生ごみを堆肥として再資源化する「環パイン プロジェクト」

西表島を代表する特産品の一つである「ピーチパイン」。ほんのり桃の香りがするのが特徴で、生産量が少ないため市場に出回ることも珍しい希少なパインです。そんなピーチパイン生産活動において、近年、肥料の価格高騰が課題に。その課題解決のために、島では島内で排出された生ごみを堆肥(たいひ)として再資源化する循環型農業に取り組んでいます。星野リゾート 西表島ホテルでも2024年より「環パイン プロジェクト」として、島のパイン農家の方と一緒にその活動を行っています。

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「環パイン プロジェクト」とは

ピーチパインの栽培において、良質な肥料は欠かせません。そこで島のパイン農家では以前から、島内で排出された生ごみを堆肥として再資源化して活用する循環型農業を目指し活動をしていました。 西表島ホテルも島への貢献として2023年から当活動に参加。島内でのパインの消費と観光活用の部分を組み込んだサイクルとして「環パイン プロジェクト」と名付け、ホテルのレストランで出た生ごみをホテル敷地内で堆肥化してパイン農家へ還元する取り組みを行っています。最終的には、収穫したピーチパインを西表島ホテルのイベント「春のピーチパイン祭り」にて提供するというサイクルを目指しています。

今後の計画
2024年4月
西表島ホテルのレストランで出た生ごみを堆肥として再資源化する取り組みを開始
2024年冬頃
完成した堆肥を島のパイン農家に還元(これ以降も継続的に堆肥を還元)
2025年春
堆肥を蒔いた畑でピーチパインを栽培中(パインの収穫には2年かかるため)
2026年春
サイクル完成
堆肥を使用して栽培したピーチパインを収穫し、「春のピーチパイン祭り」にて収穫したピーチパインを提供
以降、このサイクルで継続的に循環

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ホテル敷地内の堆肥舎で堆肥を管理

水分条件を保つため、コンクリートで囲われたエリアに雨水の侵入を防ぐ屋根を設置

西表島ホテルのレストランで出た生ごみの堆肥化は、島のパイン農家とホテルスタッフが協業し、ホテルの敷地内の堆肥舎で行います。生ごみを主とした有機物を原料に、島の米農家から提供されるもみ殻や米ぬか、枯れ葉などを混ぜ合わせ、天然の微生物の力を利用して発酵させます。その後は発酵により堆肥から水分が抜けてしまわないよう、ホテルスタッフが週2〜3回、堆肥の温度確認や混ぜる作業を行い、適切に堆肥を管理します。 今後はさらに、島内で課題となっている廃棄資源の活用も検討中です。

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堆肥で栽培されたピーチパインをホテルで提供

堆肥は2024年冬頃に完成し、島のパイン農家へ還元。さらに、その堆肥を使って栽培されたピーチパインを、毎年パイン農家と協働してホテルで開催している「春のピーチパイン祭り」で宿泊者に振る舞うことを目標としています。 2021年から行っているこのイベントでは、西表島の特産品であるピーチパインを実際に味わい、美味しさの秘密を島のパイン農家から直接学ぶことができます。生ごみの再資源化だけでなく、観光資源としてのピーチパインの価値向上にも貢献したいと考えています。

施設のご紹介
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西表島ホテル
沖縄県八重山郡竹富町上原2-2

世界自然遺産の島・西表島に佇むリゾートホテル。目の前に望むトゥドゥマリ浜は、古くから「神様が留まる場所」という言い伝えがある神聖な浜。 穏やかで、ゆったりとした時間が流れています。

#ステークホルダーツーリズム
2023年から星野リゾートが提唱している、アフターコロナの旅のキーワード「ステークホルダーツーリズム」。旅に関わる企業や人たちだけでなく、旅行者、地域の生活や経済、自然環境をも含めたコミュニティ全体にフェアなリターンを提供する、観光の新しいかたちです。