みちくさの達人
【大阪・関西万博】味と香りに誘われて!海外パビリオンのレストランで本物の味に触れる!中東編

万博好きライターのBUBBLE-Bです。
ますます盛り上がりを見せる大阪・関西万博。通期パスユーザーの私は、4月13日に開幕してから既に15回近く入場しています。でも全部を制覇するなんてまだまだ先!万博の山はとても高いと感じています。特に予約…(泣)

毎日行われるイベントやナショナルデー、そしてパビリオンも少しずつ変化していくため、1日として同じ万博はありません。まるで大きな生命体のようです。そんな万博の楽しみ方は千差万別。パビリオンを巡るだけが万博ではありません。

私は海外パビリオンのレストランを食べ歩くことに楽しさを感じており、みちくさガイドでも「万博グルメガイド ヨーロッパ編」を執筆させていただきました。今回は第2弾「中東編」です。中東の料理とはどんなものか想像も付きませんが、万博だからこそ新しい味に出会える絶好の機会。今回はサウジアラビア王国館を中心に、魅惑の中東料理をご紹介します!

この記事を担当したみちくさの達人

BUBBLE-B飲食チェーン店トラベラー
サウジアラビア王国館。建築資材はサウジアラビアから運んできたそうです
サウジアラビア王国館。建築資材はサウジアラビアから運んできたそうです

サウジアラビアに行ったことのある日本人は少ないでしょう。もちろん私も行ったことはありません。それもそのはず、2019年までは限られた人しか入国できない国だったのです。でも同年に方向転換し、今後は観光に力を入れていくという方針を打ち出しました。そのタイミングで観光ビザが発行されるようになったのです。
この大阪・関西万博では、サウジアラビアの今を伝える絶好の機会というわけで、かなり気合いの入ったパビリオンとなっています。

エントランスにそびえ立つ壁へのプロジェクション・マッピング
エントランスにそびえ立つ壁へのプロジェクション・マッピング

サウジアラビア王国館は夕方から夜に行くと、エントランスにて大規模なプロジェクション・マッピングが楽しめます。壁に貼られたタイル(全てサウジアラビアから運び込まれたもの!)は全て違う形をしているのですが、形ごとに緻密にマッピングされた映像美に度肝を抜かれますよ。
パビリオンはサウジアラビアを映像で紹介するエリアが主体ですが、サウジアラビアの音楽が生演奏されるライブスペースもあります。

かなり具体的に「未来」を見せてくれるサウジアラビア王国館
かなり具体的に「未来」を見せてくれるサウジアラビア王国館

私が最も好きなのは、パビリオンの最後で上映される未来都市計画「NEOM」のイメージ映像。砂漠の中で圧倒的なスケールの人工都市を作りあげる壮大な計画は、口がポカーンと開いて閉じなくなること請け合い。万博のテーマ「未来社会のデザイン」を最も具体的に表現している映像かも知れません。

そんなサウジアラビア王国館のレストランは、万博で最も入店しづらいレストランだと言われています。私も3回フラれ(泣)、4回目にようやく入店が叶いました。
まず、予約を受け付けていないため、必ず並ぶ必要があります。ランチタイムを狙うために9時台から並ぶ方も多いですが、そもそも9時台に万博会場に入る難易度が高いですよね。かといって11時台に行くと、「今日はもう締め切りました」と言われることもあります。でも、この日は「ランチは締め切りましたが、もう一度15時から並んでください」と言われたのです。これはラッキーでした。
15時に来たところすでに長蛇の列。遅かったか…と思いましたが、ひとまず並んでみました。そして2時間後、テラス席に入れることになりました。レストランへの階段を上り、いよいよ入店です。

