【2024年版】春の箱根を彩る桜の名所・見頃をご紹介
山あいからのぞく富士山、古い街並みに旅情あふれる温泉と、魅力の尽きない箱根。朝晩の冷え込みが和らぐ3月末頃からは、各地で桜がほころび始めます。例年、箱根湯本周辺から大平台、宮城野、強羅、元箱根と、標高の低いところから順番に開花。標高差があるため長い期間桜が楽しめるうえ、訪れる場所によって見頃や品種が異なるのも箱根ならではです。今年は春の箱根に出かけてみませんか?
※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、イベント等は予定変更・中止の場合があります。お出かけの際は開催状況を事前にご確認ください。
1早雲寺(そううんじ)
珍しい品種にも出合える、知る人ぞ知る桜の名所
箱根湯本駅からほど近い「早雲寺」は、室町時代から続く由緒あるお寺。風格ある本堂と桜のコントラストが素晴らしいことから、地元の人にはお花見スポットとしてよく知られています。毎年3月末頃から境内に2本あるベニシダレザクラが鮮やかなピンクの花をつけ、後を追うように薄桃色のソメイヨシノ、抜けるように白いオオシマザクラが咲き始めます。そして、4月中旬頃には薄緑がかった花の色が珍しいギョイコウ(御衣黄)がほころび、約半月の間、様々な桜が目を楽しませてくれます。
花見がてら楽しみたい、貴重な文化財の数々
早雲寺は小田原北条氏歴代の菩提寺として栄えた歴史があり、貴重な文書や肖像画などを多く所蔵していることから、箱根町の文化財にも指定されています。さまざまな桜に彩られた境内を散歩すれば、江戸時代に再建された本堂や鐘つき堂、さらに鎌倉時代に造られた鐘も見学でき、お花見と歴史の両方を楽しめます。
【開花時期】例年3月下旬
【見頃】例年4月上旬
【桜の種類】ベニシダレザクラ、ソメイヨシノ、オオシマザクラ、ギョイコウ
- 早雲寺(そううんじ)
-
- http://www.hakoneyumoto.com/exp/8
- 神奈川県足柄下郡箱根町湯本405 MAP
- 箱根登山鉄道箱根湯本駅から徒歩約15分
- 無料
- 0460-85-5133
- 無料(10台)
- 境内は入場自由 ※本堂の見学はGWや11月初旬など、特別公開時期のみ
2宮城野早川堤
川のせせらぎを聞きながら、満開の桜の下を散歩
箱根十七湯のひとつに数えられる宮城野温泉。ここの桜並木は、箱根で最も有名なお花見スポットです。早川に沿って約500m、樹齢70年ほどのソメイヨシノの大木が約120本、ずらりと並ぶ様子は、うっとりするほどの美しさ。川のせせらぎや爽やかな春風を感じながら、優雅なお散歩を楽しめます。
また、早川のすぐそばを通る国道138号線沿いにもシダレザクラとソメイヨシノの並木が300mに渡って続いており、こちらはシダレザクラの濃いピンクとソメイヨシノの薄いピンクのコントラストが見事です。
ライトアップされた夜の桜も満喫
宮城野の桜の見頃は4月上旬~中旬で、毎年この時期に「桜まつりライトアップ」が開催されています。期間中には夜間、早川沿いと国道沿いの桜並木がライトアップされ、華やかかつ幻想的な風景が広がります。日中と夜間で、まったく異なる雰囲気を味わえるのも、この時期ならではの楽しみです。
【開花時期】例年3月下旬~4月上旬
【見頃】例年4月上旬~中旬
【桜の種類】ソメイヨシノ
▼桜ライトアップ
日時:2024年3月25日(月)~4月中旬18:00~21:00
場所:早川沿いの堤(ソメイヨシノ)
備考:http://miyaginokiga.com/event01.html
- 宮城野早川堤
-
- http://miyaginokiga.com/event01.html
- 神奈川県足柄下郡箱根町宮城野 MAP
- 箱根登山鉄道強羅駅から徒歩約15分
- 箱根登山鉄道箱根湯本駅からバス乗車、「宮城野」または「宮城野橋」下車徒歩すぐ
- 0460-82-2220(宮城野木賀観光協会)
- 宮城野橋周辺に無料・有料の駐車場が計100台あり
3大平台(おおひらだい)
線路沿いを華やかに彩るシダレザクラ
箱根湯本駅からスイッチバックで山を登っていく箱根登山鉄道は、箱根の旅の名脇役。この沿線には、たくさんのシダレザクラが植えられており、3月下旬から4月中旬にかけては、電車に乗りながらお花見が楽しめます。特にシダレザクラが密集しているのが、大平台の駅周辺。線路に沿って約100本ものシダレザクラが咲き誇り、ピンクの花が車窓を彩ります。
【開花時期】例年3月中旬~下旬
【見頃】例年3月下旬~4月上旬
【桜の種類】シダレザクラ
- 大平台(おおひらだい)
-
- 神奈川県足柄下郡箱根町大平台 MAP
- 箱根登山鉄道大平台駅下車すぐ
- 箱根登山鉄道箱根湯本駅からバス乗車、「大平台駅」下車すぐ
