旅と楽しむ日光ゆば。体験からグルメまでおすすめスポットをご紹介
日光の名物といえば「ゆば」。京都では「湯葉」日光では「湯波」と書き方が違います。その違いは、豆乳を煮詰めて表面に出た膜の引き上げ方。膜を一重で引き上げたものが「京都の湯葉」、二つ折りにして二重に引き上げたものが「日光の湯波」です。
名産の日光湯波を製造・販売している店舗や創作料理の店などがたくさんあるので、製造体験が楽しめるスポットを含めご紹介します。
1海老屋長造(えびやちょうぞう)
明治時代から続く湯波の老舗
1872年(明治5年)に創業し、150年近く続く湯波製造・販売店。日光で「さしみ湯波」を最初に作ったのが、同店の五代目です。1975年(昭和50年)、地元の料理店が湯波を使った懐石料理を提供することになり、その一品として「さしみ湯波」を考案。なめらかな口当たり、程よく厚みを持たせた湯波の層に、職人の技術が詰まっています。もう一つの人気の品が、「巻湯波のふくませ煮」。しっかりとした密度で巻き上げた湯波を一度素揚げにしてから、鰹と昆布の淡い出汁で含め煮にしてあります。
昔ながらのパッケージデザインも魅力的
かつて日光には皇室の御用邸があり、同店の湯波製品が献上されていました。そんな風格を感じさせる上品なパッケージは、贈答用にもふさわしいデザインです。また、観光で長時間持ち歩く場合も、冷蔵品は保冷バッグや保冷剤(有料)が用意されているので安心。厳選された国産大豆と、日光連山の女峰山を源流とする上質な水を使い、消泡剤を使わずに作られる上質な湯波はお土産に最適です。
- 海老屋長造
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- https://www.nikko-ebiya.com/
- 栃木県日光市下鉢石町948 MAP
- 東武鉄道東武日光駅から徒歩約15分
- 9:00~18:00
- 水曜(都合により変更あり)
- 0288-53-1177
- 無料
2日光ゆば製造工場 日光ゆば処
種類豊富な湯波を堪能
日光ゆば製造株式会社の日光工場に併設している直売店「日光ゆば処」では、作りたての新鮮なものから加工されたものまで、様々なタイプの湯波を購入できます。中でもおすすめは「おさしみ用生ゆば」。製造工場の直売店なので、味わうことができる逸品です。とろりとした柔らかい食感は格別。やや固めの食感がお好きな方は、冷凍湯波をおすすめします。
人気の「おさしみ用生ゆば」と「よせゆば」が用意されているので、試食でそのおいしさを味わってみてはいかがでしょうか。
※「おさしみ用生ゆば」の賞味期限は5日間です。
県内唯一「ゆばづくり体験」
製造工場では湯波づくりを見学できる他に、栃木県内で唯一湯波の引き上げ体験ができます。引き上げた生湯波をその場で食べられるので、ぜひ出来たてを味わってください。
体験時間は工場見学も含めて30分前後。1週間前までに予約が必要となります。
- 日光ゆば製造工場
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- http://nikkoyuba.net/
- 栃木県日光市猪倉赤堀3589 MAP
- JR下野大沢駅から車で約10分
- 9:00~17:00
- 日曜、祝日(水曜不定休あり)
※直売店のみ日曜、祝日営業 - ゆば引き上げ等体験料 500円~(要問合せ)
- 0288-26-4890
- 無料
3日光湯波巻き 全 ZEN
創作料理で湯波のおいしさを再発見
東武鉄道日光駅から日光の社寺へ向かうメインストリートを歩いて15分ほどにある「全」は、日光湯波の創作料理店です。メインメニューは「日光湯波巻き御膳」。栃木のブランド和牛「とちぎ和牛」を湯波で巻いた「日光湯波巻き」や、自家製の日光名物「たまり漬け」などの7品目。フレンチと和食の修行を積んだ若き料理人が日光の食材をおいしく仕上げています。
日光湯波は、引き上げる時に真ん中から上げることで中に風味ととろみを閉じ込め、厚手な湯波に仕上げます。その湯波で巻いた人気の「日光湯波巻き」は、豆乳を使用した特製のつけダレでいただくことで、さらにジューシーさが増します。
木の香りが漂うスタイリッシュな店内
古民家を改装した店内は、スタイリッシュで落ち着きのある空間。日光の風土をデザインし、1階の入口奥にはダイナミックな日光の岩を配置。間接照明を使いガラス越しに見える造りに。そして2階は木の温もりを感じる和モダンな空間になっています。
メニューは「日光湯波巻き御膳」、とちぎ和牛や地場の野菜、魚介を巻いた「湯波巻き」、豆乳ベースの「生湯波ぜんざい」の3種類。英語表記のメニューも用意してあります。
- 日光湯波巻き 全 ZEN
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- https://nikkoyubamakizen.gorp.jp/
- 栃木県日光市上鉢石町1007 MAP
- JR日光駅・東武鉄道東武日光駅から徒歩約17分
- 東武鉄道東武日光駅から東武バス中禅寺湖方面行き乗車約5分、「神橋」下車徒歩約3分
- 11:00~15:30、17:00~21:00
※ディナータイムは完全予約制のコース料理のみ提供 - 火曜
- 0288-53-3470
- 無料
4補陀洛本舗(ふだらくほんぽ) 石屋町店
手軽に湯波を味わえる日光名物「ゆばむすび」
日光名物となった「ゆばむすび」を販売しているのが「補陀洛本舗」。栃木県産のもち米を使った味付けおこわを、半生の日光湯波で包んだ「ゆばむすび」は補陀洛本舗でしか味わえない逸品です。湯波の滑らかな舌触りと「出汁」の効いたおこわの味わい、モチモチとした食感が絶妙なバランス。数席の飲食スペースも用意してあります。
