自分へのご褒美にも。金沢で選ぶ、本当においしいお土産11選
茶の湯文化が深く根付いた金沢は、お茶席に欠かせない和菓子店が数多く集まる「おいしいもの」の宝庫。老舗が守り続ける伝統の味はもちろん、地元産の素材を活かしたモダンなスイーツや、北陸が誇る発酵の知恵が詰まった逸品まで、その魅力は尽きません。大切な誰かに贈るだけでなく、自分でもゆっくり味わいたくなる、金沢ならではのおいしいお土産をご紹介します。
見た目も楽しむ、デザイン自慢のスイーツ
1まめや金澤萬久(ばんきゅう) 本店「しみみ」
風雅な絵柄の豆箱も魅力。チョコレートが染みた軽やかおかき
石川県産の有機大豆や黒豆で作る豆菓子と、金箔を使った艶やかなお菓子を手がけています。手軽なお土産におすすめなのは、ひと口サイズの黒豆入りおかきに香ばしい黄な粉風味のチョコレートを染み込ませた新感覚の豆菓子「しみみ」。サクッと軽やかな歯ざわりで、品のある甘さと黒豆の風味がアクセント。
かわいい豆型の紙箱にも注目です。「加賀八幡起上り人形」に「兼六園」、うさぎ、犬など、絵柄は九谷焼の職人たちの手描きによるもの。本店と香林坊大和店、金沢エムザ店では、好きな豆箱を選ぶことができます。この他、金沢駅にある「金沢百番街」でも購入できます。
しみみ 黄な粉チョコ8個 各1,080円~(豆箱の絵柄により異なる)
賞味期限:製造日から約30日
- まめや金澤萬久(ばんきゅう) 本店
-
石川県金沢市岩出町ハ50-1 MAP
IRいしかわ鉄道森本駅から徒歩約15分
9:30~18:00
無休
076-258-3366
無料
2洋菓子工房 ぶどうの森「にゃんこのバウムin Kanazawa」
猫の型抜きがかわいい、塩キャラメル味のバウム
2018年の猫の日(2月22日)に発売されて以来、愛らしい猫のシルエットで人気を博しているお菓子です。これにはストーリー設定があり、猫は能登生まれ金沢育ちの「トラ」という名前で、年は9歳。年齢にちなんで、ふんわりとしたバウム生地を平たく9枚重ねています。四角いバウムをゆっくり型抜きしていくと、「トラ」の形が現れるのも楽しい遊び心。旨みが濃厚な能登の塩「わじまの海塩」を使った、ほろ苦い塩キャラメル味が絶品です。
この他、「トラ」の形をサブレにした「にゃんこのサブレin Kanazawa」も人気。どちらも、金沢駅にある「金沢百番街」でも購入できます。
にゃんこのバウムin Kanazawa 1個540円
賞味期限:製造日から63日
- 洋菓子工房 ぶどうの森 本店
-
石川県金沢市岩出町ハ50-1 MAP
IRいしかわ鉄道森本駅から徒歩約15分
9:30~18:00
12月31日・1月2〜3日 9:30~17:00
元旦
076-258-0236
無料
3加藤晧陽堂(こうようどう)「金澤めぐり」
金沢の四季を描いたカラフルな干菓子
加賀のお祝い事に欠かせないお菓子に、丸型の干菓子「寿煎餅(ことぶきせんべい)」があります。その寿煎餅をうちわの形にアレンジしたのが「うちわ煎餅」です。つきたての餅を薄く伸ばして型に入れて焼き、表面を白い蜜でコーティング。そこに、卵白と砂糖をホイップした浮き蜜で、四季折々の金沢の風景を描いています。最中(もなか)の皮のようなサクッとした歯ごたえで、はかない口溶け。品のある甘さの余韻に浸れます。
同様に、花鳥風月の図案を描いた四角い「加賀志きし」も看板商品。「四季」と「色紙」をかけたネーミングも素敵です。季節を表す繊細な絵は、一つ一つ手作業で描いたもの。本店の他、兼六園そばの石川県観光物産館でも販売しています。
