【函館】 ハセガワストア「やきとり弁当」を楽しむコツ!味の選び方や旅の途中に寄り道したいおすすめ店舗もご紹介
函館に来たなら、「ハセガワストア(通称:ハセスト)」の「やきとり弁当」は絶対に外せません。焼き場の前を通りかかると、香ばしいタレの匂いとジュウジュウという音に、つい足が止まってしまう…そんな経験をした方も多いのではないでしょうか。
「やきとり」と名乗りながら中身は豚肉だったり、容器に隠された「正しい食べ方」があったり、味も5種類から選べたり…知れば知るほど奥が深く、通うたびに新しい発見があります。
さて、あなたはどんな風に楽しみますか? はじめての方でも迷わず楽しめるよう、注文のコツから通な食べ方まで、グルメライターの筆者がたっぷりご紹介していきます。
1. 道南エリアのローカルコンビニ「ハセガワストア」
こんにちは。北海道内5,000店以上を食べ歩いてきたグルメライターの高井なおです。北海道のグルメを日々紹介している私ですが、函館を訪れるたびに必ず買ってしまうのが、ハセガワストアのやきとり弁当。地元の方から観光客まで幅広く愛されるこのお弁当、実は知れば知るほどおもしろいこだわりがぎゅっと詰まっているのです。
1958年(昭和33年)に創業した「ハセガワストア」は、函館市内とその近郊に14店舗を展開する、道南エリアのローカルコンビニエンスストアです。地元では親しみを込めて「ハセスト」と呼ばれ、大型店舗ともなればスーパーマーケットさながらの売り場面積と品揃えを誇ります。
そんなハセストの代名詞といえるのが、1978年に誕生した名物「やきとり弁当」。ご飯の上に海苔・タレを絡めたやきとりを乗せた一品ですが、今では年間100万食以上を販売する大ヒット商品となっています。
今回取材に伺ったのは、ハセストの1号店であり、最大規模を誇る「中道(なかみち)店」。店内に一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが、やきとり弁当のパッケージを模したおなじみの看板。オープンになった焼き場では、スタッフの方が手際よく串を返し、やきとりをジューシーに焼き上げる様子が目の前で繰り広げられます。
ジューっとお肉が焼ける音と、あたり一面に広がる香ばしいタレの匂い…この臨場感はもはやコンビニではなく、本格的なやきとり専門店の雰囲気そのものです。ちなみに持ち帰りにも便利な「冷凍やきとり」も販売されています。
棚には、店内で手づくりされたお弁当・おにぎり・パンなどがずらりと並びます。お話をうかがったところ、売上の実に7割をこうした手づくりメニューが支えているのだとか。
大手コンビニチェーンが進出するなかでも、独自メニューと圧倒的な地元愛で唯一無二のポジションを守り続けるハセスト。函館の暮らしに欠かせないその活気ある空気感を、ぜひお店で体感してほしいと思います。
みちくさの達人
函館出身のロックバンド「GLAY」が紹介したことで人気に火がついたやきとり弁当。函館でライブを行うアーティストに、差し入れすることでも広く知られています。そんな素敵なエピソードを知ると、ますます特別な存在に感じられてしまいますよね。
2. 鶏肉ではない!?函館ソウルフード「やきとり弁当」とは?
