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#ステークホルダーツーリズム
ゲストも地域も、みなが笑顔に。街ぐるみで盛り上がる「OMO7旭川」
2024年8月1日
2024年10月24日更新
編集&ライター :  川口貴子

星野リゾートは2023年から「ステークホルダーツーリズム」を提唱しています。ホテルや旅行会社といった観光事業者だけでなく、旅行者や地域コミュニティ(地域経済、地元住民の生活、自然環境)も観光産業の輪に加わり、この三者がそれぞれメリットを得ることを目指す、持続可能な新しい旅のかたちです。

今回クローズアップする「OMO7旭川」は、「OMO」ブランド第1号として2018年に開業して以来、地元住民の社交場的なサービスも保ちつつ、新しいビジネスモデルにチャレンジを続けています。「ステークホルダーツーリズム」の実現に向けた取り組みを、インタビューを交えながらご紹介していきます。

目次
#01地域の魅力をつなぐ「街ナカ」ホテルの構想
◇地域との連携のポイントは「継続性」
◇連携の具体策①「OMO」のオリジナルコンテンツ「OMOレンジャー」
◇連携の具体策②旬の地元情報をいち早く掲載する「ご近所マップ」
◇連携の具体策③内外の声を反映して「OMOベースレンジャー」「Go-KINJOカード」を新設
#02旭川愛あふれる「OMOレンジャー」の実像とは
#03「ご近所さん」の店の方に聞きました。街・ゲスト・ホテルの素敵な関係
◇「-Freehouse-THE YEAST」 代表・吉田周平氏、店長・木戸一馬氏
◇「Japacheese Asahikawa」 長尾英次氏
◇「和酒角打 うえ田舎」 馬場剛氏
#04実際にお泊りいただいたお客様の声
#05街・ゲスト・ホテルがメリットを得る、理想の観光の姿へ

#01

地域の魅力をつなぐ「街ナカ」ホテルの構想

旭川市は北海道のほぼ中央に位置し、道内第2の都市といわれています。大雪山系の十勝岳連峰に囲まれ、市街からアクセス至便の周辺スキー場では極上のパウダースノーが堪能できます。肥沃な盆地で昔から農業や酪農、醸造業などが盛ん。市内中心部は飲食店が立ち並び、街角には銅像などのアートが点在しています。 このように観光面のポテンシャルが高いロケーションに建つ「OMO7旭川」。「OMO」ブランドが掲げる「テンションが上がる『街ナカ』ホテル」の実現と「ステークホルダーツーリズム」に不可欠な地域コミュニティとの連携に向けて、第一に行ったこと、理念を具体化した取り組みについて、総支配人・照井太陽氏にインタビューしました。

◇地域との連携のポイントは「継続性」

継続的なコミュニケーションや活動展開の重要性を語る、総支配人の照井太陽氏。

「開業にあたり、真っ先に行ったのは地域や行政の方々へのヒアリングです。皆さんとお話をしていてよく感じるのが、地域にとっては『当たり前』がゆえに気づいていない、とても魅力的で素敵なものがたくさんあるということ。そうした私たちの視点からの、今まであまり注目されてこなかったポイントを魅力発信する提案は、ときに地域のご理解をいただくのに時間を要します。きちんと時間をかけながら皆さんと意見交換し、ニーズの変化にも合わせながら、協力して作り上げたものを持続発展させていくことが大切だと実感しています」(照井氏)

粘り強く継続することで地域との信頼関係が育まれ、連携が強固に。さまざまな取り組みの中でも特にオリジナリティがあり、「OMO7旭川」の地域連携への思いを認知してもらうきっかけとなった具体的なアクションが、「OMOレンジャー」というツアーガイドでした。

◇連携の具体策①「OMO」のオリジナルコンテンツ「OMOレンジャー」

「OMOレンジャー」とは、ホテルの外へゲストを誘導し、近隣を歩いて回りながら店やスポットを紹介する「ご近所アクティビティ」のツアーガイド。ホテルロゴがデザインされたユニフォームに身を包み、旗を振りながら巧みな話術で街中をナビゲートする様子は、今や「OMO7旭川」界隈の見慣れた風景になっています。

