開館前の30日間、奈良監獄にゆかりのある30組が日替わりで登場する特別企画「美しき監獄と30人」。
第18回目は、A棟で展示される刑務所のドキュメンタリー映像を制作した山中有さんです。
第18回目は、A棟で展示される刑務所のドキュメンタリー映像を制作した山中有さんです。
先入観を排し、素直な目で撮影することを心掛けました
私たちが刑務所に抱く、過酷な場所という先入観は、大半が映画やドラマから作られているものです。こうした先入観を排し、素直な目で撮影することを心掛けたとき、見えてきたのは、日々営まれているきちんとした生活でした。受刑者が毎日手入れしている庭の花壇の花、受刑者が楽しみにしている食事の内容、廊下中に響き渡る刑務官の号令の声……。わずか一日という短時間の滞在でしたので、的を得ているかどうかは自信がありませんが、カメラを回しながら私自身は、制限されているとはいえ、刑務所内にはある程度の自由があると感じました。罪を犯した人を収容する刑務所。そこは、人生観、幸福観、宗教観などさまざまな哲学的命題が存在する空間でもあります。14分弱の 映像は普段あまり見ることのない刑務所内の様子を淡々と映し出しています。その淡々とした映像から、刑務所が宿命的に持つこうした命題を、少しでも感じていただければ、と思います。
PROFILE

山中 有さん
映画監督・映像作家
山中有さんは、映像作家として映画、ドキュメンタリー、コマーシャルフィルムなど多方面で活躍。TORAY短編映画「STRAIGHT PATH」やUNIQLO短編映画「服の旅先」で「SSFF & ASIA BRANDED SHORTSグランプリ」を受賞するなど受賞歴も多数。奈良監獄ミュージアムでは、A棟展示コンテンツのひとつとして、刑務所のドキュメンタリー映像を制作した。2026年には、自ら脚本も手掛けた長編映画「RE-CORD」が公開予定。株式会社ブルードキュメンタリー代表。
Instagramでも「美しき監獄と30人」を公開中。ぜひこちらもご覧ください。





