飛騨高山の歴史と文化に触れる観光スポット6選
江戸時代の面影を残す町並みや、豪華絢爛な「高山祭」の舞台である神社、全国で唯一現存する陣屋など、古都高山にはこの土地ならではの歴史や文化を感じるスポットがあります。朝市や町並みを散策しながら、この地に受け継がれてきた暮らしやものづくりに思いを巡らせれば、旅の楽しみもひと味違ったものに。そんな高山で立ち寄りたい観光スポットを6カ所ご紹介します。
1飛騨高山宮川朝市
飛騨高山の恵みがずらり。江戸時代から続く伝統の朝市
高山市街地を流れる宮川の東岸、鍛冶屋橋から弥生橋の約300mにわたって、白いテントの露店が連なる朝市。江戸時代、高山別院を中心に開かれていた桑市がルーツとされ、1962年(昭和37年)からは現在の場所で、毎朝にぎわいを見せています。
出店数は季節によって変動しますが、通常20〜30店ほど。特に春から秋にかけては、飛騨高山で採れたての野菜や果物を中心に、多彩な商品が店先に並びます。農家のお母さんたちが自ら店に立ち、おいしい食べ方や調理法を教えてくれるのも朝市ならでは。時にはおまけしてくれることもあり、温かな触れ合いが楽しめます。
生産者との会話を楽しみながら買い物を
朝市でひときわ目を引くのが、飛騨高山の名物、赤カブの漬物。昔ながらの製法で乳酸発酵させる漬物は、程よい塩味と酸味で、ごはんのお供にも、お酒のつまみにもぴったりです。作り手や仕込む時期によって、味のバリエーションも様々。飛騨弁が飛び交う会話を楽しみながら、好みの一品を見つけてみてはいかがでしょう。
この他、自家栽培米で作る昆布入りのお餅や朴葉(ほおば)味噌といった郷土の味、飛騨地方の郷土人形・さるぼぼのアクセサリーなどの手作り雑貨、花や盆栽を販売する屋台なども。ハシゴして高山土産を探すのも、旅の醍醐味です。
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農閑期のみ出店する農家さんなど、季節や気候によって出店者の顔ぶれも異なり、訪れるたびに新しい出合いがあります。みたらしだんごやたこ焼き、ミニ鯛焼き、エスプレッソなど、その場で味わえるグルメもおすすめです。
2古い町並
町家が立ち並ぶ歴史的地区で、江戸時代にタイムスリップ
宮川の東側、かつて高山城下町の商家町だった三町筋(さんまち通り)は、出格子のある町家と軒下の用水路が連なるノスタルジックなエリア。敷地の間口いっぱいに町家が建てられ、軒の高さを揃えた統一感のある町並みは、江戸時代の面影を色濃く残しています。江戸から明治初期にかけては度重なる大火に見舞われ、現存する町家の多くは明治8年以降に建てられたもの。「高山祭」の屋台組を中心に保存活動が続けられ、重要伝統的建築物群保存地区にも選ばれています。
飛騨高山の伝統工芸品や地酒、グルメも揃う
通りには、飛騨春慶(ひだしゅんけい)や渋草焼といった飛騨高山の伝統工芸を扱う店、レトロな茶房やカフェ、豆腐料理や手打ち蕎麦の店などが立ち並びます。江戸時代や明治時代から続く造り酒屋が7軒点在しているのも特徴で、酒蔵ごとに個性が光る銘酒の試飲や酒蔵ツアーも楽しめます。その他、みたらしだんごや飛騨牛にぎりを提供するスポットも。高山の味覚を気軽に味わえるのもうれしいところです。
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「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三つ星を獲得しただけあって、日本人のみならず海外の観光客も多く訪れます。静かな町並みを楽しむなら、朝8時〜9時頃時がおすすめ。飛騨高山宮川朝市から歩いてすぐなので、朝の散策コースにも最適です。
3櫻山八幡宮
秋の「高山祭」の舞台として知られる、由緒ある神社
清らかな流れの宮川近くに立つ、大きな鳥居。風情ある参道の先に鎮座するのが、地域の人たちから「八幡さま」と呼ばれ親しまれている櫻山八幡宮です。西暦377年に創祀されたと伝えられる歴史ある神社で、豊かな緑に囲まれ、すがすがしい空気に包まれています。
旧高山城下町北半分の氏神様であり、例大祭は、重要無形民俗文化財やユネスコ世界遺産にも登録された秋の高山祭「八幡祭」。毎年10月9日と10日、豪華絢爛な屋台11台が勢揃いする光景は、まさに圧巻のひとこと。からくり人形をのせた屋台「布袋台」による「からくり奉納」が披露される舞台としても知られています。
境内の末社にもお参り。季節を感じる御朱印も
大石段をのぼって拝殿でお参りしたら、境内にある5つの末社を巡るのもおすすめです。さるぼぼ信仰の始まりとされる「琴平神社」には、天井に天狗の絵が描かれており、口で噛んだ紙を天狗の顔に投げつけると病気が治るという言い伝えがあります。
社務所には、春は桜、夏は風鈴、秋は菊花や紅葉など、季節やイベントに合わせてカラフルな御朱印も。いろいろな季節に訪れてみたい神社です。
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季節ごとに色とりどりの花手水が目を楽しませてくれる素敵な神社です。7月中旬〜8月に2,000個もの風鈴が境内を彩る「桜山風鈴まつり」は、高山の夏の風物詩。週末にはライトアップや縁日イベントも行われます。
4高山祭屋台会館