ついに入店が叶ったサウジアラビア王国館の「IRTHレストラン」
ついに入店が叶ったサウジアラビア王国館の「IRTHレストラン」

サウジアラビア王国館のレストラン名は「IRTHレストラン」。IRTHはイルスと読み、アラビア語で「遺産」という意味だとか。

まずはウェルカムコーヒーを
まずはウェルカムコーヒーを

入店すると、ウェルカムドリンクとしてサウジコーヒーをいただけます。中東のコーヒーはカルダモンなどのハーブが効いており、独特な味わいとなっています。サウジアラビアでは客人を歓迎するおもてなしとしてコーヒーが振る舞われるそうですが、万博のパビリオンでそれが体験できたことに感激しました。

レストランに用意された地べた席。サウジアラビアでは「マジュリス」と呼ばれています
レストランに用意された地べた席。サウジアラビアでは「マジュリス」と呼ばれています

レストラン店内は異国情緒の漂う上質なムード。万博の半年限定のレストランとはとても思えません。サウジアラビアでは地べたに座って料理を囲み、みんなで賑やかに食べる(しかも素手で)という文化があり、いまでもそのスタイルのお店は多いのだとか。
ここIRTHレストランでもそんなサウジアラビアの文化を体験できるように、地べた席も用意されています。こちらはグループ席ということで、待ち時間は長めのようです。

まさに絶景!開放的で気持ちいいテラス席
まさに絶景!開放的で気持ちいいテラス席

テラスに出るとテーブル席が配置されています。テラスからの景色は大屋根リングが間近に見える絶景で、手を振ったら大屋根リングを歩く人が振り返してくれました。私も大屋根リングからサウジアラビア王国館を見て、「いつかあのテラスで食事してみたい」と思っていましたが、それが叶ったのが嬉しいです。

かなり丁寧な作りのメニューブック
かなり丁寧な作りのメニューブック

テーブルに置かれたメニューブックは、まさに「本」。サウジアラビアの食文化の紹介から入り、コース料理のコンセプトと内容、アラカルトメニューの説明など、サウジアラビア料理に初めて触れる人でも分かるように、英語と日本語でしっかりと書かれていました。

高い位置から注がれる「サフランティー」700円
高い位置から注がれる「サフランティー」700円

中東系のレストランにはアルコール類が用意されていません。その代わりコーヒーやお茶、ノンアルコールカクテルのモクテルなどが用意されています。
今回は「サフランティー」をオーダー。高い位置から注いでくれました。サフランティーには角砂糖が何個か付いてきますが、ストレートでもほのかな甘みがあります。

山羊のチーズをのせて食べるパン「アラマフル・ブレッド」300円
山羊のチーズをのせて食べるパン「アラマフル・ブレッド」300円

まずはパンをオーダーしてみました。
サウジアラビアのパンは、古代から続く伝統があるとか。こちらの「アラマフル・ブレッド」は全粒粉の生地を使ったパンで、生地にデーツなどが織り込まれています。ここに、一緒に運ばれた山羊のチーズをのせて食べます。パンはモチモチとした生地で、デーツによるほのかな甘さがあります。山羊のクリームチーズと一緒に食べると絶妙で、とたんにリッチで上品な味わいになりました。
驚くべきことにこれ、なんと300円なんですよ!サウジアラビア王国館のIRTHレストランは全体的にお手頃価格なのも人気の理由だと思います。

大麦がゴロゴロ入った「ハッブ・スープ」900円
大麦がゴロゴロ入った「ハッブ・スープ」900円

次にスープをオーダー。この赤いスープは「ハッブ・スープ」という名前のもので、メッカ地方の伝統料理として古くから家庭で作られているものだとか。
メッカってどんなところ?イスラム教最大の聖地であり長い歴史を持つ都市ですが、もちろん行ったことはありません。そんなメッカのスープを食べてみましょう。
ハッブ・スープを味わうこと一口目、ガツンと効いたトマトの酸味が口の中に広がりました。スープの下半分をすくうと、大麦の粒がいっぱい。この大麦とトマトの酸味がハッブ・スープの基本のようです。食べているうちに癖になり、ついついスプーンが進みます。そして面白いのがローストボーンマロー、つまりローストした牛の骨髄がスープに入っていることで、スープにコクがあります。

