ご当地サポーター
【2025年版】高知の桜を心ゆくまで満喫できるお花見スポット7選

起伏に富んだ山間の地形と太平洋に挟まれた高知県は、自然の宝庫。中心となる高知市は城下町として栄えた歴史も持ち、県内には歴史名所から絶景スポットまで多彩な観光名所が揃っています。桜スポットにも恵まれ、名城とのコラボレーションやお花見クルーズを楽しめる桜並木、山奥にたたずむ一本桜までバラエティーに富んだシチュエーションで桜を観賞できます。この春に訪れたい選りすぐりのお花見名所7カ所をご紹介します。
(写真提供:VISIT KOCHI JAPAN)

堀川のほとりを桜色のヴェールで包む高知市屈指の花見名所

大鋸屋橋付近から鏡大橋付近にかけて約170本の桜が川を彩り、ため息の出る美しさ(写真提供:VISIT KOCHI JAPAN)
大鋸屋橋付近から鏡大橋付近にかけて約170本の桜が川を彩り、ため息の出る美しさ(写真提供:VISIT KOCHI JAPAN)

江戸時代、高知城下の海の玄関口となった堀川。現在は市中心部にある大鋸屋橋(おがやはし)付近から東へ1kmほどの河口までが残り、そのうちの約700mの両岸に桜並木が続いています。北岸をメインに一部遊歩道も整備されており、途中には桜のアーチを描くエリアも。開花期には多くの花見客が訪れ、うららかな日差しの下、散策や撮影を楽しんだり、ベンチに腰掛けてお花見ランチを味わったりと、それぞれ思い思いのスタイルで桜を満喫しています。

花見の時期に合わせ、遊覧船も運航。桜が植わるエリアは川幅が20m前後と狭いため、水面に枝を伸ばす桜を間近で見られます。また、両岸の桜並木を一望できたり、川面に舞い散る桜吹雪を堪能できたりするのも水上ならでは。1時間かけてゆっくりと進み、長い距離を船に揺られながら悠々と楽しめることも魅力です。

【開花時期】例年3月中旬
【見頃】例年3月下旬~4月上旬
【桜の種類】ソメイヨシノ

▼新高知市観光遊覧船「お花見遊覧」
日時:2025年3月下旬~4月上旬頃の10:30~15:30乗船(1日最大4便)
場所:桟橋乗船場(高知県高知市桟橋通6-5-15)
料金:中学生以上2,000円、3歳~小学6年生1,000円、3歳未満は大人1名に付き1名まで無料、2名以上は要子ども料金
TEL:088-834-3020(受付時間 9:00~17:00)駐車場:無料
備考:要予約
URL:https://kochi-kankousen.com/

写真提供:VISIT KOCHI JAPAN
写真提供:VISIT KOCHI JAPAN
堀川沿いの桜並木
  • 住所高知県高知市農人町・九反田・中の島 MAP
  • アクセスとさでん交通 菜園場町駅から徒歩約1分(大鋸屋橋)、知寄町一丁目駅から徒歩約5分(鏡大橋)
  • TEL088-879-6400(高知県観光情報発信館とさてらす)
  • 駐車場無し

高知市民憩いの親水公園で小川のせせらぎをBGMに桜を堪能

高知市民が日常的に行き交うローカルな雰囲気。地元の人でも見落としがちな隠れ桜スポット(写真提供:黒宮 けいと)
高知市民が日常的に行き交うローカルな雰囲気。地元の人でも見落としがちな隠れ桜スポット(写真提供:黒宮 けいと)

「よさこい節」で歌われる観光名所「はりまや橋」から東西に伸びる親水公園。長さ約300mの人工水路沿いに散策路を設けたこぢんまりとした公園で、沿道には15本のソメイヨシノが植えられています。ベンチや東屋なども点在し、市内散策の合間に休憩がてらお花見を楽しむのに最適。中でも咲き誇る桜と水面に散った花びらを同時に楽しめる時期はおすすめです。

