館内ではたくさんのお茶たちが揃ってお出迎え
浜名湖のほとりにある「界 遠州」。東京から新幹線で浜松駅に到着し、舘山寺町行きのバスに乗って車窓を眺めていると、一気に爽快な気分になるほどの、目の前にぱあっと広がる青い空と湖。
その奥にはやなせたかしさんがキャラクターデザインを手がけた遊園地「パルパル」の大きな観覧車と、湖上をのんびり横断するロープウェイが見えてきて、まるでメルヘンのようなほのぼのとした風景。「界 遠州」は、このおとぎの国の眺望を真正面に見渡せる位置に建っていました。
フロントでチェックインをした後、「美茶楽ラウンジ」と呼ばれるラウンジを覗いてみると、キリッと整列したティースタンドが執事のように待ち構えておりました。なんと気の利く執事であることか。フレッシュな水出しのお茶をいつでも飲めるようになっています。
さっそく、喉の渇きを潤す一杯を。すっきり爽やかで、ああ、おいしい。お茶の中身はその日によって変わるそう。そして振り向くと反対側の壁際には…。
お茶缶が10種類以上、こちらもずらりと並んでいました。全て静岡県産。品種や製法がバラエティ豊かに揃っており、お茶の国静岡の堂々たるプライドが感じられます。ひとつひとつには味わいの特徴や淹れ方のコツが詳しく書かれたカードが設置され、マニア心をくすぐる配慮。お茶にあまり詳しくない人にとっては分かりやすい案内書です。
ここから自分が飲みたいお茶を選び、ラウンジでゆるりと飲んでもいいし、部屋に持ち帰って淹れてもいい。カードを読めば読むほど、どれもこれも飲んでみたいお茶ばかりで迷います。「界 遠州」だけのオリジナルブレンドもあります。
窓の外を見ると、青々としたつむぎ茶畑が広がっていました。お茶農家さんに手伝ってもらって、スタッフも一緒に畑の手入れをしているそうです。お茶の栽培を知ることで、より深くお茶のことを説明できる、と意気込むスタッフたちの熱意たるや。
ところどころにベンチがあり、ゲストは茶畑の中でくつろぐこともできます。茶畑で茶の木に囲まれながらお茶を飲むって、まるで童話の世界のようで、最高に優雅な時間なのでは。