「約500歩圏内にある『ご近所さん』へ、テーマに合わせてゲストをご案内し、立ち寄るお店の方ともコミュニケーションを取りつつツアーを盛り上げるのが『OMOレンジャー』の役目です。『今日もまた、ゲストと街歩きしているな』というように、地元の方にも知っていただけるのは私たちにとって大変嬉しいことです」(照井氏)

「OMOレンジャー」の間ではご近所の店の情報共有がとても活発。それは誰がガイドを担当しても、店としっかりコミュニケーションがとれる状態につながります。こうして活動を継承する構図は、数年がかりで醸成された「OMO7旭川」の文化といえるかもしれません。

ゲストと肩を並べて歩きながら、親しみやすい軽妙なトークで路地裏を案内。

情報通で路地裏まで詳しい「OMOレンジャー」は、いうなれば旭川に住む友人というイメージ。 「自分の友人が地元に遊びにきたらどこに案内するか。そんな気持ちで、地元の人が通うお店や旭川らしい場所の中からゲストの好みを見極めてお連れします。お店を主観的にご紹介して良い、と個々の裁量に任せている点も特徴かもしれません。インターネットやSNSにある情報とは一線を画した『私はここが一番おいしいと思います』『このメニューが絶品です』という情報こそが、『友人ガイド』としてのおもしろさだと思いますので」(照井氏)

◇連携の具体策②旬の地元情報をいち早く掲載する「ご近所マップ」

1階にある、滞在の拠点となる「OMOベース」の壁面には、「OMO」ブランド名物の大きな地図「ご近所マップ」が設置されています。「ご近所さん」の店や通りの名前が記され、観光の参考になる地図です。

「おすすめ店を紹介するフラッグなど、全てスタッフの手作りなんですよ。情報の更新も頻繁で、例えば花の見頃スポットをスタッフが撮った写真付きでご紹介するなど、季節感も大切にしています。地図を設置するだけでは、ただの壁紙と同じ。旭川を楽しんでいただきたい思いを、いかに伝えられるかがポイントになります」(照井氏)

ローカルな情報発信の基地として活用してもらいたい、と照井氏。

旭川市民の方が地図を見て「地元に住んでいるがこの店は知らなかった」と驚かれたこともしばしば。 「ご近所のお店の方も気軽にお越しになり、顔見知りの『OMOレンジャー』にお声掛けくださる。街頭だけでなくホテル内でも地域交流が生まれるきっかけになっています」(照井氏)

◇連携の具体策③内外の声を反映して「OMOベースレンジャー」「Go-KINJOカード」を新設

「OMOレンジャー」の活動を進める中で見えてきたのが、ホテルの中でお客様との接点をもっと増やせないか、という課題です。そこで「OMOベース」に常駐する形の「OMOベースレンジャー」を新たに配置。チェックインする方や「ご近所マップ」を見ている方に、積極的に声掛けをしています。

さりげなく持ち歩けるGo-KINJOカード。ホテル・ゲスト・お店の橋渡しをするコミュニケーションツール。

「『OMOベースレンジャー』がお店をご紹介するとき、口頭だけだと情報を覚えきれない場合もあります。お店側からも、『OMO7旭川』からのお客様かわからない、と伺ったことがありまして。そこを打開してお店とゲストの交流のきっかけになるコンテンツを作ろうと始めたのが、おすすめ店を書いてお渡しできる名刺サイズのカードです」(照井氏)

こうしたカードがあれば入店しやすく、店の人との会話もスムーズにできそう。リラックスした中でのおいしい食事と会話は、ゲストの気分をぐんと上げる一助になるはずです。「OMO7旭川」が最終的に目指しているのは、街を訪れた人のテンションをさらに上げる宿泊体験を提供し、ホテルも、街も、地域の人々も好きになって帰ってもらうこと。そしてリピーターとして再訪してもらい、ホテルと地域の事業を相互に成り立たせていくことなのです。