※半生湯波を使用しているため店頭販売のみ、1日50パック限定となっています。
店内でも食べることができる
石屋町店では店頭で購入したものを奥のテーブル席で食べることもできます。和菓子屋なので、湯波製品だけでなく、餡作りにこだわった「補陀洛饅頭」や日本一大きい最中「大栗最中・山管」、日光名物「栗入り水羊羹」なども魅力的です。
- 補陀洛本舗 石屋町店
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- http://www.fudaraku.com/
- 栃木県日光市石屋町406-4 MAP
- 東武鉄道東武日光駅から徒歩約5分
- 9:00~17:00
- 無休
- 0288-53-4623
5元祖 日光ゆば料理 割烹 恵比寿家
湯波料理の名店で伝承の味をコースで満喫
創業100年の老舗料理店「元祖 日光ゆば料理 割烹 恵比寿家」。ランチタイム(11時~14時30分)のみ営業で、メニューは日光湯波を様々な味わいの料理にした3種類のコース料理から選びます。おすすめは「生ひきあげゆばのさしみ」。AコースとBコースでいただけます。Aコースは、生湯波のおさしみや平湯波の天ぷらを含めた6種類の湯波料理に、ごはんとお吸い物、香の物とデザート付きです。
恵比寿家の湯波は、全て地元の老舗湯波店から仕入れた新鮮なものを使用。一度揚げた湯波を油抜きし、コクのある仕上がりにした「揚巻ゆば」、大豆の風味を強く感じる「生ひきあげゆば」、乾燥させた「平ゆば」など、様々な種類の湯波料理を堪能できます。
※料理は季節によって多少の変更があります。
44畳の和室でゆったり過ごせる
広い座敷席なので子ども連れでも安心。子ども用のメニューはありませんが、ふりかけのサービスがあります。
紅葉のシーズンや休日は混んでいるので、事前に予約しておくことがおすすめです。
- 元祖 日光ゆば料理 割烹 恵比寿家
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- http://www.nikko-ebisuya.com/
- 栃木県日光市下鉢石町955 MAP
- 東武鉄道東武日光駅から徒歩約15分
- 東武鉄道東武日光駅から東武バス中禅寺温泉または湯元温泉行き乗車約6分、「日光郷土センター前」下車徒歩約2分
- 11:00~14:30(L.O.)
- 主に火曜
- 0288-54-0113(予約・お問い合わせ)
0288-54-0323(カーナビ入力番号) - 無料
6fudan(フダン)懐石 和み茶屋
彩りも美しい、女性に人気の懐石ランチ
日光駅から西へ、賑やかな日光街道を歩くこと約15分、左手にレトロでおしゃれな店構えの建物が見えてきます。地元出身の夫妻が切り盛りしており、月ごとにメニューが一新される「ゆば懐石ランチ」が人気です。市内の老舗湯波屋から仕入れた引き上げ湯波や、箸で切れるほど柔らかく煮込んだ甘めな味付けの揚巻湯波は、日光を訪れたらぜひ食してみたい格別な味わい。四季に応じた彩り華やかな料理を引き立てる、益子焼や笠間焼の器づかいにも注目です。
元薬屋の趣を活かしたレトロな店内
店内は古い薬棚が置かれるなど、元薬屋だった面影が見られます。店舗だったスペースはテーブル席、居間や台所だったスペースは座敷にリノベーションし、座敷からは小さな庭が眺められる造りに。木のテーブルや座卓はご主人の父による手作りで、空間に温もりを添えています。日光東照宮までも徒歩約10分の距離にあり、参拝前後のランチスポットとしておすすめです。
- fudan懐石 和み茶屋
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- 栃木県日光市上鉢石町1016 MAP
- JR日光駅・東武鉄道東武日光駅から徒歩約20分
- 11:30~15:30(L.O.14:30)
- 水曜
- 0288-54-3770
- 無料
7さん・フィールド
味も大きさも大満足の甘く煮た湯波に、リピーター続出
JR・東武鉄道日光駅から神橋方向へ徒歩15分ほどの場所に建つ白壁の店。リピーターがとても多く、行列している人々のお目当ては「ゆば御膳」。甘く煮た湯波は揚巻湯波を斜めに切った「はす湯波」と呼ばれる形で、食べ応え満点の大きさです。店主が若い頃、日光山輪王寺の「強飯式(ごうはんしき)」の手伝いで目にし、輪王寺と同じ湯波製造元で仕入れて作るようになったそうです。砂糖、みりん、醤油、塩のみで味付けしてあり、お膳に並ぶまでに4時間も調理にかかるそう。湯波本来のコクとやわらかな舌触りを堪能できます。
日差しがいっぱいで明るくカジュアルな雰囲気
1982年(昭和57年)に喫茶店として開業。その名残りでドリンクメニューも豊富です。明るい店内で、ハンドドリップで淹れたコーヒーを飲めば、旅の疲れも癒されます。前出の「ゆば御膳」のデザートは、香り豊かなコーヒーにゆばをアレンジしたコーヒーゼリー。元喫茶店らしい趣向を凝らした店主のこだわりです。
- さん・フィールド
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- http://www.mes005.com/nikko-yuba.html
- 栃木県日光市下鉢石町818 MAP
- JR日光駅・東武鉄道東武日光駅から徒歩約15分
- 11:00~17:00(L.O.)
- 木曜
※行楽シーズンは14:00まで営業する場合もあるため要確認 - 0288-53-4758
- 無料