何度でもりたくなる名湯

湯めぐり手帖湯めぐり手帖

心や身体をほぐし、豊かな時間を過ごせる日本の温泉。
星野リゾートには、湯船から望む美しい景色や
心を落ち着かせてくれる香りなど、
五感で愉しめる個性豊かな温泉が数多くございます。
温泉ソムリエのかたあきこさんによる
温泉旅のススメやとっておきの入浴法もご紹介。

大切な人との距離がぐっと縮まる、
冬の温泉の旅へでかけてみませんか?

share:

follow us:

  • facebook

温泉旅のススメ

「温泉に行きたい」「旅に出かけたい」と思う時、二つのサインが出ているように感じます。「疲れた、休みたい、リセットしたい」という静のサインと、「旬の味と季節を楽しみたい、ワクワクしたい」という動のサイン。心身の疲れを癒し、好奇心を刺激し、明日の元気まで与えてくれるもの。それが温泉旅の魅力です。
 旅先でいつも驚くのは、温泉地に暮らす皆さんの肌が綺麗で笑顔が素敵なこと。これはきっと、共同湯という社交場で磨かれたもの。温泉が湧く所に人が集まり、宿が立ち、旅人が訪れ、交流が生まれ、相手を思いやる気持ちが心を豊かに!
 旅は非日常。ふだんとは違う自然環境や旅館の美しい空間で、五感が刺激されたり、ほっとできたり、もてなしに癒されたり。温泉旅に出かけてゆったりとした時間を過ごしましょう。次第に笑顔が増えていくはずです。
「あの温泉旅館に行けば元気になれる」。そう安心できる場所が全国にあると人生がより楽しくなると思います。ぜひ温泉の旅へ!

のかたあきこ

旅ジャーナリスト。日本の「町・人・温泉・宿」をテーマに30年間、全国を取材。テレビ東京『ソロモン流』で「旅賢人」と紹介される。
宿本『旅美人SPECIAL』編集長。温泉ソムリエアンバサダー、サウナ・スパプロフェッショナル、日本温泉地域学会会員、銭湯検定ほか、入浴関連の資格多数。傾聴スペシャリスト、準サービス介助士、パーソナルリンパケアリスト、生活習慣病予防プランナー、健康マスター・エキスパート(普及認定講師)。ほかに睡眠健康指導士や日本茶検定1級・日本茶インストラクターを取得し、旅と宿と日本茶とお風呂の素晴らしさを発信中!著書に「手わざの日本旅〜星野リゾート温泉旅館『界』の楽しみ方」(旅行読売出版社刊)がある。福岡県出身。http://nokainu.com

温泉入浴術きほんの「き」

 旅の移動で、体は意外と疲れています。宿に到着したらまずは休憩。お茶と添えられたお菓子を楽しみつつリラックスしましょう。これは入浴前のビタミン補給や糖分補給に役立ちます。
 入浴の回数は1日3回程度がベスト。湯あたりを防ぐためです。個人的にオススメの時間帯は、空の表情が楽しめる夕刻と就寝前と朝食前。
 温泉は体を芯からあたためて、血のめぐりをよくします。すると血中の酸素濃度が上がり二酸化炭素を排出。若返りや免疫力アップにつながります。気をつけたいのは水分補給。一度の入浴で500〜800CCの水分を体から放出します。脱水症状を避けるため、入浴前後にコップ1杯の水を必ず飲みましょう。入浴後のビールは消化器を活発に働かせるのでOK。ただし飲酒後の入浴は血圧が急上昇するため控える必要があります。食後は胃の消化活動を妨げないよう1時間半程あけて入浴を。

オススメ入浴法

 冬場は特に脱衣場や浴場内、露天風呂の気温差が激しいため、急激な血圧上昇などによる入浴事故が頻繁におきます。いきなり湯船にドボンは危険です。手足の先から体の中心に向かって順番に「掛け湯」をして、温泉を体に慣らすなど注意が必要です。これは湯船に浸かる前に体の汚れを落とすという、公衆浴場のマナーにもつながります。
 入浴中、体にかかる水圧は思っている以上に大きいのです。最大1トンとも。心臓に負担をかけないために、まずは浴槽の段差などを利用してみぞおちの深さまで浸かる「半身浴」が安心。肩まで浸かる「全身浴」では“3分浸かって、3分浴槽外で休憩”を3回行う「分割湯」が理想。額が汗ばむ頃が3分の目安です。ゆっくり上がり、立ちくらみ防止を。
 浴後3時間は温泉成分が皮膚に付着し体に吸収されます。温泉効果を持続させるためシャワーなどの「上がり湯」は基本的に必要ありません。

冬こそ行きたい温泉宿冬こそ行きたい温泉宿

温泉とスキーと雪見酒。あぁ、これぞ日本の冬!温泉とスキーと雪見酒。あぁ、これぞ日本の冬!