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#02

旭川愛あふれる「OMOレンジャー」の実像とは

ところで、ゲストに紹介する情報収集からガイドツアーの様子など、「OMOレンジャー」の現場での活動は実際どのようなものなのでしょうか。通称「ちょーさん」にお話を聞きました。

ホテルマンとしての経験豊富で「OMO7旭川」開業時から活躍している、いつも笑顔の「ちょーさん」。

「旭川はお店の入れ替わりも多く、新陳代謝が盛んな街です。複数いる『OMOレンジャー』の間では、細かい情報もすぐに持ち寄って共有します。その集大成が『ご近所マップ』です。 『OMOレンジャー』の中には、旭川出身の私でも感心するくらい、あちこちのお店や路地に精通した人もいれば、ラーメン店だけとても詳しい人もいます(笑)。そんな多様性も『OMOレンジャー』の強みですね。

私たちをを知ってくださっている市民の方も、ホテル開業時に比べて増えていると思います。地元スーパーをご案内する『スーパーマーケットレンジャー』のツアー中、来店していた一般のお買い物客の方から『“OMO7旭川”の人でしょ? お客さんを案内しているの?』とお声掛けいただいたこともありました。いつもはホテルの中で仕事をするホテルマンが、ゲストと街の中へ出かけていくのは発見も多く、街とホテルとの新しい関わり方だとやりがいを感じています」(「ちょーさん」)

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#03

「ご近所さん」の店の方に聞きました。街・ゲスト・ホテルの素敵な関係

ご紹介してきたような星野リゾートの新たなビジネスモデルは、連携しているご近所店の目にどのように映り、事業や日々の生活に何らかの変化を生むきっかけとなっているのでしょうか。「レンジャーツアー」の受け入れをしてくださっている3軒の方にお話を伺いました。

◇「-Freehouse-THE YEAST」 代表・吉田周平氏、店長・木戸一馬氏

旭川の目抜き通り、平和通り買い物公園の角地に建つクラフトビール店。風味抜群のビールを楽しみながら、店内を彩る地元アーティストの作品にも触れられ、散策がてら立ち寄るのに絶好のスポット。

左・代表の吉田氏、右・店長の木戸氏。手前に並ぶのはオリジナルのクラフトビール缶。

「まずはシンプルに、大変助かっています。ありがたいですね。お客様が増えてたくさん来てくださっています。ローカルの方が多く来る時期と、ホテルのお客様が来る時期とは少し違うので、飲食の売上が通常は落ち込むといわれる2月、8月も、『OMO7旭川』とのホットラインのおかげでうちは例外な2月、8月を過ごさせてもらえています」(吉田氏)

「『OMOレンジャー』の方たちはトレーニングでも来店して、ビールの説明の仕方などをスタッフ間でやりとりされているので、うちの従業員と同じくらいのお客様への対応をしていただけています。安心してお任せできますね」(木戸氏)

「ただ近所にあるから地図で紹介するのではなくて、またある意味、SNSなどに載っている情報とも違って、お客様の目の前で誠実に語ってくれることなので、熱伝導がすごいですよ。まるで友だちみたいに、店での楽しみ方まで伝えてくれる感じです。店を大切にしてお客様につなげてくださるので、うちも『OMO7旭川』からのお客様には一気にローカルでおもしろい気分になっていただきたいと対応しています。

お客様からは、北海道ならではのビールが飲みたいという要望が多いですし、毎日飲みたくなるようなオリジナルビールをこれからも展開していきたいと思っています。機会があったら、「イースターズ」といううちのオリジナルビールと『OMO7旭川』の限定ラベルのコラボを、いつかやってみたいですね」(吉田氏)

◇「Japacheese Asahikawa」 長尾英次氏

旭川市東鷹栖の加藤牧場の生乳を使い、チェダーやモッツァレラなど日本人が食べやすいチーズを作る「ジャパチーズ」。ご夫婦で営む店舗は、アイコニックな黄色い丸を描いた旗が目印です。

