ご当地サポーター
雨の日でも由布院を目いっぱい楽しめる、おすすめの観光スポット5選

©Yoshitomo Nara 2017

雨が降るとせっかくの旅行の計画が狂いがちですが、観光地として歴史を重ねてきた由布院には、雨の日でも旅人を楽しませてくれる施設が充実しています。天候に左右されず、芸術や文化に触れられる屋内のおすすめ観光スポットをご紹介します。雨の日のプランニングに、ぜひお役立てください。

名だたる現代美術家の作品が一堂に会する贅沢な空間

©︎Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
ギャラリーの一室には村上隆による、カラフルでポップな花モチーフの作品が7点展示されている
©︎Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. ギャラリーの一室には村上隆による、カラフルでポップな花モチーフの作品が7点展示されている

由布岳を望む絶好のロケーションに立つ、2017年に開館した現代アートの美術館。5周年を迎える2022年には新館を増築し、現在は7作家・46作品を展示しています。
本館には、草間彌生の代表的なかぼちゃをモチーフにした作品や制作活動初期からの「INFINITY-NETS」などを展示。新館には、滝のように数字が降り注ぐ宮島達男の「Time Waterfall – panel #COM」、杉本博司の「海景」と「光学硝子五輪塔」、さらには村上隆の花をモチーフとした作品など、日本を代表する現代美術作家の作品を一挙に楽しめる贅沢な空間が広がっています。

由布院の自然と調和した、ここだけのアート作品に触れる

©Yoshitomo Nara 2017
アートブックなどを自由に閲覧できるラウンジ。窓の先に広がる由布岳と作品を眺めながら小休止できる
©Yoshitomo Nara 2017 アートブックなどを自由に閲覧できるラウンジ。窓の先に広がる由布岳と作品を眺めながら小休止できる

本館2階の屋外にあるオープンギャラリーでは、雄大な由布岳をバックに奈良美智の「Your Dog」がお出迎え。屋内のラウンジからも、その愛らしい姿を鑑賞できます。オープンギャラリーには他に、名和晃平の「Ether (lava)」、森万里子の「Eternal Ⅰ」という立体作品も展示。これらは由布院の地に合わせて制作されたものもあり、ここでしか味わえない鑑賞体験に浸ることができます。
隈研吾が手がけた洗練された建物も、アートに触れる時間をさらに特別なものにしてくれます。

ご当地サポーターコメント
入場は完全予約制です。定員制限をしているだけに、一つ一つの作品をしっかりと鑑賞することができます。由布院の自然とアートが溶け合い、空間全てが作品のように感じられる美術館です。
©︎Masaki Hamada (kkpo)
©︎Masaki Hamada (kkpo)
COMICO ART MUSEUM YUFUIN(コミコアートミュージアムユフイン)
  • URLhttps://camy.oita.jp
  • 住所大分県由布市湯布院町川上2995-1 MAP
  • アクセスJR由布院駅から徒歩約10分
  • 営業時間9:30~17:00(最終入場16:00)
  • 定休日水曜(その他臨時休館あり)
  • 入場料入館料大人1,700円、大学・専門学生1,200円、中・高校生1,000円、小学生700円
  • TEL無し
  • 駐車場無し
  • メモホームページからのオンライン予約で割引あり

歴史的にも貴重なアンティークステンドグラスを展示

「ニールズ・ハウス」の展示の様子。外観の建材や家具、調度品などは英国直輸入のアンティークが使われている
「ニールズ・ハウス」の展示の様子。外観の建材や家具、調度品などは英国直輸入のアンティークが使われている

1996年に設立された、日本初の本格的なステンドグラス美術館。イギリスに縁のある創設者が、400年もの昔にキリシタンの桃源郷といわれていた由布院が持つ歴史と、のどかな田園風景に惚れ、この地にオープンしました。
美術館は英国風の建物「ニールズ・ハウス」と「聖ロバート教会」の2棟で構成されており、1800年代以降のヨーロッパのアンティークステンドグラスを中心に展示。「ニールズ・ハウス」では、国ごとにステンドグラスや工芸品などが展示され、地域性と時代性を感じることができます。

