島根県・玉造温泉にある温泉旅館「界 玉造」。
夜の帳が下りる頃、私たちの「もう一つの仕事」が始まります。
数時間前までフロントでチェックインのお手伝いをし、あるいはレストランで料理の説明をしていた私たちは、衣装に着替え、お面を被ります。
笛の音と力強い太鼓の響きがロビーに鳴り渡る時、私たちは「温泉旅館のスタッフ」から、神話の世界を生きる「神楽の演者」へと変わるのです。
なぜ、プロでもない私たちが、これほどまでに過酷な石見神楽を舞い続けるのか。
その裏側にある、私たちの10年の物語をお話しさせてください。