ご当地サポーター
自然も歴史も大満喫できる、高知のおすすめ観光スポット

南は太平洋、北は四国山地に抱かれた高知県。県土の約84%が森林に覆われており、日本一※を誇る森林県です。大スケールの自然が広がり、各地で出合う多彩な風景に心が洗われます。雄大な自然美はもちろん、土佐藩ゆかりの名所や、高知県民御用達の食体験スポットも見逃せません。高知市を中心に、ぜひ押さえておきたい7つの観光スポットをご紹介します。

※林野庁の「都道府県別の森林率(2022年)」において

牧野博士の植物の世界に浸る、日本有数の総合植物園

熱帯地域さながらの景色が広がる「温室」。国内外から集められた熱帯花木や熱帯果樹などを一年中鑑賞できる
熱帯地域さながらの景色が広がる「温室」。国内外から集められた熱帯花木や熱帯果樹などを一年中鑑賞できる

高知県出身の植物学者・牧野富太郎博士。日本の植物分類学の父といわれ、NHKの連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとなったことでも有名です。「高知県立牧野植物園」は、そんな牧野博士の業績を記念し、1958年(昭和33年)に開園しました。

約8haの広大な園内は、牧野博士ゆかりの野生植物など3,000種類以上の植物に彩られています。修景にこだわり、植物が実際に自然の中で生育しているような環境を再現。屋外の植栽エリアや温室の他、レストランやミュージアムショップもあります。

広大な園内には、休憩や飲食できるスポットも充実

植物園のある場所は、高知市街地からほど近い五台山の山頂付近。「こんこん山広場」からは市街地を一望できる
植物園のある場所は、高知市街地からほど近い五台山の山頂付近。「こんこん山広場」からは市街地を一望できる

初めて訪れる人には、1時間30分程度で園内をまわれる、全長約1.5kmのルートがおすすめです。まずは、牧野博士の蔵書や遺品類を収蔵する「牧野文庫(一般非公開)」などがある「牧野富太郎記念館」の本館、五感で植物を楽しめる「ふむふむ広場」を経て、体験型展示のある展示館へ。様々な植物が彩る連絡道を歩き、熱帯植物が出迎える温室、さらには実験室を見学できる「植物研究交流センター」を巡れば、植物の世界にどっぷり浸ることができます。

レジャーシートを広げて飲食ができる広場もあり、ピクニックに行く気分で訪れるのも一興です。

ご当地サポーターコメント
2023年にオープンした「植物研究交流センター」にあるミュージアムショップには、牧野博士の関連グッズなどが多彩に揃っています。おしゃれなデザインでお土産にも喜ばれそうです。
高知県立牧野植物園
  • URLhttps://www.makino.or.jp
  • 住所高知県高知市五台山4200-6 MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約20分
  • バスアクセスJR高知駅から観光周遊バス「MY遊バス」乗車、「牧野植物園正門前」下車すぐ
  • 営業時間9:00~17:00(最終入園16:30)
  • 定休日12月27日~1月1日(そのほかメンテナンス休園あり)
  • 入場料入園料大人730円、高校生以下無料
  • TEL088-882-2601
  • 駐車場無料

お遍路の寺のひとつである、高知随一の古刹

「三人寄れば文殊の智恵」のことわざでお馴染みの文殊菩薩を祀る本堂。本堂のそばには、総檜造りの五重塔もある
「三人寄れば文殊の智恵」のことわざでお馴染みの文殊菩薩を祀る本堂。本堂のそばには、総檜造りの五重塔もある

高知市東部、五台山の山頂付近に鎮座。724年(神亀元年)に聖武天皇の命を受け、僧・行基(ぎょうき)により開創されました。行基は日本中を回った末、唐の仏教の霊場であった五台山(現在の中国山西省五台山)に似たこの場所を開創の地に選び、地名も五台山と命名。四国霊場第三十一番札所にも指定されています。

緑豊かな境内は、四季折々の自然の風景を楽しめるのも魅力。春は桜、初夏にかけては新緑、さらには秋の紅葉など、季節ごとの様々な表情で訪れる人を楽しませてくれます。

季節で、時間で表情を変える、名勝庭園からの眺めに見入る

書院からの西庭の眺め。中国の廬山(ろざん)と鄱陽湖(はようこ)を模したという、閑寂な風情が広がる
書院からの西庭の眺め。中国の廬山(ろざん)と鄱陽湖(はようこ)を模したという、閑寂な風情が広がる