教会で見るステンドグラスの美しさは格別

完全木造建築の聖ロバート教会。ステンドグラスを間近に見ると、その緻密さと芸術性に驚かされる
完全木造建築の聖ロバート教会。ステンドグラスを間近に見ると、その緻密さと芸術性に驚かされる

聖ロバート教会では、正面に1810年作の「聖母マリアと天使たち」が飾られています。左側には「3人の聖者」、右手には「静かに、静まれ」を配置。その精巧な造りに見入ってしまいます。晴れた日には、ステンドグラス越しに太陽の光が差し込み、その美しさが最高潮に。厳粛な雰囲気に包まれる中、椅子に座ってゆっくりと鑑賞するのもおすすめです。
「光の芸術」ともいわれるステンドグラス。何百年経っても輝きを失わないステンドグラスの魅力に気付く貴重な美術館です。

ご当地サポーターコメント
1階にあるショップには、ステンドグラスのフォトフレームや小物入れなど、お土産にもぴったりな様々なデザインの作品が並んでいます。
由布院ステンドグラス美術館
  • URLhttps://yufuin-sg-museum.jp
  • 住所大分県由布市湯布院町川上2461-3 MAP
  • アクセスJR由布院駅から徒歩15分
  • 営業時間9:00〜17:00(最終入館16:30)
  • 定休日無休
  • 入場料大人1,000円、小・中学生500円
  • TEL0977-84-5575
  • 駐車場駐車場:無料(100mほど東側にあるステンドグラス体験工房の隣に駐車場あり)

世界に一つだけのマイ箸作りに挑戦

箸作り体験は1人2,750円(送料別途)、所要時間は1時間30分から2時間
箸作り体験は1人2,750円(送料別途)、所要時間は1時間30分から2時間

由布院や大分県で育った木から、職人の手により一膳ずつ丁寧に製作。多彩な樹種を用い、様々な用途やニーズに合わせた箸を提供している箸の専門店です。
箸の購入はもちろん、職人によるレクチャーのもと箸作り体験も行っています。体験で使う樹種はほどよい硬さと柔らかさのある桜の木。小刀とサンドペーパーを使って好きな細さや形に削り出していきます。サンドペーパーだけでも仕上げることができ、お子さんでも安心です。形が完成したら、焼きペンを使って好きな模様や文字を入れていきます。

丹精込めて作った箸は、大切な人へのギフトにも最適

箸の上部を削り出し、動物モチーフなどのデザインにすることも
箸の上部を削り出し、動物モチーフなどのデザインにすることも

箸のデザインが完成したら、工房で防水加工など最終仕上げを施し、後日完成品が自宅に届けられます。旅の思い出にはもちろん、大切な人への贈り物にもぴったりです。
また箸屋一膳本店で購入した箸は、古くなったり防水コーティングがはげたりしたものなどの修繕対応も行っています。箸は日本人にとって、お食い初めなど人生の節目節目に登場する大切な道具。長く付き合いたい、オンリーワンの箸が毎日の食事にさりげなく華を添えてくれそうです。

ご当地サポーターコメント
自分専用の箸で食事をする日本の風習は、世界的にも珍しいそうです。いかに日本人にとって箸が特別なものであるかを、改めて感じさせてくれます。
箸屋一膳本店
  • URLhttps://www.848ichizen.com
  • 住所大分県由布市湯布院町川上2093-2 MAP
  • アクセスJR由布院駅から車で約5分
    JR由布院駅から徒歩約22分
  • 営業時間9:00~17:00
  • 定休日無休
  • 入場料箸作り体験1人2,750円(送料別途)
  • TEL0977-84-4108
  • 駐車場無料
  • メモ箸作り体験の予約は、オンラインや電話で受付。体験は「箸屋一膳本店」でのみ実施