金澤めぐり 1,198円
賞味期限:製造日から50日
- 加藤晧陽堂(こうようどう)
-
石川県金沢市諸江町中丁334-1 MAP
JR金沢駅から車で約10分
9:00~17:00
月・木曜
076-204-9413
無料(1台)
自分へのご褒美や、特別な相手への贈り物
4甘納豆 かわむら「甘納豆」「糖果子(とうがし)」
「にし茶屋街」で人気のモダンな甘納豆
趣ある町家の建物が多く残る「にし茶屋街」に、2001年オープンした甘納豆の店。芸妓さんが「茶屋街のおもたせ」として常連客に渡していたのが話題を呼び、現在では15種類ほどの甘納豆を揃えています。素材は、石川・能登の黒大豆や北海道の白花豆など、全国からおいしい豆を厳選。敷地内にある工房の大きな釜で、豆ごとに製法を変えて炊き上げています。ふっくら香りのいい甘納豆は、優しい甘さで自然の風味が楽しめます。
伊予柑(いよかん)やブ柚子などのピールを使った「糖果子」は、そのまま食べても、ヨーグルトや紅茶、アイスクリームと一緒に味わっても爽やかなおいしさです。
甘納豆 白花美人80g、糖果子 いよかん30g 各410円
賞味期限:製造日から未開封で約21日、開封後は翌日
5吉はし菓子所 豆半「くるみ餅」「凸凸(とつとつ)」
金沢きっての和菓子店が手掛けるクルミ菓子
「ひがし茶屋街」近くの住宅街に佇む、金沢の茶席菓子として別格の評価を受けている名店です。お茶席や料亭で供す上生菓子がメインのため、受注生産のみ。そんな「吉はし菓子所」の和菓子を食べてみたいという声に応えて、三代目兄弟が立ち上げたのが「豆半」というブランドです。どら焼きや食べやすいサイズのようかんなど、予約不要で日持ちのする和菓子を5種類ほど用意しています。
中でも「くるみ餅」は、モチモチの歯ごたえと、ごろっと入ったクルミの素朴な風味が広がる一品。ゴツゴツした見た目と食感から名付けられた「凸凸」は、焙煎したクルミに奄美大島産黒糖を絡め、抹茶やきな粉、ココアをまぶした香りのいいお菓子です。
くるみ餅7つ切1,080円、凸凸760円
賞味期限:くるみ餅 製造日から10日、凸凸 製造日から25日
- 吉はし菓子所 豆半
-
石川県金沢市東山2-2-2 MAP
JR金沢駅東口から北鉄バス城下まち金沢周遊バス「右回りルート」乗車約10分、「橋場町 (ひがし・主計町茶屋街)」下車徒歩約5分
9:30~17:00
不定休
076-252-2634
無料(2台)
6ル・ポン・ド ショコラ サンニコラ 香林坊店
「Bean to Bar」の極上チョコレート
オーナーは「ピエール・マルコリーニ」ベルギー本店のオープニングスタッフとして招かれた経歴の持ち主。カカオ豆の仕入れから加工までの全工程を行う「Bean to Bar」のショコラトリー・パティスリーとして、高い評価を得ています。常時20種類ほどが並ぶ「ボンボンショコラ」は、チョコレートと食材の組み合わせを探求した個性豊かな味が揃います。単一の原産国のカカオ豆で作る板チョコ「タブレット」も注目です。
また、20種類以上が揃うケーキの中でも最高傑作として名高い、艶やかなコーティングが印象的な「ラファロ」も絶品。なめらかなムースショコラに、オレンジのクレーム・ブリュレの酸味、土台のクランチのサクッとした食感が絶妙な味わいです。
お土産選びと合わせてカフェ利用もおすすめ。カフェでは「ショコラショー」(ホットチョコレート)などもケーキと一緒に味わえます。
ボンボンショコラ313円〜、タブレット(板チョコ)1,026円、ラファロ670円
