ご当地サポーター
金沢グルメの代表格「金沢おでん」がおいしいと評判の名店6選

全国でも指折りのおでんの街、金沢では、おでんは1年を通して味わう定番グルメ。「金沢おでん」として独特のおでん文化が発達し、名産品の車麩(くるまふ)をはじめ、バイ貝やカニ面といった海鮮に加賀野菜まで、地元の食材をふんだんに取り入れた郷土色豊かなおでん種が揃います。
市内には、名店と呼ばれる店も数多く点在。老舗から味自慢の店まで、地元の方も足しげく通うおすすめ店をご紹介します。

創業80余年、三代続く金沢おでんの老舗

手前から時計回りに「すじ」2本350円、「ばい貝」時価(700~900円)、「ふかし」300円など
手前から時計回りに「すじ」2本350円、「ばい貝」時価(700~900円)、「ふかし」300円など

1936年(昭和11年)に創業した、おでん居酒屋。イワシやアジなどの削り節、利尻昆布で出汁を取り、醤油で味付けした関東風のおでんを味わえます。種は巻貝の一種の「ばい貝」、魚のすり身を蒸かした伝統食「ふかし」他、金沢らしい品が約25種類。
おすすめは「金沢ひろず」という特製のがんもどきで、県名産のシイタケ、「加賀れんこん」といった具がふんだんに入ります。また、初代から受け継ぐ味噌ダレも名物。白味噌におろしショウガを混ぜてあり、「すじ」(牛)や「大根」などと格別の相性です。

「カレーおでん」などの創作メニューも好評

昭和の風情漂う店。「ミシュランガイド富山・石川(金沢)2016 特別版」でビブグルマンに選ばれた名店
昭和の風情漂う店。「ミシュランガイド富山・石川(金沢)2016 特別版」でビブグルマンに選ばれた名店

代々伝わるショウガ味噌に加え、魚のすり身を麺状にした「魚麺(ぎょめん)」、マグロとネギを串に刺した「ねぎま」など、三代目の当主が考案したオリジナルメニューも評判。
中でも「カレーおでん」は、ご当地名物の「金沢カレー」をベースにしたひと品です。こってりとしたカレーにおでんのスープで旨みを足した和風テイストで、具にちくわ、糸こんにゃく、焼豆腐、大根、車麩(くるまふ)といったおでん種が入ります。ご飯やそうめんを追加(別料金)することもでき、締めのひと皿として人気です。

おでん高砂
  • URLhttp://www.facebook.com/kanazawa.oden.takasago
  • 住所石川県金沢市片町1-3-29 MAP
  • アクセスJR金沢駅から車で約10分
  • バスアクセスJR金沢駅から周遊バス乗車、「香林坊(アトリオ前)」下車徒歩約3分
  • 営業時間16:00~22:00(おでんがなくなり次第終了)
  • 定休日日曜、祝日
  • TEL076-231-1018
  • 駐車場無し
  • メモクレジットカード不可

地元客が太鼓判を押す金沢おでんの店。人気は冬限定の「カニ面」

おでんは手前から右回りに「しいたけ」200円、「御所車」300円他。奥の皿は「とろろ鉄板」700円(各税別)
おでんは手前から右回りに「しいたけ」200円、「御所車」300円他。奥の皿は「とろろ鉄板」700円(各税別)

常連客が8割という地元の人気店。車麩(くるまふ)にタラのすり身や野菜を詰めた「御所車」、赤い渦巻き模様のかまぼこ「赤まきはべん」といった金沢おでんの定番に、「だし巻き卵」などの変わり種まで約40種類のおでんを楽しめます。タマネギを隠し味にした出汁がほんのりと甘く、どの食材にも良く馴染みます。
特に冬は「白子」、加賀野菜の「源助大根」他、おすすめが目白押し。中でも香箱ガニの殻に脚身を詰めた「カニ面」は11月中旬から年末までの限定で、数カ月前から予約が入るほどの逸品です。

天然物を使った海鮮料理や多彩なオリジナルメニューにも注目

気取らない雰囲気で居心地が良い店。メインの座敷席の他、カウンター席も
気取らない雰囲気で居心地が良い店。メインの座敷席の他、カウンター席も

お面や凧を飾った民芸調の店内では、おでんだけでなく、女将お手製のおばんざいや一品料理も多彩に楽しめます。特に海鮮は天然物しか扱わないこだわりで、鮮魚店で20年以上経験を積んだ料理人がハモや白エビ、トラフグ他、選りすぐりの旬のネタでもてなしてくれます。
また、自家製さつま揚げの「三幸揚げ」、とろろにエビやタコを加えて焼いた「とろろ鉄板」といった創作料理も好評。売り切れ御免の「おでんラーメン」は、おでんの出汁を使ったオリジナルです。
石川県の銘酒も10数種揃います。