2004年(平成16年)に国指定名勝となった庭園も見逃せません。国の重要文化財である書院をぐるりと囲む造りで、北庭、西庭に分かれています。寺伝によると、鎌倉時代後期の1318年(文保2年)に土佐を訪れた禅の高僧・夢窓国師によって作庭されたとのこと。時間を忘れて見入ってしまいそうな美しさです。

また、1644年(寛永21年)に造営され、国の重要文化財に指定される本堂の他、同じく重要文化財の仏像17体が奉安される宝物館なども見どころ。悠久の時の流れが織りなす歴史と文化、自然美に触れてみてはいかがでしょうか。

ご当地サポーターコメント
境内ではお遍路さんとすれ違うこともしばしば。竹林寺ではお遍路体験も行われており、朝から昼までの3時間コースと、丸一日かけて歩き通す8時間コースが用意されています。お遍路体験してみたい方におすすめです。
竹林寺
  • URLhttp://www.chikurinji.com
  • 住所高知県高知市五台山3577 MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約20分
  • バスアクセスJR高知駅から観光周遊バス「MY遊バス」乗車、「竹林寺前」下車すぐ
  • 営業時間境内8:00~17:00、名勝庭園・宝物館8:30~17:00
  • 定休日無休
  • 入場料名勝庭園・宝物館拝観料大人400円、高校生200円、中学生150円、小学生100円
  • TEL088-882-3085
  • 駐車場無料

高知の美味を一度に堪能できる、食のワンダーランド

市場内は「お城下広場」「龍馬通り」「いごっそう横丁」など7つのブロックに分かれている
市場内は「お城下広場」「龍馬通り」「いごっそう横丁」など7つのブロックに分かれている

高知市を訪れた人の多くが足を運ぶ、名物的屋内マーケット。カツオのたたきやうつぼ料理などのご当地グルメが味わえる飲食店や鮮魚店から土産物店まで、バラエティ豊かな約60店舗がひしめき合っています。軒先には目移りするほど魅力的な鮮魚や惣菜などがずらり。活気がある雰囲気も相まって、思わず食欲がそそられます。

平日といえどもオープンと同時に続々と人が集まり、お昼12時前には共有のテーブル席が満席になることも。観光客はもちろん、高知市民の胃袋も支えている、街なかの頼れるグルメスポットです。

共有テーブルに好きな料理を持ち寄って乾杯!

お城下広場の共有テーブルは常に大にぎわい。席が空いていれば、先に確保してから料理を買いに行くのがおすすめ
お城下広場の共有テーブルは常に大にぎわい。席が空いていれば、先に確保してから料理を買いに行くのがおすすめ

ひろめ市場では、各々が好きな料理やお酒を買って共有テーブルに持ち寄り、ワイワイ味わうのが定番の楽しみ方。ただし、お昼時や夕方以降は空きテーブルを探すのが難しいことも。そんな時は、飲食スペースのあるお店に持ち込み可能かを確認して利用するか、先客のいる共有テーブルに空席を見つけたら思い切って相席を提案し、隣り合った人と旅の話に花を咲かせるのも良いでしょう。

ランチやちょい飲み、さらにはお土産探しまで、様々なシーンで利用できます。一度足を運べば、二度、三度と訪れたくなるはずです。

ご当地サポーターコメント
「ひろめ市場」といえば、地元の方と相席してともにお酒を楽しむのも醍醐味のひとつ。お酒を酌み交わせば誰とでもすぐ親しくなれる、高知人のあたたかな県民性を感じられますよ。
ひろめ市場
  • URLhttps://hirome.co.jp
  • 住所高知県高知市帯屋町2-3-1 MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約8分
    とさでん交通 大橋通駅から徒歩約3分
  • バスアクセスJR高知駅から路線バス乗車、「大橋通」下車徒歩約4分
  • 営業時間10:00~23:00、 日曜 9:00~23:00※店舗により異なる
  • 定休日年6日程度※店舗により異なる
  • TEL088-822-5287
  • 駐車場有料

日本で唯一、本丸の建築群が現存

石落としや忍び返しなどの、敵襲に備えた様々な仕掛けが施された天守閣は見応え十分
石落としや忍び返しなどの、敵襲に備えた様々な仕掛けが施された天守閣は見応え十分

1601年(慶長6年)、関ヶ原の戦いの功績により入国した山内一豊により築城。日本の現存天守12城のひとつであり、天守の他、「懐徳館」と呼ばれる本丸御殿や追手門など、本丸の建築群が全て現存する日本で唯一の城です。土佐漆喰の白壁と瓦葺の灰色が鷹の羽に似ていることから、「鷹城(たかじょう)」という別名が付けられたとの説があります。明治維新による廃城令に加え、太平洋戦争や自然災害など幾度とない危機を乗り越えてきた「高知城」。南街道随一の名城という呼び名に相応しい、優美な姿で出迎えてくれます。