ミートボール「カバブ・ミロ」1,200円
ミートボール「カバブ・ミロ」1,200円

次にオーダーしたのはこれ、「カバブ・ミロ」。ミートボールと書いてあったので頼んでみたら、衣の付いた小さなコロッケのような見た目のものでした。
中身はリブアイステーキとのことで、食べてみるとかなり肉々しい味で、口の中でホロホロに砕けながら、パンチのある味を楽しませてくれます。下にあるのはタルタルソースのようなものですが、酸味はなくてマイルドな味で、ミートボールの強い味を包んでくれるような存在でした。

メインディッシュはこちら!「チキン・サリーグ」2,000円
メインディッシュはこちら!「チキン・サリーグ」2,000円

メインを何にしようか悩んだ末にオーダーしたのはこちら「チキン・サリーグ」という料理。鶏肉とお粥のセットで、こちらもメッカの伝統料理とのこと。シンプルな料理なのに異国情緒満点です。チキンは表面がカリっと焼かれたモモ肉で、熱々の状態で運ばれてきます。そこに、小鉢に入った「ギー」というソースをトッピングしてみたところ、じんわりとした酸味と共に味わい深い、ボタニカルな風味がありました。
そして、メニュー表では「クリーミーで味わい深いお米料理」と書かれていたお粥。日本や中華料理のお粥をイメージしていましたが、まったくの別物で驚きました。トロトロでクリーミーのお米はなんと油に浸かっているのです。こんなお粥は初めてでしたが、味付けが良く、最後まで食べられました。

最後にデザート「マハラビア」600円
最後にデザート「マハラビア」600円

ミルクプリンの上に、たっぷりのピスタチオがトッピングされています。メニュー表によると、ラマダン期間の食卓で最も有名な伝統デザートだそうです。
濃厚でガッシリとしたプリンで、ミルクの存在感をしっかりと味わえました。そこにトッピングされたピスタチオのカリカリとした食感と風味がエキゾチックで、とても美味しかったです。

万博トップクラスの人気レストラン、サウジアラビア王国館のIRTHレストラン。丁寧なおもてなしとラクシュリーな居心地がありながら、本場そのままの料理とそのストーリー解説が楽しめました。それでいて価格もリーズナブルで、これは人気になるのも納得です。入りたい方は、是非とも気合いを入れて並んでください!きっと満足します。

みちくさの達人コメント
サウジアラビアは全方向で本気です。現地調達した資材で作った建屋に始まり、パビリオンの内容、そしてレストラン。かつてこれほどサウジアラビアに心を持って行かれたこと、私はありませんでした。
大きなガラスの中に、巨大な柱がたくさん見えるUAE館
大きなガラスの中に、巨大な柱がたくさん見えるUAE館

UAEことアラブ首長国連邦は7つの首長国で構成される国家であり、その中にはドバイという有名な都市もあります。ドバイは世界中からセレブが集まる街ですが、ヨーロッパに行く飛行機のトランジットで立ち寄ったことがある人も多いのではないでしょうか。

そびえ立つ柱はナツメヤシの農業廃材と日本の卓越した木工技術を融合させたもので、90本もあるそうです
そびえ立つ柱はナツメヤシの農業廃材と日本の卓越した木工技術を融合させたもので、90本もあるそうです

UAEパビリオンに入ると、高い天井に向かって伸びる巨大な柱の数々に圧倒されます。これはUAEを象徴する木であるナツメヤシから着想を得た物だそうで、伝統的なエミラティ(UAEの、という意味)建築様式「アリーシュ」を再解釈し、砂漠の中のオアシスを創出させるというコンセプトなのだとか。
UAEの伝統や文化から宇宙探査、医療、持続可能性の分野におけるUAEの革新的な取り組みまで幅広い展示内容が予約なしで楽しめます。そんなUAE館のレストランに入ってみました。