宮城県の酪農一家に育った長尾氏。2016年の旭川市総合計画市民説明会では旭川の魅力や可能性を語るパネリストをつとめたことも。

「2015年に開店して何年かは、ゴールデンウィークも街に人が全然いなかったんです。でも『OMO7旭川』が開業して『レンジャーツアー』が始まった後くらいから、ゴールデンウィークに店を開ける意味が出てきたのです。お客様が増えた原因が何なのかは正直わかりませんが、ツアーでカフェやうちのような店があることを知ってもらえたのかな、ホテル開業がひとつの要因になっているのかな、という気はしますね。

普段はザ・ホテルマン、という感じのきちんとした方が、服装も変えてツアーガイドをしているのを見たときには、大人が本気でやっていることには本気で応えなくてはいけないだろう、と思いましたよ。そこまでして店にお客様を連れてきてくれる人に、半端な真似はしたくない。売上がどうこうよりは、ホテルと店とのそうした関係性が嬉しくて。もちろん商店街のためにもなっていると思います。

行動展示をイメージして、店内工房に設けた窓

実は、私が開店当初に考えていたプランが、『OMOレンジャー』さんによって初めて活かされたんです。旭川のビジネスプランコンテストに出た際のことですが、『街の中でチーズ工房を開き、行動展示の窓を工房に設けます』とイメージを語りました。そのときは高評価をいただけたのですが、実際に始めて見ると一般のお客様が店の奥の工房まで来てくれることはなかなかなくて。でも『OMOレンジャー』さんが中へ促して説明してくれると、お客様もどれどれ、となりますよね。わざわざ設けた窓が『OMOレンジャー』さんを通して活用できるようになった。私たち夫婦だけでは難しかったことです。

少し前に、驚いた出来事があったんですよ。一人のおばあさんが、チーズを買うわけでもなく店の前で待っているんです。お声掛けしてみると『話がおもしろいって聞いて、聞きにきた』と仰るのです。『レンジャーツアー』で話している内容がおもしろい、と耳にされたらしく。まさかそんな話題になっているとは思いもよらず、おもしろいと思ってもらえていたんだ、良かった!と。 観光の方にも地元の方にも、酪農界や生産者さんに思いを馳せてもらうきっかけに、旭川の思い出の1つに、うちのチーズやソフトクリームがなれたらと願っています」(長尾氏)

◇「和酒角打 うえ田舎」 馬場剛氏

北海道の酒処である旭川。「和酒角打 うえ田舎」は隠れ家的な雰囲気で角打ちが楽しめるお店です。酒類の豊富なラインナップに加え、意匠を凝らした空間演出も評判。地酒のお土産選びにもぴったりです。

酒に精通したスタッフが多い中、「僕はおしゃべり担当」とユーモラスに語る馬場氏。

「うちには『レンジャーツアー』のひとつ『はしご酒ツアー』で『OMOレンジャー』さんとお客様が来てくださっています。海外からのお客様もかなりいらっしゃるのですが、店側がコミュニケーションをとりにくい場合でも、『OMOレンジャー』さんがうまくやり取りをしてくださるので助かっています。お客様がとても満足そうにしてニコニコ笑顔でお帰りになると、良かったなとホッとします。

酒の種類がとても豊富なので迷う方も多いのですが、そんなときもタイミング良く『OMOレンジャー』さんが選び方のアドバイスを店側に振ってくれて。とにかくコミュニケーションが上手で、フリートークもすごい。お客様が店にいる時間をトークで盛り上げてくれるので、僕らも安心して見ています。もちろん見ているだけでなく、掛け合いのように場を盛り上げてお客様に楽しんでいただけるようにしています。