天守閣からは高知の市街地を一望

表門である追手門。石垣を積み上げ、渡櫓をのせた櫓門で、侵入者に三方向から攻撃を加えることができる
表門である追手門。石垣を積み上げ、渡櫓をのせた櫓門で、侵入者に三方向から攻撃を加えることができる

天守閣をはじめ、懐徳館や追手門、黒鉄門といった全15棟もの建造物が国の重要文化財に指定されています。

懐徳館では、他より一段高くつくられた藩主の御座所である上段ノ間が見学可能。藩主の護衛用につくられた武者隠しも見ものです。さらに、高さ18.5mの天守閣へと続いており、お殿様気分に浸りながら、高知の市街地を一望することができます。

市民をやさしく見守るように、高知市の中心部に立つ高知城。高知のまちを歩いた際にも、その美しい姿を眺めてみてはいかがでしょうか。

ご当地サポーターコメント
徒歩10分圏内の土佐藩主・山内家の下屋敷跡に立つ旅館「三翠園」では、日帰り温泉が楽しめます。館内には山内家に関する資料を展示するギャラリーもあり、高知城見学の前後に訪れるのもいいでしょう。
高知城
  • URLhttps://kochipark.jp/kochijyo
  • 住所高知県高知市丸ノ内1-2-1 MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約7分
    とさでん交通 高知城前駅から徒歩約5分
  • バスアクセスJR高知駅から路線バス乗車、「高知城前」下車すぐ
  • 営業時間9:00~17:00(最終入場16:30)
  • 定休日12月26日〜1月1日
  • 入場料 天守・本丸御殿等入館料420円、18歳未満無料
  • TEL088-824-5701(高知城管理事務所)
  • 駐車場有料

白浜青松が美しい、高知を代表する景勝地

松林と砂浜、海のコントラストが美しい。正面奥に見えるのは「龍王岬」
松林と砂浜、海のコントラストが美しい。正面奥に見えるのは「龍王岬」

坂本龍馬が郷里・土佐でもっとも愛した場所といわれており、高知県を代表する景勝地のひとつ「桂浜」。雄大な太平洋に面し、弓状に美しい砂浜が広がります。古来、月の名所として知られ、「よさこい節」にもその情景が歌詞として入っています。

遊泳は禁止されていますが、砂浜はベビーカーでも散策できる遊歩道が整備されている他、本浜休憩所「五色のテラス」という海を眺めながら休憩できるスポットを完備。美しい風景を存分に楽しむことができます。

太平洋の遥か彼方を眺める、勇壮な龍馬像がお出迎え

坂本龍馬像は、台座を合わせると高さ13.5mもの高さ
坂本龍馬像は、台座を合わせると高さ13.5mもの高さ

桂浜一帯は1951年(昭和26年)に整備され、「桂浜公園」として開園。「高知県立坂本龍馬記念館」や「桂浜水族館」、2つの神社を擁す「龍王岬」など様々な見どころがあります。高知の英雄・坂本龍馬の銅像もあり、太平洋の荒波にまなざしを向けている勇壮な姿が印象的です。

さらには、2023年3月に新たな観光名所として商業施設エリア「桂浜 海のテラス」がオープン。ご当地グルやお土産品などを扱う多彩なレストランやショップが並び、桂浜滞在のお楽しみが格段に増えました。

ご当地サポーターコメント
毎年4月上旬からの約2カ月間と、龍馬の誕生日であり命日でもある11月15日を挟んだ約2カ月間には、龍馬像の横に特設展望台が登場します。龍馬と同じ目線で太平洋を眺めることができますよ。
桂浜公園
  • URLhttps://katsurahama-park.com
  • 住所高知県高知市浦戸6 MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約30分
  • バスアクセスJR高知駅から路線バスまたは観光周遊バス「MY遊バス」乗車、「桂浜」下車すぐ
  • 営業時間24時間(桂浜 海のテラス8:30〜18:00※店舗により異なる)
  • 定休日無休
  • TEL088-841-4140(桂浜公園管理事務所9:00〜17:00)
  • 駐車場有料

目を見張るほどに美しい「仁淀ブルー」に合いに

地元で神聖な場所として大切にされている「にこ淵(ぶち)」。飲食や入水はせず、マナーを守って静かに鑑賞を
地元で神聖な場所として大切にされている「にこ淵(ぶち)」。飲食や入水はせず、マナーを守って静かに鑑賞を

