函館市電で街めぐり!歴史的建築物と食と温泉を楽しむ函館
こんにちは、漫画家&文筆家の「やすこーん」です。
函館は、西洋文化を取り入れたハイカラな建物が画になる街です。その街なかを路面電車が走っています。函館の路面電車は、1897年に開業した馬車鉄道に始まりました。1913年に電化し、郊外にある湯の川温泉へ湯治客を運ぶ路線の運行が始まってから、もう113年が経ちます。
今日は何度も乗り降りできる市電1日乗車券を買って、長い歴史のある路面電車で街めぐりをしてみましょう。
●函館市電に乗ってみよう!
市電1日乗車券は、前日に函館市観光案内所で買っておきました。ちなみに観光案内所は9時からなので、早朝から市電に乗りたい場合は、電車の中で降車時に運転士さんに言えば買うことができます。
乗車券は、使う日を自分で決めて使用するタイプ。ですから、前もって買っておいても大丈夫なのです。乗る時は整理券なども取らずそのまま。降りる時に1日乗車券を運転士さんに見せて下車します。
函館駅前を中心に、路線は函館どつく前、湯の川、谷地頭と3方向に伸びています。今日はそれぞれの終点まで行ってみることにします。
やって来た市電に乗り込み、まず向かったのは函館どつく前方面。電車はかなりゴトゴトと大きな音を立て、けっこう揺れます。新しい路線では揺れはそんなに気になりませんが、こういうところも歴史が長い函館市電ならではです。
みちくさの達人
観光案内所でもらえる路線沿線案内図が便利なので、入手しておきましょう
●画になる函館の景色と建築物
末広町電停で下車し、八幡坂を歩いて上ります。途中で振り向くと坂の下に海が見え、その手前を路面電車が通っていきます。
その景色を撮りたくて、しばしここにとどまりましたが、タイミングがなかなか難しい。この日は雨でしたが、晴れていれば海が青く、その向こう岸と山もよく見えます。
さらに坂を上りきり、重要文化財である旧函館区公会堂へ。北海道の代表的な明治洋風建築物で、左右対称の造りになっています。中には大広間や贅沢な造りの洋間があり、バルコニーからは函館の景色を一望できます。
建物裏側に位置する廊下の窓からは、明治時代の古いガラスを通して見る景色がゆらゆらとしてきれいです。しかし窓の下に手すりと柵のようなものがあります。これはいったい……?
実は建物を建築する当初、ここにうっかり縁側を作ってしまったとか。雪国に縁側はないだろう、と慌てて屋根を造り、廊下にしたそうです。柵の名残がそのままあるのが、おもしろいですね。
旧函館区公会堂で2館共通券の入場券を買っていたので、そのまま近くの旧イギリス領事館へ行きました。同じく洋風建築ですが、ところどころに和の雰囲気も感じられ、異文化が交差する港町らしい建物でした。
みちくさの達人
旧イギリス領事館にある顔ハメパネルは、なんとひとりでも撮影できる仕組みになっていて楽しいです。
●函館市街を散歩する
坂を下りて、郷土資料館(旧金森洋物店)前で市電撮影。やはり洋館と市電は画になりますね。
再び末広町電停から市電に乗り、終点の函館どつく前で降りました。「どつく」というネーミングが不思議でしたが、「どつく前」の読み方は「どっく前」。造船所を意味する「dock」という英語を、そのままひらがな表記にした会社名「函館どつく」の前、ということらしいです。今まで普通にどつく、と読んでいました……。
終点から折り返し、十字街で下車。海方面に歩くと、赤レンガ倉庫群があります。中には様々はショップやレストランが入り、歩いているだけで楽しいです。
そのうちの1つ、はこだてワインのショップで試飲させてもらいました。どれも飲みやすく、食事に合いそう。ながまれ海峡号車内やコンビニでも気軽に買えるワインのほか、高級なワインも揃っていました。
今度は山側へ向かって歩きます。また坂を上り、函館ハリストス正教会を見学。この辺りは聖ヨハネ教会、
みちくさの達人
十字街電停近くには、「日本最古のコンクリート電柱」という珍名所もあります!