また、はりまや橋は江戸時代に初めて架けられた後、鉄道の開業や街路整備などにより撤去・新設を繰り返してきました。園内中央付近では各時代のはりやま橋が見られる他、高知市の名所を飾り付けたからくり時計もあるので時報を打つタイミングでぜひ見学を。
3月下旬には公園のすぐ北側に連なるはりまや橋商店街で「はりまや桜まつり」も催され、蚤の市や高知県の名産品販売などが実施される予定です。

【開花時期】例年3月中旬
【見頃】例年3月下旬
【桜の種類】ソメイヨシノ
▼はりまや桜まつり
日時:2025年3月26日(水)・27日(木)10:00~15:00(予定)
場所:はりまや橋商店街
TEL:088-861-1073(布工房めろでぃー 播磨屋橋)

写真提供:黒宮 けいと
写真提供:黒宮 けいと
はりまや橋公園
  • URLhttps://kochi-tabi.jp/search_spot_sightseeing.html?id=468
  • 住所高知市はりまや町1-1 MAP
  • アクセスとさでん交通 はりまや橋駅から徒歩約1分
  • 営業時間常時開放
  • TEL088-823-9469(高知市都市建設部みどり課)
  • 駐車場無し
  • メモ宴会は他の公園利用者の迷惑にならないよう節度を守ること。
    2025年3月13日(予定)まで修景施設改修工事中。期間中ははりまやばしの通行や外観の見物、記念撮影不可

高知城と桜のマッチングを楽しめる、日本情緒満点のスポット

高知城の天守は日本に現存する12の天守のうちの一つ。天守から見下ろす園内の桜も絶景
高知城の天守は日本に現存する12の天守のうちの一つ。天守から見下ろす園内の桜も絶景

初代土佐藩主・山内一豊が築いた「高知城」を中心に広がる歴史公園。高知県出身の世界的植物学者・牧野富太郎博士が、「桜中の桜」と謳ったお花見名所としても知られています。春になると、ソメイヨシノをメインに約220本の桜が一斉に咲き揃い、園内は淡いピンク色に包まれます。おすすめはすべり山や御桜山などのエリアで、特に三ノ丸は天守を背景に桜を眺められる撮影スポットとして人気です。

「ライトアップが美しい城」との評判も高く、夜桜見物もぜひ楽しみたいところ。4月4日(金)~6日(日)には「高知城花回廊」が開催されます。追手門から天守へ続く通路には、生け花の大作や土佐和紙を使った灯籠が展示され、幻想的な雰囲気を堪能できます。城内に設けた3つの舞台では日本舞踊や獅子舞をはじめ、雅楽、和太鼓の演奏など多彩な演目も披露されます。

【開花時期】例年3月中旬
【見頃】例年3月下旬~4月中旬
【桜の種類】ソメイヨシノ、ヤマザクラ

▼ライトアップ
日時:2025年3月7日(金)~5月6日(祝・火)18:30~21:30
場所:追手門~天守など

▼高知城花回廊
日時:2025年4月4日(金)~6日(日)18:00~21:00
場所:高知城・高知公園
TEL:088-823-4016(高知市観光協会)
備考:荒天時は内容の変更・中止の可能性あり
https://welcome-kochi.jp/hanakairou.html

高知公園
  • URLhttps://kochipark.jp/kochijyo/
  • 住所高知県高知市丸ノ内1-2-1 MAP
  • アクセスとさでん交通 高知城前駅から徒歩約3分
  • 営業時間常時開放
    高知城天守・懐徳館 9:00~17:00(最終入館16:30)、高知城花回廊開催時~21:00(最終入館20:30)
  • 定休日無休
    高知城天守・懐徳館12月26日~1月1日
  • 入場料無料
    天守・懐徳館18歳以上420円(2025.4/1~500円)、18歳未満無料
  • TEL088-824-5701(入交グループ高知公園管理組合高知城管理事務所)
  • 駐車場有料

高知が誇る植物学者・牧野博士が愛した桜が一堂に揃う

NHKの連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルになった牧野博士ゆかりの植物園(写真提供:高知県立牧野植物園)
NHKの連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルになった牧野博士ゆかりの植物園(写真提供:高知県立牧野植物園)