自由に組み合わせるコース料理のUAE館レストラン
自由に組み合わせるコース料理のUAE館レストラン

UAE館のレストランは、テイクアウト、イートイン共に共通の簡単なコース料理となっており、「Bento Box」と呼ばれるお弁当形式で提供されます。
今回オーダーしたBento Boxはこちらです。コース料理といってもメイン・サラダ・デザートはそれぞれ3~4種類から選択して組み合わせるという自由さが売りです。

メインは「ラム・ウージ」というラム肉のライスを選択。これをベースにするとBento Boxは4,700円
メインは「ラム・ウージ」というラム肉のライスを選択。これをベースにするとBento Boxは4,700円

まずは「ラム・ウージ」から。酸味の効いた味付けのライスは「エミラティスパイスライス」と呼ばれています。一般的にスパイスといえば「辛い」や「痺れる」というイメージですが、エミラティスパイスは辛さではなく、香りと独特の風味が特徴です。
そしてライスの上にひよこ豆やカシューナッツ、そしてラム肉がトッピングされています。このラム肉は口の中でホロホロになるほど柔らかいんです。

サラダは「ハリース・サラダ」をチョイス
サラダは「ハリース・サラダ」をチョイス

サラダで選んだのは「ハリース・サラダ」。たっぷり入った大麦(アラビア語でハリース)を中心に、ミント、ザクロ、ミニトマトなどバラエティ豊かな味がミックスされています。大麦は黄色くなっており、サフランで炊かれたものです。
そこにオリーブオイルのドレッシングで味付けされ、さらにはチャーミーチーズというチーズがトッピングされています。チャーミーチーズとはバターミルクから作る伝統的なエミラティチーズだそうで、ヨーグルトのような酸味がありました。

ちょっとハード目の食感「カミールパン」
ちょっとハード目の食感「カミールパン」

Bento Boxにはパンも付いてきます。パンは日替わりなのだそうで、この日のパンは「カミールパン」というもの。ガッシリとハード目の食感で、中は空洞。パンというよりお餅のお菓子みたいな印象です。

そしてやっぱりデーツの実
そしてやっぱりデーツの実

中東系のパビリオンでは、レストランやカフェで必ずといっていいほどデーツと出会います。小豆のような甘さのある果物です。このBento Boxではお口直し役といったところでしょうか。
レストランはイートイン、テイクアウト共に外のレストラン入り口に並びますが、早く食べたいのならテイクアウト、あの空間の中で食べたいならイートインがおすすめです。UAE館は予約なしで入れる海外パビリオンのひとつで、広くて開放的な空間とそびえ立つ90本の柱が目印です。そしてUAEの国家のルーツの展示もしっかりされており、見応えもバッチリです。

また、パビリオンのストーリーテラーとして活躍しているユースアンバサダーとの対話が楽しめるのもUAE館の魅力です。彼らに会うために何度もパビリオンを訪問するお客さんも多いのだとか。ほっと一息つけるような温かい空間ですね!

みちくさの達人コメント
本格的なエミラティ料理をお手軽なBento Boxスタイルで楽しめるUAE館。なかなか馴染みのないエミラティ料理ですが、酸味を中心にした味付けで、とてもヘルシーな印象でした。
翼を広げたような形が印象的なクウェート館
翼を広げたような形が印象的なクウェート館

ペルシャ湾に面した国、クウェート。40代以上の人なら1990年の湾岸戦争を思い出すかも知れません。日本とクウェートの関係は大変良く、東日本大震災の時には多額の援助もしてくれました。クウェート館は注目度も高く、毎日のように長蛇の列ができています。それでは入ってみましょう。