やきとり弁当とはごはんの上に海苔とタレを絡めたやきとりを乗せたお弁当ですが、乗っているのは鶏肉ではなく、なんと「豚精肉」の串!フタを開けてみて驚いた、という方もきっと多いのではないでしょうか。 これには北海道・道南エリアの食文化が関係しています。
函館を含む道南は、昔から養豚が盛んなエリア。鶏肉よりも豚肉のほうが安くて手に入りやすかったことから、「やきとり=豚肉」という文化が定着しました。お弁当のフタには可愛い「ぶたちゃん」のイラストが描かれ、豚肉であることをさりげなくアピールしています。
やきとり弁当が誕生したきっかけは、1978年(昭和53年)のある夜半にまでさかのぼります。レジを打っていた創業者の長谷川文夫氏に、一人の酔客が「お弁当ないの?」とひと言。お店にあったごはんと海苔、おつまみにと焼き始めていたやきとりを組み合わせ、即興で作ったのが始まりでした。
偶然のひらめきから生まれたこのお弁当は、今や函館を代表するソウルフードのひとつに。地元の方はもちろん、たくさんの観光客も、この味を求めてお店へと足を運びます。
やきとりは作り置きをせず、注文を受けてから一本一本焼き上げ、出来立てを提供しています。また味のバランスを計算し、赤身と脂身が絶妙なバランスになるよう丁寧に串打ちされています。注文後に焼き始めるため、出来上がりまでに多少の待ち時間はかかりますが、いつでもアツアツのお弁当が食べられるのは嬉しい限りです。
そして、この美味しさをさらに引き立てる隠し味が「はこだてわいん」の赤ワイン。焼き上げの途中にお肉にシュッと吹きかけることで、味をまろやかに、お肉をやわらかく仕上げてくれるのだそうです。地元ならではの素材を活かす徹底したこだわりが、長年愛され続けるハセストの味を支えています。
みちくさの達人
かくし味の赤ワインなのに、弁当箱のふたに堂々と書いてしまうのもハセストの愛らしいところ。もはや全然隠れていませんが、そのオープンなこだわりこそが、冷めても変わらない美味しさの正体です。
3. 5種類から選ぶ、味の選び方ガイド
やきとり弁当は、「タレ・塩・塩だれ・うま辛・みそだれ」の5種類から味を選ぶのも、楽しみのうちのひとつ。 同じ商品でも選ぶ味によってガラリと印象が変わるため、何回食べても飽きることがありません。
ここでは「どれにしようか迷ってしまう…」という方のために、選び方のポイントを解説します!
【タレ】まずはこれ! 断トツの人気No.1
はじめての方には、圧倒的な人気を誇る「タレ」をおすすめします。甘辛く香ばしいタレと豚精肉の組み合わせは相性バツグン!海苔・ごはんにもしっかり絡み、物足りなさも感じさせません。
【塩】「通」が好むシンプルな奥深さ
タレの次におすすめなのが、通に人気との声も高い「塩」。実はこの塩、ただの塩コショウではないんです。隠し味にほんのりとガーリックを効かせることで、あっさりしつつも食欲を刺激する絶妙な味わいに。お肉の脂と力強いうま味をシンプルに楽しみたいという方は、塩一択です。
王道のタレ・通に人気の塩のほかにも、ちょっぴり酸味の効いた「塩だれ」、白みそ・熟成みそに豆板醤を効かせた「みそだれ」や、後からじわじわっとくる辛さがクセになる「うま辛」なども並びます。どれも個性豊かな味わいでしたが、特にうま辛は思っていた以上の刺激が味わえました。ぜひ気分や好みに合わせてセレクトしてみてくださいね。
4. 実は自由度が高い! サイズ・トッピング・バリエーション
とてもシンプルなやきとり弁当ですが、実はカスタマイズの幅がかなり広いんです。サイズ・トッピング、さらには先ほどご紹介した5種類の味付けを組み合わせたりと、そのパターンは無限大です。
ここでは、自分だけの一折を見つけるためのカスタマイズ術をご紹介します。
選べるサイズは全部で5種類
カスタマイズの第一歩はサイズ選びから。基本になるのは「ミニ・小・中・大・ジャンボ」の5種類ですが、実はご飯の量だけでなく、のっている串の本数や内容も変わります。
一番人気は、豚精肉3本が乗った「小(ごはん200g)」。「中(ごはん250g)」になると豚精肉3本に加えて野菜串1本が追加され、「大(ごはん350g)」には豚精肉が4本、「ジャンボ(ごはん450g)」には通常よりも少し大きな豚精肉が4本乗っています。なお中サイズの野菜串は、10円追加することで豚精肉に変更可能です。