日本の植物分類学の父として名高い牧野富太郎博士の業績をたたえ、1958年(昭和33年)に開園した総合植物園。約8haの園内には博士ゆかりの野生植物や園芸植物が3,000種類以上集められており、四季折々の表情を見せてくれます。牧野博士は大の桜好きだったといわれ、約40種類・200本以上の桜も観賞できます。中でも博士の像の背後を彩るヤマザクラは必見。園内でもひと際大きな姿で野趣に富み、赤みがかった新葉と白く可憐な花のコントラストは目を見張る絢爛さです。

3月下旬には夜間開園を行い、南園エリアでベニシダレなどの桜や見頃を迎えた植物をライトアップします。演奏会も開かれ、植物と音楽の共演を楽しめます。
また、植物園のある五台山は標高146mの高台。隣接する「五台山公園」でも花見を楽しめる他、展望台からは高知市街や浦戸湾のパノラマを見渡せます。

【開花時期】例年3月中旬
【見頃】例年3月下旬~4月上旬
【桜の種類】センダイヤ、ベニシダレ、サノザクラ他

▼夜間開園 桜の宵
日時:2025年3月28日(金)~3月29日(土)17:00~20:00(最終入園19:30、16:30以降は中門(植物研究交流センター3F)から入園)
場所:南園、温室
備考:雨天決行、荒天中止。夜間開園 桜の宵開催時の16:30~はJR高知駅から無料シャトルバスあり、詳細はHPで確認
URL:https://www.makino.or.jp/event/detail.php?id=953

写真提供:高知県立牧野植物園
写真提供:高知県立牧野植物園
高知県立牧野植物園
  • URLhttps://www.makino.or.jp
  • 住所高知県高知市五台山4200-6 MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約20分
  • バスアクセスJR高知駅から観光周遊バス「MY遊バス」乗車、「牧野植物園正門前」下車すぐ
  • 営業時間9:00~17:00(最終入園16:30)
  • 定休日12月27日~1月1日(そのほかメンテナンス休園あり)
  • 入場料入園料大人730円、高校生以下無料
  • TEL088-882-2601
  • 駐車場無料

芝生のじゅうたんを彩る桜と、夕暮れのオーシャンビューを堪能

桜の他、かつて世界最長のうんていとしてギネスに認定された長さ102mの「モンキーバー」(現在第2位)も名物
桜の他、かつて世界最長のうんていとしてギネスに認定された長さ102mの「モンキーバー」(現在第2位)も名物

四季折々の自然を楽しめる親水パーク。園内は芝生敷きで、散策路沿いにはソメイヨシノやオオシマザクラなど約150本の桜が植えられています。地元ではのんびりとお花見ピクニックができる場所として知られ、見頃時期には約2,000人の見物客が訪れます。地元産品の直売所「天然色市場」が隣接しているので、旅行者ならそこでテイクアウトメニューを購入して向かうのもいいでしょう。

また、高知空港のすぐ脇を流れる物部川の河口付近にあり、公園一帯は野鳥の生息地。大型の水鳥などを観察できる他、対岸にある高知空港を離発着する飛行機と桜とのコラボレーションも満喫できます。桜見物は日中だけでなく、賑わいの落ち着いた夕方も狙い目。園内から太平洋を一望でき、ほんのりと茜色に染まる桜とともに水平線に沈む夕日を眺められます。

【開花時期】例年3月下旬
【見頃】例年4月上旬
【桜の種類】ソメイヨシノ、オオシマザクラなど

桜づつみ公園

のどかな山里で大自然を背景に力強く咲き続ける名物桜

静寂の中に響き渡る野鳥のさえずりが絶好のBGM。開花期は大変混雑しますが、午前中早めは比較的人が少なめ
静寂の中に響き渡る野鳥のさえずりが絶好のBGM。開花期は大変混雑しますが、午前中早めは比較的人が少なめ