「高山祭」の主役、豪華な屋台を通年見られるスポット
「櫻山八幡宮」の敷地内にあり、国の重要有形民俗文化財に指定された高山祭屋台を通年見学できる会館です。展示しているのは、櫻山八幡宮が舞台の秋の「高山祭」(八幡祭)で曳き出される11台の屋台のうち4台と神輿1台で、4カ月に1度入れ替わります。
1台2〜3tもの重さがあり、祭りでは約20人の大人が曳くという屋台を間近で見れば、その迫力と華やかさが存分に伝わります。屋台は1708年(宝永5年)に始まったとされ、ほとんどが江戸中期に完成したものですが、「動く陽明門」と称されるほど絢爛豪華。今なお続く地域のコミュニティ組織「屋台組」が、「自分たちの屋台がいちばん」という心意気で、修復のたびに意匠や装飾を凝らしていったためだといいます。
精巧で力強い、飛騨の匠の技を間近で眺める
見どころは、神社仏閣の建立に携わり技を磨いた木工職人「飛騨の匠」たちによる、精巧で美しい彫刻や漆塗り、飾り細工。耳のついた海亀など凝った屋根飾りに、龍が天に昇るような綴錦織(つづれにしきおり)の見送り幕など、祭りの最中はなかなか見ることのできないディテールまで、じっくり観察することができます。
視聴覚ルームでは、約10分間のビデオで高山祭について紹介しています。屋台展示と合わせて鑑賞すれば、高山祭の魅力が深く感じられます。
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日本三大美祭のひとつ、高山祭の本物の屋台が見られる貴重なスポット。無料で借りられる音声ガイドを利用すれば、展示されている屋台の詳細な説明が聞けて、理解がより深まりますよ。
5高山陣屋
江戸時代の姿を伝える、全国で唯一の現存代官・郡代所
幕末には全国に60数カ所あった代官・郡代(ぐんだい)所(幕府の役所)のうち、当時の主要建物が現存する唯一の場所。徳川幕府の直轄領となった飛騨国を治めるため、1692年(元禄5年)におかれた高山陣屋は、明治維新後も取り壊されることなく、そのまま地方官庁として使用されてきました。1969年(昭和44年)に県事務所が移転したのを機に復元整備が進められ、江戸時代の高山陣屋の姿がよみがえりました。
高山陣屋は、代官・郡代たちが政務を行った「御役所」、代官・郡代とその家族の住まい「役宅」、年貢米を保管する「御蔵」の3つの建物からなり、それぞれを巡って見学できます。
見どころ満載。御役所の歴史をたどる
玄関幕をくぐると、大きな床の間に描かれた吉祥文様・青海波(せいがいは)が目を引きます。真向兎(まむきうさぎ)と呼ばれる、正面を向いたうさぎをデザインした釘隠しがあちこちに使われているのも、高山陣屋の特徴。この意匠には魔除けの意味があるといわれています。
役宅には大きなかまどが配された土間の台所があり、大勢の食事を作っていたことがうかがえます。罪を犯した人の取り調べを行ったり判決を言い渡したりする「御白洲(吟味所)」には、拷問の道具や囚人駕籠(かご)が置かれ、当時の裁きの厳しさが伝わってきます。最後は、現存する江戸時代の米蔵として全国最古・最大級の「御蔵」へ。当時の建物や意匠、展示から、江戸時代の高山の歴史を学べます。
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見学の所要時間は約30分、じっくり見るなら1時間ほど。1名から参加できる無料のガイドツアーも用意されています。表門前の広場では、毎朝「高山陣屋前朝市」が行われ、にぎわっていますよ。
6飛驒の里
古き良き日本の原風景が広がる野外博物館
時の流れとともに失われていく貴重な文化遺産を受け継ごうと、1971年(昭和46年)、約4万坪の敷地に開村。伝統的な合掌造りや茅葺屋根の古民家など、約30棟を飛騨各地から移築復元し、山村の暮らしを今に伝える野外博物館です。中には国指定の重要文化財も4棟あり、地域の風土気候に適した建築様式を間近で眺められます。
大きな池の周りに民家が立ち並ぶ風景は、昔懐かしい里山の趣。四季折々ののどかな景色を愛でながら歩いてみましょう。家屋の中には当時の生活道具や農具が展示され、飛騨の人々の知恵と工夫を垣間見ることができます。
古い家屋で手仕事体験も。飛騨の暮らしに触れるひととき
飛騨に昔から伝わる文化に触れられるのも魅力です。樹齢400年以上のイチイ材をノミ1本で彫り上げる一位一刀彫や、飛騨塗・飛騨春慶塗など、職人による伝統工芸の実演を見学できます。
また、旧富田家では「飛騨さしこ」のコースターづくりや「飛騨高山の六つ組」技法を用いた組紐づくり、旧新井家では昔ながらの織り機を使った織布づくり、旧西岡家では藁細工の鍋敷きづくりといった体験教室も。築数百年の家屋の中で手仕事を体験すれば、飛騨の人々が大切に受け継いできた暮らしや文化を、より身近に感じられるはずです。
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車輪のように円形に稲を植える「車田」が再現された田んぼも見どころです。車田は、日本で新潟・佐渡と高山市にのみ現存する珍しいもの。初夏には田植え、秋には稲刈りも実際に行われ、冬には収穫した餅米で餅つきもするそうですよ。



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