みちくさの達人
サイズを選ぶ際は「その日の食欲(ごはんの量)」「野菜串を食べたいか(串の種類)」がポイントになるでしょう。ちなみに全体の約3割の方が、小サイズをタレでオーダーしているそうですよ。
チーズソース・温泉卵のトッピングも
サイズが決まったら、次はお好みでトッピングを選びましょう。やきとり弁当のポテンシャルをさらに引き出す「チーズソース」と「温泉卵」の2種類が用意されていて、どちらもお手頃価格。組み合わせ次第でよりマイルドな味わいが楽しめます。
なおトッピングの存在については、まだまだ知らないという方も多いはず。味付けやサイズの選択肢が多すぎて、トッピングまでたどり着けずに注文を終えてしまうケースが多いからかもしれません。まさに通だけが知る、秘密の味変とも言えるでしょう。
チーズソースは少し硬めの質感なので、やきとりにかけた後に軽くレンジで温めるのがより美味しく食べるコツ。全体にトロりと馴染み、コクがさらに増してやみつきになります。個人的にはみそだれとの組み合わせがイチオシです。
一方の温泉玉子は、全体をまろやかに包み込んでくれる名脇役。お肉やご飯との一体感が一気にアップするので、あっさりした塩よりも、王道のタレに絡めて食べるのが断然おすすめです。ぜひ試してみてくださいね。
観光途中にサクっと食べられる「やき弁棒」
やきとり弁当をもっと手軽に味わいたい!そんな方はぜひ「やき弁棒」を手に取ってみてください。
やき弁棒とは、やきとり弁当を棒状にアレンジしたワンハンドグルメ。割り箸に巻いたごはんの上に海苔・豚肉を巻き付け、香ばしく焼き上げています。口に運べば、その味わいはまさにやきとり弁当そのもの。忙しい時や移動の合間などでも、片手でサクッとあの美味しさを楽しめます。
みちくさの達人
定番の味を制覇したと思ったら、トッピングに「やき弁棒」まで…!やきとり弁当の種類の豊富さには本当に脱帽です。知れば知るほどリピートする口実が増えてしまい、何度食べてもまたすぐに足を運びたくなってしまいます。
5. 月替りの「変わりごはん」も見逃せない
さらにやきとり弁当には、月替わりの「変わりごはん」が登場します。2026年6月の取材時には「たけのこごはん」のやきとり弁当が販売されていました。たけのこがシャキシャキの食感で、ごはんからはしっかりと出汁のうま味も。やきとりの味は、ごはんの風味を引き立ててくれる「塩」が圧倒的におすすめです!
これまでに「栗ごはん・うめ野沢菜ごはん・しょうがごはん・ガーリックごはん」など、多彩な変わりごはんが登場してきています。中でも特に人気を集めていると言われているのが「わさびごはん」。ツーンとした辛みが、タレの甘さを引き立てるとの評判です。
季節の食材やひと工夫ある味が加わることで、いつものやきとり弁当がぐっと特別なおいしさに!また「今月はどんなごはんだろう」と旅の前にチェックするだけで、ワクワクが増してきます。これで何度足を運んでも、いつも新鮮な気持ちで楽しむことができますね。
6. 秘密のミゾ、知ってる?やきとり弁当の「正しい食べ方」
実はやきとり弁当には、ハセストが公式に推奨する「正しい食べ方」があることをご存知ですか? 弁当容器には、その食べ方のために設計されたこだわりの機能が備わっているんです。
ポイントは容器にある細いミゾ。串の根元をここにセットしてフタを閉じ、上から軽く押さえてください。そのまま串を左右にねじりながら引き抜きましょう。お肉が串からするりと外れ、手を汚さずに食べることができます。
みちくさの達人
このミゾは単に手を汚さないためだけでなく、やきとり弁当を最高の状態で食べるために不可欠なもの。 串から外すことで、甘辛いタレをまとったお肉、海苔、ごはんを1度にバランスよく口に運べるようになりますよ。
7. 観光中に立ち寄りやすいおすすめ店舗
函館とその近郊に14店舗を展開するハセストですが、実は店舗ごとにそれぞれ違った個性があるのをご存知でしょうか?今回は、旅行者が観光の合間に立ち寄りやすいアクセス抜群の4店をピックアップ。お店ごとの特徴などをご紹介します。