高知市の東隣、南国市の山間に咲く、知る人ぞ知る一本桜。元々土地の所有者がミカン畑にヤマザクラを植え、それが成長したといわれています。樹齢約70年の古木ながら毎年無数の花が咲き誇り、見応えたっぷり。観光客だけでなく、数多くの写真家がその姿をカメラにおさめようと県内外から訪ねてきます。

ここへは車でのアクセスが必至。狭い山道を抜けると、到着直前で一気に視界が開け、圧倒的な存在感の一本桜が目に飛び込んできます。晴天時はバックに高知平野や太平洋といった雄大な自然も望めて気分爽快です。さらに周囲には約200本のヤマザクラや約600本のツツジなども彩りを添え、春の山肌を美しく染め上げます。また、高さ10mほどある桜を下から見上げるのもおすすめの鑑賞法。花をまとった長い枝が四方に伸び、巨木のダイナミックさを体感できます。

【開花時期】例年3月上旬
【見頃】例年3月中旬~下旬
【桜の種類】ヤマザクラ

八京(やきょう)の一本桜
  • URLhttps://www.nankoku-kankou.jp/life/dtl.php?hdnKey=523
  • 住所高知県南国市八京 MAP
  • アクセスJR土佐大津駅から車で約14分、JR・とさでん交通 高知駅から車で約24分
  • 営業時間常時開放
  • TEL088-855-3985(南国市観光協会)
  • メモ周辺一帯は私有地。所有者の厚意で一般開放されているため節度ある見物を。道中は非常に狭い未舗装の山道で街灯がないため夜間や大きい車での訪問はおすすめしません

戦国武将の居城跡へ続く長さ500mの桜の回廊は必見

桜の醍醐味を存分に堪能できる桜のトンネル。見物する際は車に要注意
桜の醍醐味を存分に堪能できる桜のトンネル。見物する際は車に要注意

四国を代表する戦国武将・長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)が構えた岡豊城跡にある公園。園内には城の遺構が残る他、「高知県立歴史民俗資料館」や四万十川上流から移築した「山村民家」(登録有形文化財)があります。春は約500本の桜の花に覆われるお花見名所として好評。特に県道384号線と高知県立歴史民俗資料館を結ぶ山道には約500mにわたって桜のトンネルが続き、圧巻の美しさです。

また、毎年桜の季節に合わせて「岡豊山さくらまつり」を開催。ダンス、音楽演奏、マジックショーに加え、南国市ゆかりの漫画家・やなせたかし氏がデザインしたキャラクターの着ぐるみが集合するステージイベントを行います。さらにクイズラリーやガラガラ抽選会、ワークショップ、グルメブース他、多彩な企画も用意され、大いに賑わいます。

【開花時期】例年3月中旬
【見頃】例年3月下旬~4月上旬
【桜の種類】ソメイヨシノ、ヤマザクラ

▼第15回岡豊山さくらまつり
日時:2025年4月6日(日)10:00~15:30(予定)
場所:高知県立歴史民俗資料館中庭特設ステージ
備考:小雨決行、荒天中止
URL:https://kochi-rekimin.jp/events/243.html

国史跡 岡豊(おこう)城跡 岡豊山歴史公園
  • URLhttp://kochi-rekimin.jp
  • 住所高知県南国市岡豊山八幡1099-1 MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約20分
  • バスアクセスJR高知駅からバス(1時間に1~2便)乗車、「学校分岐」下車徒歩約15分
  • 営業時間7:00~18:00(1/1は6:00~)
    高知県立歴史民俗資料館9:00 ~ 17:00(16:30最終入館)
  • 定休日無休
    高知県立歴史民俗資料館12月27日~1月1日(臨時休館あり)
  • 入場料無料
    高知県立歴史民俗資料館 入館料(通常展のみの期間)大人500円(特別展・企画展開催時は別料金)、高校生以下無料
    山村民家 見学無料(貸館日は見学できない場合あり)
  • TEL088-862-2211(高知県立歴史民俗資料館)
  • 駐車場無料
※掲載の内容は、記事更新日時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。