雨の日も楽しめる会津若松のおすすめ観光スポット5選
会津藩の城下町として栄えた会津若松には歴史や文化に触れられるスポットが多く、雨の日に心静かに過ごせる施設も豊富。美術館や博物館をはじめ、酒蔵、工芸館まで、天候を気にせず楽しめるおすすめスポットをご紹介します。
1野口英世青春館
野口英世の原点が詰まった歴史的な場所
福島県出身の世界的な医学者・野口英世が大やけどの手の手術を受けた「旧会陽(かいよう)医院」の建物を利用した資料館。野口英世はこの場所で医学の素晴らしさを知り、高等小学校卒業後、会陽医院のドクターに弟子入りをして、医学者としての第一歩を踏み出した歴史的な場所です。
館内では、野口英世が幼少時代から医学者になるまでの物語をまとめたアニメーションや、輝かしい功績を紹介。趣味の将棋や浪曲にまつわる展示や、帽子などの愛用品も多数展示され、人となりにも触れることができます。
青春館見学後は自家焙煎コーヒーでひと息
蔵造りの洋館は、1884年(明治17年)に銀行として建てられ、その後、「会陽病院」に改修されました。1階は「會津壹番館」という喫茶店で、野口英世とゆかりのある国の豆などを自家焙煎したコーヒーが味わえます。こだわりのコーヒーのお供には、自家製ケーキがおすすめ。「酒粕プリン」や「レアチーズケーキ」など、素朴な味わいに和みます。
店内では、野口英世のイラスト入りのコーヒーカップやマグカップを使っていて、お土産にも人気。青春館とセットで立ち寄りたい憩いのスポットです。
- 野口英世青春館
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- http://www.uyou.gr.jp/aizu-ichibankan/
- 福島県会津若松市中町4-18 MAP
- JR会津若松駅から車で約5分
- JR会津若松駅から周遊バス乗車、「野口英世青春館前」下車すぐ
- 8:00~20:00(カフェL.O.19:30)
- 無休
- 0242-27-3750(會津壹番館)
- 無料
2末廣(すえひろ)酒造 嘉永蔵(かえいぐら)
昔ながらの山廃仕込みを守る蔵元
1850年(嘉永3年)創業の会津を代表する蔵元。日本酒の製法の1つ「山廃仕込み」を創始した嘉儀(かぎ)金一郎が、大正初期に試験醸造したのが「末廣酒造 嘉永蔵」です。蔵内では時間制の見学ツアーを実施していて、ガイドスタッフが日本酒造りについて分かりやすく解説。仕込み蔵や昔の酒造りの道具などを見学できます。敷地内には仕込み水が湧く井戸もあり、ペットボトルや水筒を持参するのがおすすめです。
試飲もできる直売所やカフェも併設
蔵内の直売所では、末廣酒造の代表銘柄「伝承山廃純米 末廣」をはじめ、福島県産の酒米「夢の香(かおり)」を使った純米大吟醸や、嘉永蔵限定の希少な日本酒も揃います。試飲コーナーでは、常時5種類の日本酒や梅酒を用意。飲み比べをしながら、お気に入りを見つけられます。
最も古い蔵を改装した「酒蔵カフェ 杏(きょう)」では、仕込み水で入れたコーヒーや大吟醸を使ったシフォンケーキなど、蔵元ならではのメニューを提供。酒蔵見学の前後にくつろぐのにぴったりで
- 末廣(すえひろ)酒造 嘉永蔵(かえいぐら)
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- https://www.sake-suehiro.jp/
- 福島県会津若松市日新町12-38 MAP
- JR会津若松駅から車で約6分
- JR会津若松駅から周遊バス乗車、「大和町」下車徒歩約1分
- 9:00~17:00(最終案内16:00)、カフェ10:00~17:30
- 酒造 第2水曜 12月31日 1月1日、 カフェ 水曜
- 0242-27-0002
- 無料
3会津塗伝承館 鈴善
蔵を巡って会津漆器の魅力を体感
1832年(天保3年)創業の「鈴善漆器店」の蔵を利用した複合施設。テーマが異なる6つの蔵で会津漆器の魅力に触れられます。2019年4月にオープンした「会津塗伝承蔵」では、会津漆器の歴史や技術を紹介。木地作り、塗り、加飾の工程を、それぞれ専門の職人が分業で行う会津漆器の伝統美に触れられます。
「美術蔵」では、会津を代表する蒔絵師や伝統工芸士の芸術的な作品を展示。「体験蔵」では会津漆器の蒔絵体験ができ、完成した作品は持ち帰ることができます。
職人技が光る会津塗をお土産に
「漆器蔵」では、箸やお椀、手鏡、アクセサリーまで、バラエティー豊かな会津塗のアイテムを販売。名入れができるものも多く、ギフトにも好評です。「地酒蔵」には、会津を代表する地酒がずらり。口当たりが優しい会津漆器の酒器を合わせれば、日本酒が一層おいしく感じられそうです。おなかがすいたら「蔵の茶や」へ。会津地鶏を使った蕎麦の「鳥中華」や、会津名物の「まんじゅうの天ぷら」などが味わえます。天候に左右されず遊べるスポットです。