① イートインスペースが充実「ベイエリア店」
観光名所・金森赤レンガ倉庫のすぐ目の前にあるのがこちら。すぐ隣には函館のもう1つの名物「ラッキーピエロ」が並んでいて、函館の二大ご当地グルメを1度にハシゴできる夢のようなスポットとしても知られています。
なお、店内には広々としたイートインスペースがあるので、散策の休憩をかねて、焼き立てアツアツのやきとり弁当をその場でゆっくり味わうのにも最適です。
- ハセガワストア ベイエリア店
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北海道函館市末広町23-5 MAP
函館駅から市電乗車、「十字街」下車徒歩3分
7:00~22:00
② 函館駅から好アクセス!「函館駅前店」
函館駅・函館朝市の目の前にあるお店がこちら。全店舗の中で売り場面積が1番狭いことでも知られています。パンやドリンクなども並んではいますが種類が少ないため、やきとり弁当のテイクアウト専門店と呼んだ方がしっくりくるかもしれません。
なお駅から徒歩約2分の好立地にあるので、函館で食べる最後のグルメとして駅弁代わりに購入するのにも最適です。
- ハセガワストア 函館駅前店
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北海道函館市若松町14-10(函館ツインタワービル1F) MAP
函館駅から徒歩1分
8:00~20:00
③ ぜひ行きたい1号店「中道店」
ハセストの1号店であり、やきとり弁当誕生の地。この記事でも紹介したように売り場面積がとても広く、たくさんのお弁当や焼きたてのパンなどが所せましと並びます。店内のイートインスペースにはGLAYのサインやポスターなどが飾られ、見どころも盛りだくさんです。
函館駅からは約5km、五稜郭からは約1kmほどはなれているので、向かう場合は車もしくはバスの利用を検討しましょう。
- ハセガワストア 中道店
-
北海道函館市中道2丁目14-16 MAP
「鍛治団地」バス停 下車 徒歩1分
24時間営業
④ 夢のコラボ「セイコーマート函館ベイ店」
2025年10月にオープンした、ハセストとセイコーマートの初となるコラボ店舗です。同じセコマグループに属する2つのローカルブランドがタッグを組み、ここにしかない特別な空間が誕生しました。セイコーマートの豊富な品揃えに加え、やきとり弁当も注文可能。ファン必見の限定コラボグッズも販売されています。
観光客の多いベイエリアからも近く、また全24台分の駐車場が完備されアクセスも抜群。外壁には両社のキャラクターとやきとり弁当が並ぶサインが掲げられており、函館旅行の新しいフォトスポットとしても外せない注目の店舗です。
- ハセガワストアとSeicomart(セイコーマート函館ベイ店)
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北海道函館市大手町5-9 MAP
函館駅から市電乗車、「市役所前」下車徒歩4分
6:00~23:00(ハセガワストアは8:00~21:00、注文受付は20:45まで)
8. グルメライター・高井なおの偏愛コラム
ごはんに海苔・やきとりを乗せた、シンプルな構成でありながらも、函館市民や観光客から絶大な支持を得ているハセストの「やきとり弁当」。これほどシンプルな構成で、なぜここまで人を惹きつけるのだろうと、最初は不思議でなりませんでした。
でも通えば通うほど、その理由が少しずつ見えてきます。容器のミゾや赤ワインを吹きかけることなど、どれも言われなければ気づかないような小さなこだわりばかりです。
それでも、食べ終えたあとの満足感は確かなもの。シンプルだからこそ、ひとつひとつの丁寧さがまっすぐ伝わってくるのだと今ならわかります。創業から半世紀以上、やきとり弁当が変わらず愛され続けてきたことには、ちゃんと理由がある。
函館へ行ったらぜひハセガワストアへ。あなた好みのやきとり弁当に出会っていただけたらうれしいです♩
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