常連客と観光客の交流の場ともなっている、角打ちスペース

『はしご酒ツアー』でいらっしゃるお客様は必ずしも、日本酒が大好きな方ばかりではありません。そうした方々が来てくださるのはツアーならではだと思うので、日本酒に触れるきっかけになる提供の仕方を工夫しています。例えばお酒が苦手な方にはハスカップ風味の甘酒を出したり。うちのことをよくご存じの『OMOレンジャー』さんが、お客様のお好みを見ながら『ビールもありますよ』などとうまくリードしてくれるのもありがたいです。

ホテルと、店や観光地というのは単純に考えると別個なものですが、こうして一緒に連携することでツアーとして楽しんでもらい、旅の時間を有効に使える提案をしていけるといいですね」(馬場氏)

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#04

実際にお泊りいただいたお客様の声

「OMO7旭川」の地域や店との多角的な取り組みやサービスは、ゲストに満足してもらうのが最重要ポイントであることは言うまでもありません。「ステークホルダーツーリズム」の観点からも、ゲストがホテルや街へ抱いた印象は大切です。ここではチェックアウト後にお寄せいただいたアンケートから、滞在のリアルな感想をご紹介します。(一部要約、意訳させていただいております)

もっともたくさんいただいているのが、「レンジャーツアー」に参加して楽しかったとのお声。友だち感覚での一歩踏み込んだ情報や楽しみ方のアドバイスも好評のようです。 「足を踏み入れにくい路地裏まで案内していただいたことが本当に嬉しく楽しかったです」(50代・女性) 「OMOレンジャーさんのホスピタリティが素晴らしく、あっという間の2時間でした。翌日の過ごし方も教えていただき、ジャパチーズさんなども買えて旭川の思い出が色濃く残り、また絶対に来よう!と思う旅になりました」(30代・女性)

一人旅、子連れ旅のサポートになっていることもわかりました。 「OMOレンジャーのおかげで、一人旅でも困りませんでした。ハーフサイズのラーメンがある店を教えてくださったり、満足度が高い旅にしていただきました」(50代・女性) 「OMOレンジャーとのツアーは子連れで不慣れな街歩きをするにも安心でした」(40代・女性)

最後に、旅全体の満足度に関する感想もご紹介します。 「旅を丸ごと、満足度を上げてくださりありがとうございます。ホテル利用をただの宿泊目的でないひとつの体験に仕立てて、随所に創意工夫が感じられました。滞在が終始楽しかったです」(30代・女性)

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#05

街・ゲスト・ホテルがメリットを得る、理想の観光の姿へ

今回のインタビューを通して気づいたのは、「旭川はおもしろい」「もっと盛り上げたい」という共通した思いでした。ホテルと飲食店、立場は異なっても、旭川の素晴らしさを広めようというポジティブな気持ちが、様々な取り組みの原動力になっているにちがいありません。そんなホテルと地域の連携がゲストの満足度につながっているのも、アンケートからひしひしと伝わってきました。

「OMOレンジャー」が旅人と地域を橋渡しすることでゲストの気分が上がり、旭川の街への好感が積み重なることは、地域価値の創造へ直結します。地元店の集客、売上増は「ステークホルダーツーリズム」が目指す地域コミュニティ全体の経済的な好循環の兆しととらえてよいでしょう。

大切なのは、街・ゲスト・ホテルがメリットを得る取り組みを、未来へとどのように持続させるのか。「OMOレンジャー」「ご近所マップ」はどう進化し、街の変化にどう対応していくのか。地域の魅力の発信地として「OMO7旭川」が果たすべき役割は大きく、これからさらに期待がもてます。

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PROFILE
川口貴子
編集&ライター
大手出版社の女性誌で10年間、編集を経験した後フリーに。旅やインテリア、雑貨のテーマを中心に雑誌やwebで記事を書く日々。夫とのスポーツ観戦や、温泉旅に出かけるのが何よりの楽しみ。
施設のご紹介
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2023年から星野リゾートが提唱している、アフターコロナの旅のキーワード「ステークホルダーツーリズム」。旅に関わる企業や人たちだけでなく、旅行者、地域の生活や経済、自然環境をも含めたコミュニティ全体にフェアなリターンを提供する、観光の新しいかたちです。
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