おでん 一品料理 三幸(みゆき) 犀川(さいかわ)店
  • 住所石川県金沢市片町1-9-8 ベルガモビル102号 MAP
  • アクセスJR金沢駅から車で約10分
  • バスアクセスJR金沢駅から周遊バス乗車、「片町(パシオン前)」下車徒歩約2分
  • 営業時間18:00~23:00(L.O.)
  • 定休日日曜、祝日
  • TEL076-262-1332
  • 駐車場無し
  • メモクレジットカード不可、「カニ面」は要予約

金沢ならではのゴージャスおでん「カニ面」の発祥と言われる店

「三色生麩」200円や5~8月頃限定の「加賀太きゅうり」100円~など。奥は「どて焼」1本250円(各税別)
「三色生麩」200円や5~8月頃限定の「加賀太きゅうり」100円~など。奥は「どて焼」1本250円(各税別)

冬の北陸名産「香箱蟹(こうばこがに)」は、雌(メス)のズワイガニ。甲羅に脚身をぎっしりと詰めた「カニ面」は、ひときわ豪華なおでん種です。この店はカニ面の発祥店として知られ、身の他に外子や内子ものせて贅沢に提供しており、卵やカニ味噌も堪能できる香箱蟹の魅力を存分に楽しませてくれます(11月中旬~年末頃)。また、金沢おでんの定番「ふかし(はんぺん)」に加賀野菜の「金時草(きんじそう)」を練り込んであったり、地元の季節野菜が登場したりする独特のおでん種も好評です。

金沢おでんの先駆け店、女将の笑顔に心もホッコリ

ノスタルジックな佇まいやアットホームなもてなしに心が和みます。カウンター席が中心
ノスタルジックな佇まいやアットホームなもてなしに心が和みます。カウンター席が中心

1934年(昭和9年)にオープンした金沢屈指の老舗おでん店。壁には店の変遷を物語るモノクロ写真が飾られ、昔懐かしい趣が漂います。店を切り盛りするのは、二代目となる母と2人の娘。温かい笑顔で迎えてくれ、女性1人でも入りやすい家庭的な雰囲気にあふれています。
魚介をベースにした関西風の出汁も開業以来守り続ける伝統の味。出汁が良く染みたおでんは熱燗と相性抜群です。
一品料理の「どて焼」も自慢のひと品。蒸し焼きにした豚のハツやロースに白味噌を絡めてあり、旨みたっぷりです。

おでん 菊一
  • 住所石川県金沢市片町2-1-23 MAP
  • アクセスJR金沢駅から車で約9分
  • バスアクセスJR金沢駅から周遊バス乗車、「香林坊(アトリオ前)」下車徒歩約2分
  • 営業時間17:30~22:30(L.O.22:00、おでんがなくなり次第終了)
  • 定休日火・水曜
  • TEL076-221-4676
  • 駐車場無し
  • メモ予約不可

金沢の玄関口、金沢駅の「駅ナカ」にあるおでん専門店

おでんは手前から時計回りに「シュウマイ」200円、「大根」280円など。奥は「白山堅豆腐」450円
おでんは手前から時計回りに「シュウマイ」200円、「大根」280円など。奥は「白山堅豆腐」450円

金沢駅構内の商業施設にあるおでん店。創業以来60年以上継ぎ足している出汁は、カツオやサバの節、煮干し、昆布を使い、関西風に仕上げています。おでん種は、「赤巻」「梅貝」といった金沢伝統の品から「シュウマイ」などの個性的なものまで約30種類。中でも自慢の出汁をたっぷりと吸った「車麩(くるまふ)」や、しっとりとした食感の「鰯つみれ」はおすすめです。
この他、春は山菜、晩秋から年末頃は「カニ面」、冬は「イイダコ」や「里いも」と、地元の季節の味覚も加わります。

石川県の郷土グルメや銘酒も味わえる

カウンター席は25人がけ。ずらりと並ぶおでんを見ながら食事ができる特等席
カウンター席は25人がけ。ずらりと並ぶおでんを見ながら食事ができる特等席

店内は、コの字型のカウンターを中心にした造り。カウンター越しにおでんがコトコトと煮込まれていく様子を眺められ、食欲をそそられます。
また、鴨肉や加賀の麩などを具にした椀物の「治部煮(じぶに)」、サバの糠漬け「へしこ」、重石をのせて水分を抜いた「白山堅豆腐」他、石川県の郷土料理も充実しています。さらに、名物の「どて焼き」(16時以降)や地元産の新鮮な魚介といった居酒屋メニューも豊富。
石川県の地酒も多彩に揃い、新幹線を待ちながら金沢の旅を締めくくるのに最適です。

季節料理・おでん 黒百合
  • URLhttp://www.oden-kuroyuri.com/
  • 住所石川県金沢市木ノ新保町1-1 金沢百番街「あんと」 MAP
  • アクセスJR金沢駅直結
  • 営業時間11:00~22:00(L.O.21:30、おでんがなくなり次第終了)
  • 定休日無休
  • TEL076-260-3722
  • 駐車場無し(金沢百番街提携駐車場の割引あり)
  • メモ予約は平日のみ可(受付は前日まで)

