水ようかんなど多彩な菓子を販売しており、土産に最適な詰め合わせも種類豊富に揃っています。
【商品名/価格】柚餅子(6個入り)648円
【賞味期限】製造日から未開封で約15日
【販売所】中原店、松江一畑百貨店、シャミネ松江(松江銘菓)ほか
- 銘菓柚餅子本舗 福田屋(ふくだや)中原店
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- http://www.matsue-fukudaya.com/
- 島根県松江市中原町159 MAP
- 一畑電車松江しんじ湖温泉駅から徒歩約3分
- 9:00~18:00
- 無休
- 0852-27-4888
- 2台(無料)