賞味期限:ボンボンショコラ販売日から10日
- ル・ポン・ド ショコラ サンニコラ 香林坊店
-
石川県金沢市香林坊2-12-24 MAP
JR金沢駅東口から北鉄バス城下まち金沢周遊バス「左回りルート」乗車約9分、「香林坊」下車徒歩約3分
11:00~19:00、火曜 ~18:00(カフェのL.O.は閉店の1時間前)
火・水曜
076-264-8669
迷ったらこれ。老舗が守る金沢の味
7きんつば中田屋 東山茶屋街店
和菓子の代表格「きんつば」の名店
金沢で「きんつば」と言えば真っ先に名前が挙がる、1934年(昭和9年)創業の和菓子店。名物のきんつばは、最高品質の北海道産大納言小豆を炊き、丹波寒天で固めて切り分けてから、薄く衣をつけて丁寧に焼き上げます。手で半分に割ると、現れるのは艷やかな小豆の粒。形を崩さない繊細な炊き上げと、上品な甘さを引き立てる塩加減に、卓越した職人技が光ります。季節により「さくら」「うぐいす」「毬栗(いがぐり)」などのきんつばも販売。心待ちにするファンも多い期間限定品です。
また、創業80周年に誕生したどら焼き「やそとせ」や、加賀藩三代藩主利常の頃に献上菓子とされて以来、加賀の代表銘菓として親しまれる生姜風味のせんべい「大柴船」も人気。金沢駅にある「金沢百番街」でも販売しています。
きんつば 1個238円
賞味期限:販売日から約10日
- きんつば中田屋 東山茶屋街店
-
石川県金沢市東山1-5-9 MAP
JR金沢駅東口から北鉄バス城下まち金沢周遊バス「右回りルート」乗車約10分、「橋場町(ひがし・主計町茶屋街)」下車徒歩約2分
9:00~18:00(季節により変動あり)、「和味」~16:30(L.O.16:00)
無休
076-254-1200
無し
8圓八(えんぱち)おみやげ処 金沢
江戸時代からの製法を守る唯一無二のあんころ餅
1737年(元文2年)の創業時、天狗が作り方を伝授したという由来が残る「あんころ餅」。秘伝の製法は代々の当主に受け継がれ、石川県を代表する銘菓として愛されています。
一見シンプルな趣ですが、こしあん作りに要する時間は3日間。一般的に餡は小豆を炊いて作りますが、「圓八」では北海道産の小豆を蒸し、灰汁(あく)を抜いてから蜜を加えます。控えめな甘さで口溶けの良いこしあんの中には、石川県産のもち米で作るきめ細やかな餅が入り、包みの竹皮の香りが、風味を一層引き立てます。
「あんころ餅」は、金沢駅構内のショッピングモール「金沢百番街 Rinto」内にある「おみやげ処 金沢」での購入が便利。人気商品のため、夕方には完売してしまうことも多いので、早めの購入がおすすめです。
あんころ餅 竹皮(9粒入)480円
賞味期限:販売日当日
- 圓八(えんぱち)おみやげ処 金沢
-
石川県金沢市木ノ新保町1-1 金沢百番街 Rinto内 MAP
JR金沢駅構内
7:00~21:00
無休
076-233-6088(おみやげ処 金沢)
有料(金沢百番街提携駐車場、2,160円以上の購入で最長1時間無料)
9すゞめ 近江町市場店
農家が手掛けるお餅がおいしいほっこりおやつ
近江町市場にある農産物の生産・加工・販売を行う石川県白山市の農業法人「六星(ろくせい)」が手掛ける、和菓子の直売店。名物の「塩豆大福」は、自社栽培したもち米を蒸してついた餅を、一つ一つ手で丸めて作っています。
餅の割合を多めにしているのは「つきたての餅のおいしさを知ってほしい」という思いから。甘さを抑えた粒あんと、ふっくらとして塩味の効いた黒豆が、餅の旨みを際立たせる絶妙のバランスです。賞味期限は製造日当日中。購入後は早めにいただくのが、よりおいしく味わうコツです。
