神奈川県・強羅温泉

箱根湯本駅から箱根登山電車に乗り、スイッチバックをしながら登ること約40分。標高約550メートルの終着駅、強羅に到着します。ケーブルカーで早雲山方面へ向かう中継地点でもあり、いつも大勢の観光客で賑わっています。傾斜地に拓かれた街はいたるところに自然があふれ、四季の彩りを愛でながら極上の湯浴みを堪能できます。

湯種に恵まれた、温泉と坂の街

提供：かながわフォトライブラリー

箱根火山の中央火口丘の一峰・早雲山東斜面に位置し、かつては火山性堆積物に覆われた原野でした。開発が始まったのは明治期のこと。町の中心に日本初のフランス式庭園を造成し、碁盤目状に区画を整備した最先端の温泉付き高級別荘地となり、政財界人や文人が訪れるようになりました。

当時は大涌谷や早雲地獄からの引き湯を利用していましたが、1952年に地域内での温泉掘削に成功。46の源泉に恵まれ、酸性硫酸塩泉、単純硫黄泉、塩化物泉、単純温泉、炭酸水素塩泉など多様な種類の充実した温泉地となっています。ケーブルカーとロープウェイを乗り継いで、引き湯元の大涌谷を訪れるのも旅の記念になります。