天井の巨大スクリーンに様々な映像が映し出される
天井の巨大スクリーンに様々な映像が映し出される

クウェート館はサービス精神に満ちた作りになっています。クウェートの歴史紹介から、現在のクウェート像、そして未来の姿まで、しっかりと展示されています。また、クウェートから運ばれてきた砂漠の砂に触れるコーナーや、ラグジュアリーな雰囲気の休憩コーナーもあります。
圧巻なのはメインシアターで、ゆったりとしたソファーに寝るように座りながら、巨大な楕円形の天井スクリーンに映し出される高精細でファンタジックな映像を鑑賞するのです。

クウェート館のレストラン「SIDRA」(シドラ)
クウェート館のレストラン「SIDRA」(シドラ)

クウェート館にもレストランが併設されています。パビリオンの入り口とは別の階段を上ると、2階にあります。私が行ったときは10分くらいの待ち時間で入店することができました。
まずはドリンクから。他の中東系パビリオンと同様にアルコールはありませんが、モクテル(ノンアルコールカクテル)に「クウェートレモネード」「ゆずデーツクーラー」など、ドリンクメニューは充実していました。今回は「クウェートレモネード」をオーダー!

「クウェートレモネード」1,150円
「クウェートレモネード」1,150円

ミントの香りが爽やかなクウェートレモネード。甘さ控えめな大人のレモネードといった感じで、口に入れると清涼感に包まれます。クウェートの暑さの中で愛されている飲み方なのでしょう。SIDRAはアラカルト形式でフードとドリンクを頼むことができます。メニューの種類はそれほど多くないのですが、どのメニューがどういうものかは英語でさらっと書かれているだけなので、少し分かりづらいです。
今回は「チキンマクブース」をオーダー!

「チキンマクブース」3,850円
「チキンマクブース」3,850円

しばらくして運ばれてきたプレートがこれ、「チキンマクブース」。マクブースとは、スパイスで炊き上げたご飯の上に肉や魚を載せた料理で、アラブ諸国では伝統的な家庭料理だとか。
プレートの上にはサフランライスにフライドチキン。スパイスの良い香りが漂ってきます。赤いソースは「ダクース」というもので、トマトとガーリックから作られた酸味の効いたもの。チキンやライスにつけて食べます。チキンは骨付きで、オーソドックスなフライドチキンです。特に変わった味わいではないので、誰でも食べられるでしょう。サフランライスは上にのったレーズンと共に食べるとエキゾチックな味わいが楽しめます。ここにもダクースをかけて食べても美味しいですよ。
馴染みの無いクウェート料理。あえて全く下調べをせずにレストランに行きましたが、メニュー表の情報が少ないだけでなく、料理の内容を日本語で説明してくれるスタッフもいなかったので、クウェートの現地レストランに行ったかのような希有な体験でした。

みちくさの達人コメント
クウェート館のレストランで食べる料理はどれもシンプルで、クウェートの方々が日常的に食べている家庭料理なのでしょう。味付けも穏やかなので、是非一度食べてみてください。

さて、ここからは中東のコーヒーが飲めるパビリオンを2つご紹介します。まずはヨルダン館から。

万博トップクラスの人気を誇るヨルダン館
万博トップクラスの人気を誇るヨルダン館
ヨルダンから22トンもの砂を運び入れ、砂漠体験ができる
ヨルダンから22トンもの砂を運び入れ、砂漠体験ができる

今回の万博で、私が最も好きなパビリオンはヨルダン館です。ヨルダンから砂漠の砂を22トンも万博会場に持ってきて、パビリオンの中に砂漠を再現。そして360度のドームスクリーンと合わせた砂漠体験は、とてつもない臨場感にあふれていました。
「よければ靴と靴下を脱いで裸足でどうぞ~」
万博会場で裸足になるのは、ここと万博サウナ「太陽のつぼみ」くらいでしょうか。砂はひんやりとしていて、とても気持ちの良い感触でした。

鳥取のゆるキャラ「トリピー」がヨルダン館に!
鳥取のゆるキャラ「トリピー」がヨルダン館に!