昭和30年代の町並みを再現したレトロなテーマパーク

昭和の町並みはカラフルでキッチュ。広々とした館内は、どこも写真撮影が可能
昭和の町並みはカラフルでキッチュ。広々とした館内は、どこも写真撮影が可能

古き良き昭和の魅力を後世に残したいと、昭和の栄華を彩った品々を集めて展示。館内に入ると、まるで当時にタイムスリップしたかのような、レトロでノスタルジーな世界が広がっています。
館内は昭和30、40年代の町並みが再現され、電気屋や駄菓子屋、床屋に純喫茶、映画館など20カ所ほどのブースがあります。当時の雰囲気がリアルに表現されており、実際に触ったり、座席に座ったりできる体験型の展示であることも魅力。どこを切り取ってもフォトジェニックで、たくさん写真を撮りたくなります。

懐かしの学校給食も。昭和の世界をたっぷり楽しめる

昭和給食コーナー「なつかし昭和給食」の「メロンクリームソーダ」500円。テイクアウトもできる
昭和給食コーナー「なつかし昭和給食」の「メロンクリームソーダ」500円。テイクアウトもできる

2023年秋には、建物の2階に「なつかし昭和給食」がオープン。あげパンや瓶牛乳、クリームソーダなど、学校給食や昭和らしさ満点のメニューを提供しています。店内には、かつて地元の小学校で使われていた机と椅子が再利用され、雰囲気は学校の教室そのもの。誰もが童心に返ります。
その他、1階には実際に買い物ができる駄菓子屋や、由布院名物が揃う土産店、さらには由布院の街並みを眺められる展望台もあります。どっぷり昭和の世界観に浸って、遊び尽くしてみてはいかがでしょう。

ご当地サポーターコメント
世代によって懐かしかったり、逆に新鮮に感じたりと、家族で訪れてもみんなで楽しめるのが「湯布院昭和館」の魅力。昭和の人になりきってたくさん写真を撮ってくださいね。
湯布院昭和館
  • URLhttps://showakan.jp/yufuin
  • 住所大分県由布市湯布院町川上1479-1 MAP
  • アクセスJR由布院駅から徒歩約18分
  • 営業時間9:00〜17:00
  • 定休日無休
  • 入場料入館料大人1,200円、中・高校生1,000円、4歳〜小学生600円
  • TEL0977-85-3788
  • 駐車場無し

音楽にまつわる作品を集めた、森の中のミュージアム

展示室中央には、モーツァルトの楽譜をオブジェにした「木霊」が鎮座(上部の布のインスタレーションは通常は無し)
展示室中央には、モーツァルトの楽譜をオブジェにした「木霊」が鎮座(上部の布のインスタレーションは通常は無し)

喧騒から離れた由布院の高台、由布院を代表する宿「山荘無量塔(むらた)」の敷地内にあるミュージアム。緑豊かで閑静なこの地で楽しめるのは、音楽をテーマにしたアート作品の数々です。
「人間は、眼と耳とがほぼ同じ位置にあり(中略)、その関係は密接だろう」という世界的作曲家・武満徹の言葉から幕を開ける展示。音楽にインスピレーションを受けて生まれた、ジョン・ケージやマン・レイ、アンディ・ウォーホルなどによる作品が並びます。館内に流れる美しい音楽とともに、ゆっくりと名作の世界に浸ることができます。

静かに読書にふける時間も、ひときわ贅沢な気分に

1階奥にあるライブラリー。書籍は自由に閲覧でき、ここでゆっくりと時間を過ごす人も多い
1階奥にあるライブラリー。書籍は自由に閲覧でき、ここでゆっくりと時間を過ごす人も多い

1、2階それぞれにあるライブラリーには、主に音楽や絵画に関する蔵書が1,000冊ほど並びます。ソファに腰をかけて、休憩がてら読書にふける時間も一興。普段手に取らないような書籍と、思いがけない出合いも旅先ならではの楽しみです。
敷地内には他に、チョコレートショップ「théomurata(テオムラタ)」と、ティールーム「thé théo(テテオ)」が併設。アート鑑賞と併せて訪れるのもおすすめです。芸術に触れ、森の静かな環境下で過ごすゆったりとした時間が、心に潤いを与えてくれます。

ご当地サポーターコメント
緑豊かなアプローチを抜け、コンクリート打ちっぱなしの長く真っ直ぐなスロープを進むと美術館の入り口に到着。作品を鑑賞する前から始まる、美しい演出も素敵です。
artegio(アルテジオ)
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