松本城の桜・紅葉・雪 ~四季の見どころ~
400余年の歴史ある国宝松本城は、現存する五重六階の天守としては日本最古。天守の建物を残す城は全国に12しかなく、五重の天守は松本城と姫路城だけという希少な城です。
黒漆と白漆喰で仕上げた天守は、黒と白のコントラストが美しく、雄大な北アルプスを背景に姿を映し、四季の移り変わりと共に見事な景観となります。
優雅な月見櫓(つきみやぐら)が付いた天守と松本城公園の四季、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の冠雪した北アルプスなどをイベントと合わせてご紹介します。
春、昼夜で違った表情を楽しめる桜の松本城
松本城の春は、天守やお堀を囲むようにおよそ300本のソメイヨシノ、コヒガンザクラ、ヤエザクラ、シダレザクラが花の盛りを迎えます。
日中は残雪の北アルプスを借景に、夜はライトアップに浮かび上がる天守と一緒に、春爛漫な景観を楽しめます。平年の場合、ソメイヨシノは4月の上旬には開花し、10日間程度が見頃となります。
庭園内で見逃せないのが、一本桜のシダレザクラ。
加藤清正が訪れた際に、松本城主が駒(馬)をつないだという伝承を由来として「駒つなぎの桜」と称されています。天守を背景に撮影できるので、春の人気フォトスポットの一つとなっています。
桜の開花宣言があった3日後から10日間にわたって「桜並木 光の回廊」が開催されます。
天守と本丸庭園の桜がライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。
また、本丸庭園内では「夜桜会」が8日間にわたり開催され、月見櫓ではフルートや雅楽の演奏、お茶席、屋台で花見団子と夜桜を楽しむのもおすすめです。
▼桜並木 光の回廊
日時:松本城管理事務所による開花宣言の3日後〜10日間(4月上旬~中旬)
日〜木曜 18:30~21:00
金・土曜 18:30~22:00
場所:松本城外堀の桜並木等
お問い合わせ:0263-36-2002(国宝松本城桜並木ライトアップ事業実行委員会/テレビ信州内)
▼夜桜会
日時:松本城管理事務所による開花宣言の3日後〜8日間(4月上旬~中旬)
17:30~21:00
場所:国宝松本城本丸庭園
料金:開催時間中、本丸庭園を夜間無料開放 ※天守には登れません
お問い合わせ:0263-32-2902(松本城管理事務所)
備考:国宝松本城天守と本丸庭園の桜をライトアップされ、月見櫓では、三曲(箏・尺八)、フルート、雅楽の演奏が行われます。本丸庭園内では、お茶席(一席500円)が設けられ、花見団子の屋台(松本古城会)、常設売店の営業もあります。
▼春のイベント詳細はこちら
http://www.matsumoto-castle.jp/event/spring
※日程、内容が変更または中止になる場合があります。
夏の松本城とともに和太鼓の音に包まれる
園内を彩る藤やツツジ、スイレン、アヤメ、サツキなどが花盛りを終え、盛夏が訪れる頃、夏の最大行事「国宝松本城太鼓まつり」が開催されます。
毎年7月の最終土曜日と日曜日の2日間、メイン会場となる本丸庭園には特設ステージが置かれ、和太鼓の演奏が響き渡ります。
2023年に35回目を迎え、和太鼓の催しとしては全国でも有数の規模を誇り、全国各地から結集したおよそ20組の団体が息の合った和太鼓の演奏を披露。世界を舞台に活躍する著名なプロ演奏家が毎年ゲストとして招かれ、フィナーレには地元太鼓団体と合同演奏。松本城を背景に熱気あふれる演奏を繰り広げる様子は圧巻です。
日中は松本駅前や街中での演奏や太鼓をたたく体験などが行われ、夏の街に太鼓のリズムが響きます。
また、天守築城と同時期に築かれ、平成11年に復元された太鼓門の「太鼓門夏の特別公開」や本丸庭園に特設舞台を設けて行う「薪能」、浴衣や甚平を着ていると松本城や松本市立博物館が無料になる「和服来場者入場無料」など、夏の松本城はさまざまなイベントが用意されています。
▼国宝松本城「太鼓まつり」
日時:2024年7月27日(土)•28日(日)
17:30〜20:30(入場は16:30から)
場所:国宝松本城本丸庭園 特設ステージ
料金:入場無料
お問い合わせ:0263-34-8307(松本市文化観光部 観光プロモーション課)
▼薪能「宝生流」
日時:2024年8月8日(木)※雨天中止
17:30~20:30(開会17:30、開演18:00)
場所:国宝松本城二の丸御殿跡 特設舞台
料金:観賞無料(15:00~20:30まで本丸庭園のみ入場無料)