●五稜郭タワーと塩ラーメン
さて、市電で今度は函館駅前を通り越し、湯の川方面へ。五稜郭公園前は、有名な五稜郭タワーの最寄りです。徒歩10分ほどで五稜郭タワーに到着します。
見学前に、すぐ隣にある「函館麺厨房あじさい」でお昼ご飯にしましょう。まさに「花より団子」。ここの塩ラーメンが大好きで、これも来る度に食べています。
注文したのは「コーンバター塩ラーメン」。見た目は透明だけど、しっかり塩味のあるスープにちぢれ麺が絡み、おいしかったです。
お腹がふくれたところで、五稜郭タワーに上ります。エレベーターに乗って、一気に最上階へ。地上90メートルの高さから眺める星型の特別史跡五稜郭が見事。ここに上らないと見えない景色です。
タワー自体も五角形になっていて、全体の高さは107メートルあります。展望フロアには、ペリー来航からの五稜郭の歴史、土方歳三との関わりなどの展示があり、見応えがあります。
実はこの日、「函館ハイカラ號」を予約していました。「函館ハイカラ號」は、昔のチンチン電車を復元した特別な車両。毎年4月初旬から10月末まで運行されます。初めて乗るのでとても楽しみにしていたのですが、雨で運行中止に……涙。
「函館ハイカラ號」は運転室にドアがなく、吹きさらしのため、少しの雨でも中止になるようです。またの機会に乗りたいと思います。
みちくさの達人
「函館ハイカラ號」はすべて事前予約制です。乗りたい場合は、WEB予約を忘れずに。
●湯の川温泉で足湯に浸かる
市電で湯の川方面へ進み、駒場車庫前で下車。目の前には函館市電の車庫があり、車両が停車しています。
時々、この電停止まりの車両が目の前を横切って車庫に入ってきたり、ここから出発していく車両があったり。その度に運転士さんも交代します。鉄道好きだといつまでも眺めていられます。
そして終点、湯の川へ。終点は特に何もないので、すぐ折り返して1つ手前の湯の川温泉で下車します。
こちらは有名な温泉地。私も立ち寄り湯をしに、何度か来ました。
今回はゆっくり温泉に入る時間がないので、電停からすぐにある足湯に浸かっていくことにします。湯の川温泉の泉質は、ナトリウム-塩化物泉。透明でさらっとしていますが、塩分を含んでいるので保湿効果が高いです。
函館駅前に戻り、徒歩5分の「函館市青函連絡船記念館摩周丸」を見学します。
青函連絡船の摩周丸は、かつて函館-青森間で鉄道連絡船として活躍していました。鉄道連絡船とは、海を隔てて線路が敷けない場所で、客車や貨車ごと船で運び、列車と連携した輸送を行う船のこと。船の中に線路を敷き、客車や貨車ごと積み込んでいたのです。
かなり画期的な輸送方法でしたが、青函トンネルが出来た時に廃止となりました。展示では、その歴史や仕組みを詳細に知ることができます。
みちくさの達人
湯の川温泉では、湯の川電停のすぐ裏手にある大盛湯という銭湯によく行きます。源泉かけ流しで、お湯は大変熱いです。
●最後の楽しみは食と温泉
夕方、函館駅前電停から徒歩5分の「函館ひかりの屋台 大門横丁」へ。20店舗以上の様々な飲み屋さんが軒を連ね賑わっています。
1店舗の席数が少ないため入りにくく見えますが、訪れるのは観光客が多数なので、ひとりでもまったく問題ありません。
入ったお店、「函館いか家」は元祖イカスミ餃子という真っ黒な餃子が有名。私はコーンに惹かれ、男爵餃子(じゃがバターコーン餃子)と、北海道に来たら必ず飲む、サッポロクラシックの瓶ビールを注文しました。
餃子に付けるのがタレでなく、いかの塩辛なのを一瞬不思議に思いましたが、確かにじゃがバターに塩辛はおいしい組み合わせですよね。
宿で食べるために、ハセガワストアでいつもの「やきとり弁当」を購入。ハセガワストア(通称ハセスト)は、函館市と近郊のコンビニエンスチェーンです。函館には、同じく大好きなローカルハンバーガーチェーン店の「ラッキーピエロ」もあり、迷いましたが今回はハセストに。函館は胃袋が忙しいです。
有名な「やきとり弁当」は、店内で焼くやきとりをご飯の上にのせて提供されます。旅人御用達のお弁当で、これも駅弁と呼んでよいだろう、と私は考えています。
しかもこの「やきとり弁当」、やきとりと言いつつ、豚肉です。北海道の道南エリアでは、やきとりは豚肉のことを指すのです。
最後に市電で、谷地頭へと向かいます。ここから徒歩約5分にある谷地頭温泉は、私が大好きな温泉。シャンプー、リンス、石鹸がないので、売店で買うか、用意して行きましょう。
温泉は源泉掛け流しで、鉄分を含んだ茶褐色色をしています。泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。
内湯は高温の43.5度、中温41度、気泡風呂40度と分かれています。高温は熱くて入れず、いつも五稜郭を模した五角形の露天風呂に長く浸かっています。
今日一日、函館の街を歩き回りました。食に温泉、歴史と文化がギュッと詰まった函館は、何度来ても楽しい街です。市電をうまく使ってめぐり、最後に温泉で疲れた体をほぐすのがおすすめですよ。