高い透明度と、鮮やかなコバルトブルー。仁淀川が持つ神秘的な美しさを、地元のカメラマンが「仁淀ブルー」と呼び始め、その呼び名が徐々に定着しました。

仁淀川は、愛媛県にある西日本最高峰の石鎚山を源流に約124km続いています。場所ごとに異なる青の美しさで魅せてくれますが、中でも人気を集めているのが、高知県いの町にある「にこ淵」という滝つぼです。晴れた日には木々の間から差し込む光が青を引き立たせ、まるで宝石のような美しさに。その他、仁淀川町にある「中津渓谷」や「安居渓谷」でも、仁淀ブルーを体感できます。

自然と一体となれるアクティビティにも挑戦

「仁淀川アウトドアセンター」でのSUP体験の様子。SUP1人6,000円〜、クリスタルカヤック1人6,500円〜(時期で変動あり)
「仁淀川アウトドアセンター」でのSUP体験の様子。SUP1人6,000円〜、クリスタルカヤック1人6,500円〜(時期で変動あり)

仁淀川の大自然を満喫するなら、川でのアクティビティがおすすめです。「仁淀川アウトドアセンター」では、上流域でSUPやクリスタルカヤックの体験を行っています。インストラクターの丁寧な指導のもと体験でき、子どもや初めての人でも安心。ボードやカヤックに乗れば、まるで宙に浮いているような錯覚に陥るほど、川の透明度に驚くはずです。また、体験中の様子をドローンで撮影し、動画をプレゼントしてくれるうれしいサービスもあります。アクティビティを通して、高知の雄大な自然美を体験してみてはいかがでしょうか。

ご当地サポーターコメント
にこ淵や中津渓谷、安居渓谷を訪れる際は、足場が悪い場所が多いため、歩きやすいスニーカーなどがおすすめです。その他、仁淀川流域には、川遊びに適したスポットやキャンプ場などが点在しています。
仁淀川(によどがわ)
  • 住所高知県吾川郡仁淀川町長屋6 (仁淀川アウトドアセンター) MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約70分(仁淀川アウトドアセンター)
  • メモhttps://niyodoblue.jp/ (仁淀ブルー観光協議会)
    https://www.niyodo.jp (仁淀川アウトドアセンター)

四国カルストの成り立ちや自然環境を楽しく学ぶ

拡張現実(AR)など最新の技術を導入し、カルストの成り立ちを分かりやすく展示
拡張現実(AR)など最新の技術を導入し、カルストの成り立ちを分かりやすく展示

山口県の秋吉台、福岡県の平尾台に並ぶ日本三大カルストのひとつ、四国カルスト。愛媛県と高知県をまたぎ、最高地は標高約1,400m、約25kmにわたってカルスト高原が連なっています。

そんな四国カルストの成り立ちや自然環境を学べる施設として、2022年に「カルストテラス」がオープン。館内は、周辺の天狗高原のジオラマをはじめ、映像や写真を交えながら、四国カルストの植物や生き物に関する様々な展示を行っています。屋根付きのテラスからはカルスト台地を一望でき、緑が美しい夏も、雪化粧をまとった冬も見ものです。

見渡す限り広がる、大スケールの自然美に感動

カルストテラスのある天狗高原は、雲海や星空の名所として天空の爽回廊と呼ばれている
カルストテラスのある天狗高原は、雲海や星空の名所として天空の爽回廊と呼ばれている

カルストとは、地表の石灰岩が雨水や地下水などの浸食によってできた地形のこと。緑の草原に白い岩が映え、牛が放牧される牧歌的な風景美から、四国カルストは「日本のスイス」とも称されています。

カルストテラスでは、森林セラピーガイドとともに雄大な自然の中を散策するツアーも実施 。90分の気軽なコースから、5時間の本格的なコースまで4、5ルート設定されています。帰りは、大パノラマの風景が広がる、別名「天空の道」と呼ばれる県道383号線をドライブするのもおすすめです。

ご当地サポーターコメント
館内には展示スペースの他に、カフェやキッズスペースもあります。四国カルストへドライブに来た際の休憩スポットとしても活躍してくれそうです。
カルストテラス
  • URLhttps://karstterrace.com
  • 住所高知県高岡郡津野町芳生野乙4921-48 MAP
  • アクセスJR高知駅から車で約120分
  • 営業時間9:00~17:00
  • 定休日月曜※祝日の場合は営業、翌日休み
    カフェは月・金曜休み
  • 入場料無料
  • TEL0889-62-3371
  • 駐車場無料
  • メモツアーガイド(有料)の申し込みは、津野町HP(https://town.kochi-tsuno.lg.jp/section/post_7889)から受付。空きがあれば当日受け付けも可能
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