お風呂探偵がゆく!

夏こそ温泉旅行!暑さに負けない体と美肌づくり。今年の夏は、海と山の美肌温泉へ

今年もまた、暑すぎる夏がやってきました。
みなさん、湯船に浸かっていますか?温泉旅行には出かけていますか? 「暑いのに熱いお風呂なんて無理」「シャワーでさっと済ませたい」「温泉に行くより、冷房の効いた空間で過ごしたい」。そんな声が聞こえてきそうです。

でもね、夏こそお風呂、温泉旅行なのです。実は、暑さに負けない体づくりには、上手に汗をかけることが大切。役立つのが、湯船に浸かって少しずつ暑さに体を慣らす「暑熱順化(しょねつじゅんか)」です。

今回のお風呂探偵のミッションは、「夏風呂の底力」を解明すること。湯船に浸かった時に思わずもれる、あの心地よいため息。その先に、夏を元気に過ごす秘密があるのです。さあ、暑い夏だからこその「ふぅ〜」を探しにいきましょう。

のかたあきこ

旅ジャーナリスト・編集者

「町、ひと、温泉、宿」をテーマに30年、全国を旅しながら情報発信。テレビ東京「ソロモン流」で旅賢人と紹介される。温泉ソムリエアンバサダー、銭湯検定1級、サウナ・スパ管理士、日本茶インストラクターほか資格多数。著書に『温泉街リノベーション』『はじめまして、谷川岳』『手わざの日本旅〜温泉旅館「界」の楽しみ方〜』がある。

汗をかける体は、夏に強い

「熱中症」という言葉を、毎日のように耳にする夏になりました。

私たちの体には本来、体温が上がりすぎないように、皮膚から熱を逃したり、汗をかいて熱を外へ放出したりする仕組みがあります。ところが、急に暑くなったり、暑さに体が慣れていなかったりすると、この体温調整がうまく働かず、熱中症につながることがあります。

そこで大切になるのが、汗を上手にかける体づくりです。最近は冷房の効いた空間で過ごす時間が多くなり、汗をかく機会そのものが少なくなりました。汗をかくのが苦手になっている人も増えているといいます。

夏バテ知らずのお風呂習慣

さらに、冷たい飲み物やアイスなど、つい“冷たいもの”に手が伸びる季節です。その結果、体の巡りが悪くなったり、だるさを感じたり、胃腸の働きが低下したりすることも。これが、いわゆる「冷房バテ」や「夏バテ」の一因です。

そんな現代人の強い味方が、毎日のお風呂です。湯船に浸かってじんわり汗をかくことは、暑さに体を慣らす「暑熱順化」にも役立つといわれています。湯船に浸かることで、第一回でご紹介した「温熱効果」が働き、血流もよくなります。夏の冷えやだるさをやさしくほぐしてくれます。

暑い日は、ついシャワーだけで済ませたくなります。でも、血行をよくするには、やはり湯船に浸かることが大切です。温まった体は、肌のすみずみまで栄養が届きやすくなり、紫外線や冷房で疲れた肌の生まれ変わり(ターンオーバー)も支えてくれます。

そして、その効果をさらに贅沢に味わえるのが、広々とした湯船に身をゆだねる温泉旅行です。手足を伸ばして「ふぅ〜」とひと息。ふだんのお風呂とはまた違う、心までゆるむ時間が待っています。

ぬる湯で楽しむ、炭酸泉の力

夏の体づくりにおすすめなのは、38〜40℃ほどのぬるめのお湯に、ゆっくり浸かること。じんわり汗をかきながら、心と体をリセットする時間です。

そこでおすすめしたいのが、最近、銭湯でも人気の「炭酸泉」。炭酸ガスには血管を広げて血流を促す働きがあることが知られており、低い温度でも体が温まりやすいのが特徴です。

(参考文献:『銭湯検定公式テキスト2』早坂信哉監修)

毎日のお風呂で炭酸泉を楽しむのはなかなか難しいものです。せっかくの温泉旅行なら、泉質にも注目してみましょう。次にご紹介するのは、「美肌の湯」とも呼ばれる炭酸水素塩泉を楽しめる温泉旅館です。

海辺の「界 別府」で楽しむ美肌の湯

「美肌の湯」を楽しむなら、大分県の温泉旅館「界 別府」へ。別府八湯のひとつ・別府温泉に位置し、全室が別府湾ビューという海辺の温泉旅館です。

界 別府の自家源泉は、塩化物泉と炭酸水素塩泉の特徴をあわせ持つ「ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉」。炭酸水素塩泉は、肌の古い角質や汚れをやさしく洗い流すことから「美肌の湯」とも呼ばれます。湯上がりは、さっぱり、つるりとした肌ざわり。化粧品メーカーPOLAによる「美肌温泉認証」も取得しています。

大浴場には「ぬる湯」と「あつ湯」のふたつの浴槽を用意。大きな湯船に身を沈めれば、全身の力が抜けて思わず「ふぅ〜」とひと息。館内には絶景の足湯付きラウンジもあり、別府湾から吹く潮風を感じながら、爽快な時間が楽しめます。

北アルプスに抱かれる美肌の湯「界 奥飛騨」

もうひとつご紹介したいのが、岐阜県・奥飛騨温泉郷の平湯温泉にある「界 奥飛騨」です。標高3000m級の北アルプスに抱かれた、四季折々の自然が美しい山岳温泉地にあります。

界 奥飛騨は3本の自家源泉を所有し、泉質は「ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物泉」。炭酸水素塩泉による肌へのやさしさに加え、塩化物泉の保温効果で、体の芯からじんわり温まるのが特徴です。

大浴場には「ぬる湯」と「あつ湯」を備えるほか、敷地内には山を仰ぐ足湯付きのラウンジもあります。澄んだ山の空気や木々の香り、夜には満天の星空に包まれながら、夏の涼風の中で「ふぅ〜」と深呼吸できます。

夏こそ、自分にご褒美の温泉旅行へ

「暑いのに温泉?」と思っていた方も、少し気持ちが変わったでしょうか。

上手に汗をかける体になり、冷房で冷えた体を整え、紫外線で疲れた肌をいたわる。夏のお風呂には、実はうれしい力がたくさんあるのです。そして、その時間をさらに特別にしてくれるのが温泉旅行です。

海の景色に癒される別府、北アルプスの風に包まれる奥飛騨。大きな湯船に身をゆだねて、思わず「ふぅ〜」とひと息。今年の夏は、海と山の美肌温泉へ出かけてみませんか?

ご紹介した温泉宿

界 別府

ドラマティック温泉街に逗留する宿

館内は和紙のちょうちんが彩り、石畳が連なる湯の広場など、賑やかな別府の温泉街を彷彿とさせます。全室オーシャンビューの客室からは海景を絵画のように楽しめ、時の移ろいによりドラマティックに表情を変化させます。

界 奥飛騨

山岳温泉にめざめ、 飛騨デザインに寛ぐ宿

北アルプスの懐に抱かれた、日本屈指の湯量を誇る奥飛騨温泉郷に佇み、飛騨木工の技が光るアーティスティックでモダンな宿です。雄大な自然に思わず深呼吸するひとときを。