砂といえばもう一つありました。関西パビリオン内の鳥取館では、鳥取砂丘の砂を7トン運び入れているのです。砂丘の砂を一度体験してみたいと、関西パビリオンの中では鳥取パビリオンが大人気なんです。そんな「砂つながり」で、ヨルダン館と鳥取館が「サンド・アライアンス」を締結したとのことです。ほっこりしますね。

「ヨルダンコーヒー」750円
「ヨルダンコーヒー」750円

そんなヨルダン館にはカフェがあります。ここでは「ヨルダンコーヒー」をオーダー!
ヨルダンコーヒーとは、「カルダモンが香る伝統的なアラビックコーヒー」とのこと。普通のブラックコーヒーのつもりで飲むと、コーヒー豆の味だけではない、渋いような苦いような独特の味わいが後からやってきます。これがカルダモンの風味ですね。なかなか濃厚なブラックコーヒーですが、一緒に添えられたデーツは甘く、ブラックコーヒーの苦さを中和してくれます。
万博には多くのカフェやコーヒースタンドがありますが、ヨルダン館のカフェは私のイチオシです。

みちくさの達人コメント
カフェには階段状のシートがあってイートインできるのですが、ヨルダン館のBGMを聞きながらヨルダンカフェを飲み、ヨルダン正装の格好いいスタッフさんを見ていると、そこは完全にヨルダンでした。
赤いオブジェが印象的なオマーン館
赤いオブジェが印象的なオマーン館

最後に紹介するのはオマーン館です。アラビア半島の南でイエメンと並んでいる国ですね。

オマーン館は「水」をテーマにしたコンセプト
オマーン館は「水」をテーマにしたコンセプト

水が貴重なオマーンで、どのようにして人々の営みの中で水が使われ、文化を育んできたかという映像を鑑賞します。映像はとても幻想的で美しく、一見の価値があります。

天井のガラスに水が流されている
天井のガラスに水が流されている

パビリオンの通路でも、ガラスになった天井に水が流されていたり、外のテラスでも滝のようになっている部分があったりと、映像だけでなく本物の水を演出に使っているのも見どころです。

カフワ (オマーン・コーヒー) Iced 800円、ラズィーズ ルブ タマル 650円
カフワ (オマーン・コーヒー) Iced 800円、ラズィーズ ルブ タマル 650円

オマーン館にはカフェがあり、コーヒー類と簡単なスイーツを購入することができます。
「カフワ (オマーン・コーヒー)」という名のコーヒーが、オマーンのアラビックコーヒーです。今回はアイスでオーダーしてみました。そしてデーツケーキ「ラズィーズ ルブ タマル」も一緒にオーダーしてみます。
ヨルダンと同様に中東のアラビックコーヒー、カルダモンなどのスパイスが入ったブラックコーヒーです。コーヒーの味としてはヨルダン館のものほど濃厚ではないので、そこそこ飲みやすく感じます。そしてスイーツとして買ったデーツケーキの「ラズィーズ ルブ タマル」がコーヒーとベストマッチ。ちょうど良いおやつになりました。

みちくさの達人コメント
アラビックコーヒーを2つのパビリオンで飲み比べすると、その味の違いが少しだけ分かりました。同じメニューでも国によって味付けが違うことが分かれば、やがてその国の文化を知ることに繋がるのだと思っています。

大阪・関西万博のレストラン中東編、いかがだったでしょうか。デーツの実を使うこと、スパイスを多用すること、大きくこの2つが私の印象です。
また、お酒の飲めないイスラム圏においてコーヒーが独自発展しているとは知っていたのですが、実際に飲んだのはこの万博が初めてだったので、なんだか感動しました。レストランはもちろんですが、手軽に飲めるアラビックコーヒー、是非とも万博で飲んでみてくださいね。
次回はアジア系パビリオンのレストランをご紹介します!

OMO7大阪では、万博をより楽しめる特別コンテンツを用意しています。万博はもちろん、行く前から行った後まで存分に楽しめること間違いなしです。
▶OMO7大阪|万博を楽しみ尽くす5つのポイントを紹介

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