備考:北アルプスの山並みが茜色に染まる頃、二の丸御殿跡において、火入れ式が行われます。野外能ならではの舞台と観客との一体感をかもし出します。
▼和服来場者入場無料
夏期時間延長期間中に和服(浴衣・甚平)で来場すると、国宝松本城の入場料が無料となります。
日時:2024年8月10日(土)~18日(日)※夏期時間延長期間
8:00~18:00(最終入場は17:30まで)
備考:天守内は階段が急なため、登りにくい箇所があります。
▼夏のイベント詳細はこちら
http://www.matsumoto-castle.jp/event/summer
※日程、内容が変更または中止になる場合があります。
イベントも紅葉も満喫する秋の松本城
9月になると秋の気配となり、桜やカエデ、ケヤキなどが色づきはじめ、松本城公園は鮮やかな秋色に染まります。
例年、紅葉が見頃を迎えるのは10月下旬ごろ。青く澄んだ秋空を映すお堀の水面、紅葉に彩られる天守の姿は、清々しい風景です。
天守からの眺めも素晴らしく、雪化粧し始める北アルプスの峰々や美ヶ原など、山々の紅葉まで見渡すことができます。
10月下旬から11月上旬にかけては数百鉢もの大輪の菊が華やかさを競い合う「菊花展」が開催され、松本城公園内は散策しながら回るのがおすすめです。
文化の日の11月3日には、大規模なパレードなどが行われる「まつもと市民祭」に合わせて、松本城では「奉射弓道大会」などが開催され、最も賑わいをみせます。
▼信州・松本そば祭り
日時:2024年10月12日(土)〜14日(月•祝)10:00〜16:00予定
場所:松本城公園内
入場料:無料
お問い合わせ:0263-33-8002(信州・松本そば祭り実行委員会事務局)
備考:http://www.sobamatsuri.jp/index.html
▼菊花展
日時:2024年10月27日(日)~11月11日(月)
8:30~17:00(最終入場は16:30まで)
場所:未定
入場料:無料
▼奉射弓道大会
日時:2024年11月3日(金・祝)9:00〜15:30
場所:二の丸御殿跡特設会場
料金:無料
▼秋のイベント詳細はこちら
http://www.matsumoto-castle.jp/event/autumn
※日程、内容が変更または中止になる場合があります。
寒さが増すほどに絶景、冬の松本城
松本市街地は積雪が少ないのですが、1月から2月にかけては、15cm程度の積雪が観測されることがあり、黒い天守と白い雪との美しいコントラストを楽しめます。
おすすめなのが公園南西側からの眺め。下見板の黒色、雪や漆喰壁の白色、そして月見櫓回縁の朱色が絶妙な色彩美となります。
本丸庭園では、小笠原ボタンなどおよそ50株の花木には「わらぼっち」が、松やキリシマツツジには「雪吊り」がかけられます。
「わらぼっち」とは、藁をドーム状に何段も重ねたもので、植物を守るための冬囲いのこと。「雪吊り」は樹木の枝を守るために縄を張る手法のことで、雪国特有のものです。松本城公園の冬の風物詩として親しまれています。
冬にも松本城を背景に多彩なイベントが行われます。「国宝松本城氷彫フェスティバル」では、全国から職人が集い夜を徹して繊細な氷彫刻の腕を競い合う「氷彫コンクール」や「氷のジャンボ滑り台」など、家族連れで賑わいます。
冬の青空に映える松本城や真っ白に雪をいただいた北アルプスの眺めもひときわ素晴らしく、絶景ポイントとなります。
▼国宝松本城氷彫フェスティバル2024
URL:https://lightandicematsumoto.jp/
日時:2024年1月26日(金)〜28(日)日
場所:松本城公園、他
料金:松本城公園、本丸庭園内の入場は無料 ※天守に登る場合は有料
▼冬のイベント詳細はこちら
http://www.matsumoto-castle.jp/event/winter
※日程、内容が変更または中止になる場合があります。
- 松本城
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- http://www.matsumoto-castle.jp/
- 長野県松本市丸の内4-1 MAP
- 松本駅お城口(東口)から徒歩約15分
- 松本駅お城口前から 周遊バス・タウンスニーカー北コース「松本城・市役所前」下車すぐ
- 8:30~17:00(最終入場は16:30まで)※時期により変動あり
- 12月29日〜31日
- 大人700円、小・中学生300円、小学生未満無料
- 0263-32-2902(松本城管理事務所)
- 市営駐車場(有料)