また、すゞめマークが刻印された、まんまるおやつ「すゞめのまる焼」もお土産におすすめ。小麦粉と餅粉の生地に、黒豆、餡、餅をはさんで焼いた定番の味で、外はサクッ、中はもちもちした食感を楽しめます。
塩豆大福 1個150円、すゞめのまる焼 1個180円~
賞味期限:塩豆大福 製造日当日中、すゞめのまる焼 製造日から2日
- すゞめ 近江町市場店
-
石川県金沢市青草町88 近江町いちば館1階 MAP
JR金沢駅東口から徒歩約15分
JR金沢駅東口から北鉄バス城下まち金沢周遊バス「左回りルート」乗車約5分、「武蔵ヶ辻・近江町市場」下車すぐ
9:00~17:00
水曜・日曜不定休
076-282-9508
有料(近江町いちば館駐車場)
お酒やごはんが進む、金沢の伝統食
10四十萬谷本舗(しじまやほんぽ)「金城かぶら寿し」
旨みあふれる金沢伝統の発酵食
1875年(明治8年)創業、石川県の冬の風物詩「かぶら寿司」が名物のお店です。使用するカブは、金沢近郊と能登の山里で育てられた、かぶら寿司専用の「百万石青首かぶら」。塩漬けにしたカブに、約半年間熟成させた国産天然ブリを挟み、昔ながらの特製糀(こうじ)に10日ほど漬け込むことで、旨みを最大限に引き出しています。その豊かな香りとふくよかな味わいは、一度食べたら忘れられません。
発酵コントロールが可能になった近年では、春~夏に自社農園や契約農家で収穫した「百万石青首かぶら」を使い、夏でもかぶら寿司が作れるように。熟成した国産天然ブリと夏向けの糀を使用した「金城かぶら寿し 夏糀」は、まろやかな甘みとすっきりした味が堪能できます。
金城かぶら寿し(約2枚、計250g)袋入り2,376円
賞味期限:約10日
- 四十萬谷本舗(しじまやほんぽ)
-
石川県金沢市弥生1-17-28 MAP
JR金沢駅東口から北鉄バス泉野三丁目経由光が丘住宅行き乗車約15分、「沼田町」下車徒歩約3分
9:00~18:00
日曜
076-241-4173
無料
11油与(あぶらよ)商店「糠(ぬか)いわし」
金沢の風土が生み出す、イワシやサバの「こんか漬け」
石川県で「こんか漬け」と呼ばれる郷土食、魚の糠漬け。創業約300年の老舗「油与商店」では、150年ほど前から「こんか漬け」を作り始め、現在は七代目が伝統の味を守り続けています。
イワシの糠漬けは、頭を取った生のウルメイワシを10日ほど塩漬けし、大きな木桶に糠とともに入れて本漬け。10カ月~1年発酵させて、旨みとコクが増した極上の一品が完成します。糠は水洗いせず軽くそぎ取り、生のまま薄くスライスしていただけます。または糠をつけたまま軽く炙ると香ばしさと旨みが重なり、ごはんのお供にぴったりです。
この他、寒サバやブリ、のどぐろ、フグの身や卵巣の糠漬けや粕漬けなども人気。一部商品は、「近江町市場」内の食料品店「世界の食品ダイヤモンド」でも購入できます。
糠いわし2尾入り432円、さば糠漬け540円、糠ふぐの子864円など
賞味期限:90日
- 油与(あぶらよ)商店
-
金沢市金石上越前町4-15 MAP
JR金沢駅から車で約15分
9:00~17:00
日曜、祝日
076-267-0031
無料(2台)
MAP
- 見た目も楽しむ、デザイン自慢のスイーツ
- 自分へのご褒美や、特別な相手への贈り物
- 迷ったらこれ。老舗が守る金沢の味
- お酒やごはんが進む、金沢の伝統食
- 近くの星野リゾート施設