- 会津塗伝承館 鈴善
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- https://suzuzen.com/
- 福島県会津若松市中央1-3-28 MAP
- JR会津若松駅から徒歩約10分
- JR会津若松駅からバス乗車、「郵便局前」下車徒歩約2分
- 会津塗伝承蔵・美術蔵9:00~17:00、漆器蔵・地酒蔵~17:30、体験蔵10:00~16:00、蔵の茶や11:00~14:00
- 不定休
- 入場無料、蒔絵体験1,900円(約60分、2名から)
- 0242-22-0680
- 無料
- 蒔絵体験6歳以上
4可月亭(かげつてい)庭園美術館
これまで非公開だった穴場的な庭園
江戸時代から続く造り酒屋「鍋三(なべさん)本店」の日本庭園と土蔵を整備し、2018年オープン。会津若松の国指定名勝「御薬園(おやくえん)・会津松平氏庭園」と同じ、絵師の目黒浄定(じょうてい)による作庭と伝えられています。
約1,000坪の庭園は、大小2つの築山と心字池から成り、春はしだれ桜、秋は紅葉と、四季折々の表情を楽しめます。他にも、枝が地をはうように伸びる這松(はいまつ)も見どころです。雨の日は、受付で貸し出している番傘を差して庭園を散策すると風情たっぷりです。
庭園を眺めながらティータイムを満喫
敷地内にある国の有形登録文化財「旧鍋三本店(星野家住宅)土蔵」は小さな美術館に改装。季節ごとに企画展を開催しています。
庭に面した客間はカフェとして開放。会津若松の洋菓子店が作ったケーキと一緒に、国産紅茶などこだわりのドリンクが味わえます。どの席からも庭園を眺められ、時間を忘れてくつろげると評判も上々。室内には、土蔵に収蔵されていたアンティークのグラスや酒器が飾られ、購入することも。庭園、美術館、カフェそれぞれ単独で利用できる、隠れた癒やしスポットです。
- 可月亭(かげつてい)庭園美術館
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- http://kagetsutei.jp/
- 福島県会津若松市材木町2-5-7 MAP
- JR西若松駅から徒歩約5分
- JR会津若松駅からバス乗車、「西若松駅西」下車徒歩約4分
- 10:00~17:00、1~3月10:30~16:30
- 月曜
- 庭園・美術館200円、庭園200円、美術館350円(18歳未満半額)※展示により異なる
- 0242-27-2857
- 無料
5福島県立博物館
県内の文化財・有形無形の文化遺産を一堂に集める
福島県の歴史と文化を時代ごとに紹介するなど、ユニークな展示方法が評判の博物館。展示室への入り口はタイムトンネルになっていて、タイムスリップしたような気分で館内を探検できます。総合展示室では、旧石器時代から近・現代までの「人々のくらし」を中心に紹介。「会津大塚山古墳」から出土した鉄剣や銅鏡など、3,000点以上の実物資料や模型なども展示しています。
この他、室町時代の甲冑など様々な時代の衣装の着付け体験ができる体験学習室もあり、ファミリーにも好評です。
迫力ある首長竜の展示に注目
化石の展示も有名で、日本国内(福島県)で化石が初めて発見された首長竜の「フタバスズキリュウ」や、約1,600万年前に生きていた哺乳類「パレオパラドキシア」の復元模型も見応えがあります。
通常土・日曜日、祝日には「けんぱくハイライトツアー」を開催。展示解説員がそれぞれオリジナルのコースを作り、常設展総合展示室の見どころを約30分で案内してくれます。予約・参加費不要なので、初めて来館する人は最初に参加すると、ポイントがつかめるのでおすすめです。
- 福島県立博物館
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- https://general-museum.fcs.ed.jp/
- 福島県会津若松市城東町1-25 MAP
- JR会津若松駅から車で約10分
- JR会津若松駅から周遊バス乗車、「鶴ヶ城三の丸口」下車すぐ
- 9:30~17:00(16:30最終入館)、けんぱくハイライトツアー 原則土・日曜、祝日10:30~、14:00~
- 月曜(祝日の場合は営業、翌日休み)、祝日の翌日(土・日を除く)、12月28日~1月4日 ※G.W.・お盆は無休
- 入館料 大人280円、小・中・高校生無料(企画展は展示により異なる)
- 0242-28-6000
- 無料