- 0460-85-5700(箱根町総合観光案内所)
- 無し
4恩賜箱根公園
芦ノ湖と富士山をバックに様々な桜が競演
芦ノ湖に半島状に突き出た「塔ヶ島」に広がる恩賜箱根公園は、箱根でもっとも遅いお花見が楽しめる場所として有名です。東京ドーム約3.4個分という広大な園内には様々な桜が植えられていますが、中でも250本と一番多いのがマメザクラ(豆桜)。富士山周辺や箱根でよくみられる桜で、少し小ぶりな花を咲かせます。
また、ゴテンバザクラ(御殿場桜)も、富士山の一帯で見られる桜のひとつで、枝いっぱいに薄桃色の花をつけるのが特徴です。これらの桜と一緒に富士山を眺められるのも、箱根恩賜公園ならではです。
茶処からゆったり眺めるのもおすすめ
この土地には、かつて宮内庁が皇族の避暑と外国からの賓客のために建てた「箱根離宮」がありました。そのため、中央広場には離宮の風情を漂わせる湖畔展望館があり、2階の茶処「緑賜庵(りょくしあん)」からは、芦ノ湖と富士山、ゴテンバザクラが咲き乱れる様子を眺めながら、抹茶やコーヒーをいただけます。桜の種類が多いので、お花見シーズンも比較的長く、ソメイヨシノとマメザクラは4月中旬から下旬、オオシマザクラとゴテンバザクラは4月中旬から5月上旬まで楽しめます。
【開花時期】例年4月上旬~中旬
【見頃】例年4月中旬~下旬
【桜の種類】ソメイヨシノ、マメザクラ、ゴテンバザクラ、オオシマザクラ
- 恩賜箱根公園
-
- http://www.kanagawa-park.or.jp/onsisite/
- 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根171 MAP
- 箱根登山鉄道箱根湯本駅から車で約20分
- 箱根登山鉄道箱根湯本駅からバス乗車、「恩賜公園前」下車すぐ
- 入場自由、湖畔展望館9:00~16:30
- 公園、湖畔展望館とも入場無料
- 0460-83-7484
- 有料(普通車320円/1時間)
5箱根強羅公園
希少品種をはじめ約10種もの桜が楽しめる
四季折々の花が楽しめる、日本初フランス式整型庭園の「箱根強羅公園」。開園100余年の歴史を誇る、箱根を代表する公園です。早咲きのカワヅザクラ、オカメザクラが3月中旬頃から色づき、遅咲きのシダレザクラ、ヤマザクラが見頃となる4月中旬頃まで、50本、約10種の桜が点在。中には箱根山中に3本しかないというヤエマメザクラも見られます。
おすすめは、園内中腹にある「Cafe PIC」のテラス席。美しい桜と噴水を一緒に眺めることができます。
【開花時期】例年3月中旬~4月上旬
【見頃】例年3月下旬~4月中旬
【桜の種類】カワヅザクラ、オカメザクラ、シダレザクラ、ヤマザクラ、ヤエマメザクラ 他
- 箱根強羅公園
-
- http://www.hakone-tozan.co.jp/gorapark/
- 神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300 MAP
- 箱根登山ケーブルカー公園下駅から徒歩約1分(正門)、公園上駅から徒歩約1分(西門)
- 箱根登山鉄道箱根湯本駅または強羅駅からバス乗車「強羅公園」下車すぐ
- 9:00~17:00(16:30最終入園)
Cafe PIC 10:00〜16:00(L.O.15:30)
※天候、メンテナンス等により、営業時間の変更あり - 年中無休 ※天候、メンテナンス等により、臨時休業の場合あり
- 大人650円、小学生以下無料
※当日・翌日再入園可(レシートを窓口でご提示ください) - 0460-82-2825
- 有料
6長興山 紹太寺(ちょうこうざんしょうたいじ)
堂々と咲き誇る見事な枝ぶりのシダレザクラは圧巻
「紹太寺」は江戸時代初期の小田原藩主だった稲葉氏一族の菩提寺。稲葉氏一族と春日局が眠る墓所の入り口には、小田原市指定天然記念物で「かながわの名木100選」に選ばれたシダレザクラが植えられています。「春を忘れぬ形見に」と2代目藩主稲葉正則が1669年(寛文9年)に父母と祖母春日局の霊を弔うために植えたと伝えられており、樹齢は、約350年。木の高さは約13m、枝張りの範囲も直径約13mと大きく、満開時には巨大な花傘を広げたような美しい姿が見られます。
【開花時期】例年3月中旬~4月上旬
【見頃】例年3月下旬~4月中旬
【桜の種類】シダレザクラ
- 長興山 紹太寺
-
- http://www.choukouzan.com/
- 神奈川県小田原市入生田303 MAP
- 箱根登山鉄道入生田駅から寺まで徒歩約5分、桜まで徒歩約20分
- 0465-22-7760
- 有料
MAP
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