温泉がもっとも恋しい季節となりました。
寒い冬こそ、体の芯からあたたまりたい!1年のたまった疲れをとりたい!そういう心のサイン出ていませんか?
雪見風呂や海鮮・鍋料理、地酒にスノーレジャーなど、冬旅の楽しさいっぱいの温泉宿をご紹介します。

雪の会津磐梯山を楽しみ尽くす

磐梯山温泉ホテル

磐梯山中腹にあり、猪苗代湖を見下ろし、山々を仰ぐロケーション。2023年にリニューアルオープンした国内最大級のスキー場「ネコママウンテン」は徒歩0分。スノーアカデミーや道具レンタルが好評です。20年ぶりにスキー挑戦の私も、楽しく滑れました。アフタースキーは、塩分豊富な温泉で保温と保湿を。会津漆器がテーマの浴場です。

  • 磐梯山温泉ホテル
  • 磐梯山温泉ホテル

福島県/磐梯山温泉

施設サイトへ

幻想的な冬の「ねぶり流し灯篭」

青森屋

庭園の池に浮かんでいるような露天風呂「浮湯」では、冬限定の「ねぶり流し灯篭」が行われています。ライトアップされた「ねぶた」が組まれ、水面に揺らめく灯篭を眺めながら湯浴みが楽しめます。トロリとした肌心地の温泉は、敷地内から湧出するpH9.16のアルカリ性単純温泉の美肌の湯。青森ヒバを天井や壁、湯船に使う「ヒバ湯」も香り豊かで肌触りもよく魅力です。

  • 青森屋
  • 青森屋

青森県/古牧温泉

施設サイトへ

水と芸術が織りなす癒しの地

奥入瀬渓流ホテル

十和田八幡平国立公園内にあり、奥入瀬渓流の畔に建つ唯一のリゾートホテル。館内にも、奥入瀬渓流を望む絶景露天風呂があります。冬には大自然に囲まれた空間で温かい温泉につかりながら、厳しい寒さで氷結した氷瀑をゆっくりと見ることができます。八甲田から湧き出る、優しい肌触りのお湯で至福のひとときを。

  • 奥入瀬渓流ホテル
  • 奥入瀬渓流ホテル

青森県/
奥入瀬渓流温泉

施設サイトへ

のかたのオススメ温泉宿のかたのオススメ温泉宿

界 奥飛騨施設サイトへ
北アルプスに抱かれる奥飛騨温泉郷に
「飛騨デザイン」に憩う温泉旅館が誕生北アルプスに抱かれる奥飛騨温泉郷に「飛騨デザイン」に憩う温泉旅館が誕生

2024年9月に開業した界 奥飛騨は、奥飛騨温泉郷のひとつ、平湯温泉に位置します。標高3000m級の北アルプスの山々に囲まれる大自然の中にありながら、アクセスは悪くなく、新宿発の高速バスなら約4時間で直行します。降車地の平湯バスターミナルは標高約1250m。ここから宿へは歩いて5分ほどです。

敷地には、山岳地らしい傾斜に沿って4つの棟(東と西の客室棟、湯小屋棟、そして離れ)が点在します。中庭には湯けむりが漂う湯の川が流れ、植栽も様々に、季節の彩りを愛でながらそぞろ歩きが楽しめます。春の新緑、夏の青葉、秋の紅葉、冬の雪景色・・。足湯もあり、活火山のアカンダナ山の眺望も。

奥飛騨温泉郷は全国屈指の湯量を誇り、毎分37000ℓにも及びます。界の湯守りによる「温泉いろは」が毎日開催され、ゲストは歴史や泉質、効果的な入浴法などを気軽に学べます。奥飛騨温泉郷全体には100以上の源泉があり、単純泉、硫黄泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉などの泉質を楽しむことができるそうです。

界 奥飛騨は3本の源泉を所有し、泉質はナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物泉。体の芯まで温まる美肌の湯です。内風呂には「あつ湯」と「ぬる湯」があり、交互浴で代謝が高まります。露天風呂は豪雪地・奥飛騨で見られる雪の回廊がテーマのデザイン。白壁の頭上が開け、夜は星空が素敵です。

客室は49室全てが地域の文化に触れられるご当地部屋「飛騨MOKU(もく)の間」。曲木(まげき)をモチーフにしたヘッドボードには、飛騨地域の代表的な広葉樹があしらわれ、木肌のグラデーションが印象的です。飛騨産業の曲木チェアや伝統の漆塗り「飛騨春慶」のアートも空間を美しく演出。28室に露天風呂が備わり、温泉三昧も魅力です。ひとり旅専用客室も誕生しています。

夕食は地元の食文化を活かした会席料理で、地酒との相性も抜群です。メインの「飛騨牛の朴葉つと焼き」では、朴葉で包まれた飛騨牛が、葦などを束ねた「つと」とともに登場。朝食にも飛騨の味わいが満載。例えば、冬の保存食の干し野菜を使った「干し野菜と豚肉の味噌鍋」や、川魚の甘露煮にした郷土料理の「ぼっか煮」、きびの朴葉蒸しなど、旅の思い出になります。

地域紹介の「ご当地楽」は飛騨の匠体験。木を曲げて、界の風呂敷に使える持ち手を作ります。ご当地楽のスタッフは「岐阜県は全体の81%が森林です。山があり、豊かな温泉や森林があるからこそ発展してきたエリア。1300年に及ぶ木工技術や自然の素晴らしさをお伝えしたい」と話します。木のぬくもりに癒されながら、伝統の手仕事に目覚める・・そんな奥飛騨の旅体験をぜひどうぞ。

春夏秋冬、四季のある日本を楽しむ温泉旅。 これからもあなたの「湯めぐり手帖」には素敵なページが続いていくことでしょう!春夏秋冬、四季のある日本を楽しむ温泉旅。 これからもあなたの「湯めぐり手帖」には素敵なページが続いていくことでしょう!

星野リゾート公式サイト