金沢・近江町市場の食材をふんだんに使ったおでん

おでんは100円~。手前の皿の正面奥は「ばくだん」390円。奥の皿は「えび面」600円
おでんは100円~。手前の皿の正面奥は「ばくだん」390円。奥の皿は「えび面」600円

金沢市民の台所「近江町市場」にあるフードコート「いっぷく横丁」の1軒。食材のほとんどを市場内の店から仕入れており、豆腐や蒲鉾(かまぼこ)などの専門店が丹精込めて作った品々を味わえます。
中でも目を引くのは、ゆで卵を丸ごと魚のすり身で包んで揚げた「ばくだん」。野球ボールほどの豪快なサイズで、食べ応え十分です。また、カニの甲羅にぎっしりと甘エビを詰め、さらに甘エビのすり身で蓋をした「えび面」は、人気の高いオリジナルおでん。のどぐろを使った「のど黒面」も好評です。

浜焼きや地酒の店も揃うフードコート内。週末や祝日は立ち飲みに

朝8時30分からお酒を楽しめる貴重なスポット。おでんの他、浜焼きや寿司など金沢の味覚が満載
朝8時30分からお酒を楽しめる貴重なスポット。おでんの他、浜焼きや寿司など金沢の味覚が満載

「いっぷく横丁」には、この店を含め3軒の店があります。市場の新鮮な魚介を味わえる「市場の浜焼き・市場めし七福丸」では刺身や寿司に加え、焼きカキ、白エビのから揚げ、あら汁など一品料理もバリエーション豊か。
また、「北陸の酒蔵六角」では約50種類の北陸の地酒が揃います。日本酒を「近江町市場 金沢おでん いっぷくや」で「だし割」にしてもらうのが通の楽しみ方で、昆布やカツオの旨みが効いた出汁とのコンビは格別です。
横丁は、全席立ち飲みになる週末や祝日は特ににぎわいます。

近江町市場 金沢おでん いっぷくや
  • URLhttp://www.kachigumi.co.jp/ippukuya
  • 住所石川県金沢市上近江町50(近江町市場内) MAP
  • アクセスJR金沢駅から徒歩約16分
  • バスアクセスJR金沢駅から周遊バス乗車、「武蔵ヶ辻・近江町市場(いちば館前)」下車徒歩約2分
  • 営業時間8:30~18:30(おでんがなくなり次第終了)
  • 定休日水曜(祝日・祝前日は営業)
  • TEL076-223-3789
  • 駐車場無し
  • メモ土・日曜、祝日は全席立ち飲み

オリジナリティーに富んだ自家製おでん種が魅力

おでんは100円~。右奥が「汁かけごはん」250円、左奥は「新物輪島海女手摘み天然ワカメ」300円(各税別)
おでんは100円~。右奥が「汁かけごはん」250円、左奥は「新物輪島海女手摘み天然ワカメ」300円(各税別)

女将と息子の二人三脚で営むおでん居酒屋。手作りの味を大切に、いなり揚げに玄米(餅米)で作ったヨモギ餅を詰めた「もちきんんちゃく」、糸こんにゃくを四角く固めた「寄せ糸こんにゃく」他、この店ならではのおでんを揃えています。日替わりにはソラマメ入りの自家製がんも、「鶏もも肉の塩こうじ蒸」、能登・舳倉(へぐら)島産の手摘みワカメなど珍しいおでん種も。サバ、イワシ、ムロアジといった魚の節、シイタケ、昆布から引いた出汁は優しい風味で、これをたっぷりと注いだ「汁かけごはん」も人気です。

石川県産の新鮮な食材を使った手料理と地酒もおすすめ

カウンター席では馴染み客たちの会話が飛び交い、和やかな雰囲気
カウンター席では馴染み客たちの会話が飛び交い、和やかな雰囲気

店内は1階にカウンター席と小上がり、2階に広間という造り。カウンターにはホタルイカやタコ、イチジクといった手作りの燻製をはじめ、ガンド(小さいブリ)の南蛮漬けや甘エビの炒め物他、女将自慢のおばんざいが並びます。毎日、内容は入れ替わるものの10品ほどを楽しめ、金沢港で水揚げした魚介や朝摘みの産直野菜など新鮮な食材を使った料理も味わえます。
お酒に合う味付けのものが多いので、「天狗舞」や「菊姫」「手取川」といった石川県産の銘酒とのマリアージュを堪能できます。

おでん よし坊
  • URLhttp://www.facebook.com/odenyosibou
  • 住所石川県金沢市香林坊2-4-21 MAP
  • アクセスJR金沢駅から車で約7分
  • バスアクセスJR金沢駅から周遊バス乗車、「香林坊(アトリオ前)」下車徒歩約3分
  • 営業時間17:30~22:00(L.O.21:30)
  • 定休日日曜、祝日(不定休)
  • TEL076-221-8048
  • 駐車場無し
  • メモカウンター席の予約者は要飲酒、17:30~18:00の来店のみ受付。クレジットカード不可
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